選定の儀
「やぁ!久しぶりだね」
【選定の儀】で、水晶を触れたら目の前に神様がいた。
「やっと僕のことを神様だって認めてくれたみたいだね」
しまった。
考えてることが筒抜け?
黙っていると、
「ここでなら話しても大丈夫だよ?」
あっ、そうなんだ?
「また会うとは思ってなかったですけど、お久しぶりです」
久しぶりに話したけど、ちゃんと話せるじゃない。
「いや、今って君、精神体だからね?身体に戻って話したら、噛み噛みの舌ったらずだからね?」
これも筒抜けなのね。
心の中覗くのやめてくれないかな?
あー、精神体…?そういうことなの?
3歳児の身体だとちゃんと話せないのか。
舌ったらずな美幼女…とっても可愛いじゃないのよね?
客観的に見ても、ね。
いや、まだ話せる状態じゃないけど。
「でも君、起きてから今までの短い時間にずいぶんとスキルとか取得したね」
神様も苦笑いだわ。
あははは、だよね。
自分でもそう思うけど。
必要最低限(?)で、これだけなんだけどねぇ?
「せっかく会えたから、ちょっと確認させて?」
「なんだい?」
なんか面白いものでも見つけた!みたいに、私のこと眺めるのやめて?
「普通の人の魔力量ってどのくらい?どれくらいだと多いって思われるの?」
ちょっと、このまま魔力999,999,999ってのは、知られたくないのよ。
絶対騒ぎになるでしょ?
そんなのは望んでないのよ。
「そうだね、王族で50,000前後かな?だから偽装するならもう少し多くしてくれる?」
10,000じゃダメなんだろうなって思ってはいたけど、50,000でもダメなのか…。
っていうかさ?
この世界、王族の魔力量がトップで、公爵、侯爵、辺境伯、伯爵、子爵、男爵、騎士爵、平民って、魔力総量が減っていくんだって。
もちろん例外はどこにでもいるらしいけど。
その例外の中でも飛び抜けてのダントツは、ジュリエティーヌよね。
ジュリエティーヌが誰よりも魔力量か多いとか、神様はなんでこんな設定にしたのかな?
「えぇーと?王族の大人で50,000くらいなの?」
もちろんと神様は頷く。
「えっ?それなら3歳児の50,000は、すごいんじゃないの?」
「そりゃすごいよ。でも莫大な魔力があると思われてるわけだよね?」
まぁ、あるけどさ?
神様がそうしたんだよね?
リーゼロッテのお腹にいる時から、魔力がもれてたみたいなんだよね。
だから、第一王子の婚約者とかに決まっちゃったわけなんだけどね…。
魔力がすごそうだって期待するのは勝手だけどさ?
「実はそんなんでもなかったよーってのはダメなの?」
「別にダメじゃないけど、騙したのかっ!って言われる可能性もあるよ?」
えぇ!?
めんどくさっ!!!
勝手に期待しておいて?
自分たちの勘違いじゃん?
相手が王族だから?
不敬だ!とかが通っちゃうわけ?
ふざけてんのかしら?
いやまぁ、勘違いじゃないんだけどさ…。
まぁ、本当にそうなったら【世界の理】とか使っちゃえばいいんじゃないの?
今までのジュリエティーヌは使わなかったのかも知れないけど、ねぇ?
「あっ、そうだ。家族からも疎まれるのかと思ってたんだけど?」
メッチャ溺愛されてるんだけど?
「君だけだよ?」
へっ?
私だけって何よ?
「今までのジュリエティーヌは疎まれていたんだよ。
話さないことで感情も表情も動かせなかったみたいなんだよね。
その点、君は話せなくても表情はくるくる変わるし、言いたいことがわかるんだよ」
えっ?あの両親と兄達が?
ジュリエティーヌを猫っ可愛がりしてるあの人たちが?
今までのジュリエティーヌを疎んでいた?
ちょっと想像が出来ないんだけど…。
確かに神様に見せられた過去のジュリエティーヌの映像では、疎んでいたけど…。
たったそれだけで?
表情がうごくだけで?
それだけのことで、溺愛されてるんだ?
今までのジュリエティーヌもせめて笑顔たけでよ出来たら、違った結末を迎えられたかも知れないのにね…。
そう言えば、長々と神様と話してるけど、
「こんなにここにいて、大丈夫なの?」
意識のない私を家族全員で心配してるんじゃない?って思って聞いたんだけど、
「あぁ、向こうでは1秒も進んでないよ」
って、軽く言われたんだけど!
でもそれってすごいよね!
1秒も進んでないとか…。
でも戻らないとダメだよね。
って言うか、みんなのところに戻りたいんだよね。
さっさと色々決めてしまおう。
「なら、とりあえず魔力は80,000とかでいいかな?」
いいよね?
神様がちょっと唸ってから、
「そうだねぇ…もう少しあったほうがいいかな。
うん、100,000とかにしよう?
それならかなり多いと思ってもらえるよ。
本当ならもっと多くしておいてほしいけれど」
えぇ?
イヤだけど?
神様のもっと増やせってのは、聞かなかったことにしよう。
んじゃ、しかたないから100,000に【偽装】しておこう。
スキルは【魔力操作】で、属性は【水属性】【氷属性】でいいよね。
あとはすべて【隠蔽】よ。
せっかくだからもう少し確認しておかないとね。
「私の特殊スキルのこととか家族に話しちゃダメなのかな?」
「それは君の判断にまかせるよ?」
どっちでもいいってこと?
「特殊スキルは、オンオフ出来るように出来ないの?」
「僕からは何とも言えないかな、君次第じゃないかな?」
どういうことよ!?
「あっ、ほら!そろそろ戻らないと!」
って、あからさまにごまかそうとしてるでしょ!!!
さっき1秒も進んでないって言ってたじゃないのよっ!
って、聞くことがまだあるんだってば!!
「待って待って、もう一つ聞かせて!私はどこかに魔力を流したりしなきゃいけないのかな?」
「いや、君が歩いたりするだけで世界に君の魔力が巡るようになっているよ」
地面とかと接していればいいってことかな?
そんなことを思ってたら、
「この世界に存在するだけでいいんだよ」
って、神様に言われた。
マジで!?
ジュリエティーヌの存在意義がすごいな。
呆然としてたら背中をポンと押された。
「じゃあ、楽しんで長生きしてね」
「わかってる!」
お読みいただきありがとうございます!
もしよければ評価もおねがいしますm(_ _)m
トーヤのテンションがあがります(笑)
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