↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界とは愛すべき者達の居る世界  作者: かみのみさき
二章 異世界とはのぢゃっ子ドラゴンの居る世界

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

97/721

2話 この子誰の子元気な子.5


 2026/08/03 加筆修正


 そんなこんなで夜となり、湖の近くで、焚火を囲っての肉祭り。もとい、バーベキューを楽しんでいます。


「ほいっ、ほいっ、それまだ焼けてないぞって、半生で食べるなよっ!?」


 ……俺を除いてだけど。


「貰って行きますぅ」


「肉の追加まだぁ?」


「お肉沢山だあっ、食べて良い?」


 熱した鉄板に囲まれて、ひたすらに、ただひたすらに、肉肉野菜肉野菜と焼いているんだけど、直ぐに消えて行くのよ。


「うひぃっ、熱いっ! 汗も蒸発するとかっ、マジで地獄なんですけどっ!」


 ミノ肉の鉄板、オーク肉の鉄板、コカトリスの鉄板に、野菜の鉄板。四方からの熱気を浴びせられ、顔が脂塗れです。


「お肉を下さいなっ!」


「ほいほいってミルン……何回目のお代わりだ? 食べ過ぎると、動けなくなるぞ?」


「んと、いち、に、さんかいめっ!」


「嘘吐きなさんな、十一回目だろうに。ほい、ミノ肉のハラミだな」


「むふふっ、頂きます!」


 こうして、お肉を美味しそうに「ムゴムゴ」するミルンが見れるから、なんとか鉄板の熱さに耐えれているが、流石にこれはキツい。

 

「流さん、大丈夫ですか?」


「心配してくれるのは、お前だけだよ……ノーイン。ちゃんと肉を食べてるか?」


「はいっ、皆んなで頂いています」


 流石、孤児院のケモ耳っ子達のリーダー。モフモフ狐尻尾の、ノーインだ。気配りも出来て、良いお兄さんをしてるぜ。


「うひっ……コカトリスっ、たべてやるっ!」


「コルル、だいじょうぶ?」


「まけてられないもんっ、ラナスもたべなよ」


 コルルとラナスは、仲が良い様だな。見ていてホッコリするわぁ……っ、いかんいかん。ボーッとしてたら、肉がなくなる。


「て言うか何で二百名弱の肉を、俺一人で焼いてんだよ……手伝え村長っ!!」


 肉を焼きながら、村長が居ないか周囲を確認すると、凄く羨ましい光景を目にした。


「そんちょっ、あーんしてっ」


「むっ、頂くのである」


「メオもっ、メオもするっ」


 あの筋肉村長、犬耳ミウとハム耳メオに挟まれて、癒されてやがる。なんか物凄く、ムカムカする光景なんですけど。


「俺はまだっ、肉を食べていないんだっ!」


「左様で御座いましたか」


「ドゥシャさんっ! 交代してくれんのっ!」


「大変美味しゅう御座います」


 ですよねーっ、代わってくれないよねっ。

 焼いた肉が消えて行くんですけど、ドゥシャさんも結構大食いなのね。そんなに食べても太らないとか、栄養は何処に……。


「あぁ……胸か」


「旦那様。それ以上申されますと、その目を抉り取る必要が出て来るかと存じます」


「あっ、はい、御免なさい」


 この人絶対に、目線で人を殺せるだろ。


「モゴモゴっ、どぅしゃもゴモゴ、たべてる?」


「ミルン御嬢様。お口に入れたまま喋られては、なりませんよ」


「んぐっ、これで良い?」


「はい、宜しゅう御座います」


 この人しれっと、ミルンを教育してる? 怖えぇ……ドゥシャさん素で怖えぇ。


「んしょっ、んしょっ、お父さんも食べる?」


「潜って来るとか、危ないだろ?」


 鉄板の下には空洞があるけどもだ、少しでもズレたら、火傷しちゃうぞ。


「お肉食べる?」


「食べたいけど、俺の手塞がってるし」


「んしょっ、んしょっ、合体っ!」


「肩車セットオンっ!」


 流石ミルン、頭が良いな。肩車スタイルで俺の頭をテーブルにして、その上から俺の口に肉を突っ込むとか、最高です。


「んぐっ、旨んめぇ……汗かきまくったから、濃いタレが最高に効いてるわぁ」


 でもねミルン。肉を食べても、失われた水分が多過ぎて、脱水ギリギリなんですよ。


「旦那様、お飲みになられますか?」


「何その飲み物……この香りっ、まさかっ!?」


「商人から仕入れた、普通のお酒に御座います」


「ナイスドゥシャさんっ!!」


 鉄板越しに受け取って直ぐ、喉に流し込む。


「くっはああああああっ! ヌルいけどっ、うんめえええええええええっ!!」


「すんすんっ、お酒臭いっ!」


「はぁぁぁっ。ドゥシャさん、もう一杯よろ」


「お父さん、めっ! 飲み過ぎは、めっ!」


 おおぅ、ミルンがいつにも増して、肩の上から怒って来るぞ。しかしミルンよ、許して欲しい。お父さんは、喉が渇いているんだっ。


「ドゥシャさん、もう一杯っ!」


「旦那様。ミルン御嬢様が嫌がられておりますので、こちらをどうぞ」


「何これ? んぐっ……うん、普通の水だわ」


 ミルンが嫌がる事をしない、流石です。


「っと、なんかふわふわするな……なんだ?」


「揺れてるっ!?」


「あれっ? ミルン何で下りるんだ?」


 下りたミルンはそのまま、鉄板の下を潜って、ドゥシャさんの近くに移動した。


「何だ? おっと、肉がなくなるわ。焼きまくって焼きまくって……俺も食べるっ!」


 村長の奴、樽ごと酒を飲んでんなぁ。ミウとメオは、ノーインの所に移動したのか。


「さてと……こんだけ騒いでたら、そろそろあの角付き幼女も姿を現すだろう」


 その時が、お前の最後だあっ!!


「なんてな。頭ふわふわするわぁっ! 何か凄くっ、楽しくなって来たああああああっ!!」

 

 異世界の酒って、度数高いよねぇ。


◇ ◇ ◇


「ぽぽぽぷ」


 潜り続けて、どれくらいなのかや。

 もうそろそろ行かぬと、腹の音が煩くて堪らぬし、力も回復せなんだ。


「ぷぷぽ……」

 

 お腹が空いたのぢゃぁ……少し顔だけ出して誰も居なんだら、動くのぢゃっ。

 

「ぽぽぽ」


 そぉーっと、そぉーっと、水音を立てずに、顔を出して、何やら騒がしいのぅ。


「良い匂いなのぢゃぁ」


 この香りは、焼肉かやぁ。しかもここから見る限り、皆が笑顔で食しておる。


「楽しそうなのぢゃ……うぅっ、羨ましいのぢゃぁぁぁっ。我も肉が喰いたいのぢゃぁ」


 そうぢゃっ! あれだけ歩いておる者が居れば、我が行っても気付かぬ筈ぢゃっ!


「どっこいせっ……そっと行くのぢゃぁ」


 そぉっと湖から出て、短い斜面を這いずり、誰も見ていない事を確認したら、匂いの元までこそこそと進む。


「バレてないのぢゃぁ、行けるのぢゃぁ……アレは、何をしておるかや?」


「あそーれほいっ! そぅらほぃっ!」


 半裸の男が、変な踊りを踊っておる。


「おら村長もやれやあああっ! あほぃっ!」


「仕方ないっ! ふんぬはああああああっ!」


 ムキムキが混ざったのぢゃっ!?


「良いぞ魔さまーっ! ぷあっはっはっ!」


「見えてるっ! 見えてるうううううっ!」


「踊れ踊れーっ!」


 これはっ、何かの儀式かやっ。


「恐ろしいモノを見たかや……早う肉を食べて、身を隠さねばならぬのぢゃぁ」


「あっ、さっきのこだ!」


「まおーさまーっ! あの子居たよーっ!」


「のぢゃあっ!?」


 気付かれたのぢゃっ!? ここまで来てっ、肉を食べれぬのは嫌なのぢゃっ!


「……のぢゃっ?」


「角付き幼女発見だあああああああああっ!!」


「今度は逃さぬのであるぞおおおおおおっ!!」


「のぢゃああああああああああああっ!?」


 半裸のムキムキと凶悪な笑顔の魔王が、凄い勢いで走って来るのぢゃあっ!?


「にっ、逃げるのぢゃっ!」


「駄目だよ逃げたらっ」


「まものごっこしないの?」


「ちょっ、お主ら離すのぢゃっ!」


 ムキムキと魔王が迫って来るのぢゃっ!?

 ムキムキ魔王は嫌なのぢゃっ!?


「離すの──ぢゃっぶふっうぇっ!?」


 はっ、腹に突撃して来おったっ!?

 

「捕まえたのであるっ!」


「よっしゃあああああああああっ!」


「ぎゃああああああっ!? 暑苦しいのぢゃっ! 全裸ムキムキ魔王は嫌なのぢゃああああああああああああっ!!」


「んあっ? 久々にレベル上がったけど……俺と村長を合体させんなっ!?」


 ムキムキ魔王が一人言を叫びおったがっ、これでは逃げられぬのぢゃあああああああああっ!?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。