表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界とは愛すべき者達の居る世界  作者: かみのみさき
一章 異世界とはケモ耳幼女が居る世界

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

83/550

18話 みんなでお引越し.3


 2/11 加筆修正致しました。



 マッスルホース付きの馬車、購入完了。

 リティナの馬車よりも、一回り程小さいが、十人程度なら、余裕で運べます。

 支払いは、勿論金貨。

 管理してるのは村長で、重たそうな皮袋を、店長の前に置いてたな。

 馬車は少しだけ、メンテナンスをするので、引き渡しはまだらしい。

 

「時間空いたなぁ。ケモ耳っ子達の様子でも、見に行ってみるか」


「ミウにあえる?」


「会えるぞ。何処に避難してるかも、ついでに確認しておこう。ドゥシャさんも来るか?」


「勿論、お供させて頂きます」


「それじゃぁ、スラムに行きますか」


 チラッと横目で、ドゥシャさんを見る。

 ラバーホースの店長の様子だと、本当にメイドなのかと、疑いしか湧いて来ない。

 様付けされるメイドねぇ。

 村長に探りを入れろと、目配せをするも、目線を逸らして無視したぞ。


「旦那様。女性をその様に、横目で見るモノでは御座いません」


「っ、分かるものなの?」


「女性は常に、視線を意識しておりますので。だからこその、メイドに御座います」


「悪かった、気を付けるよ」


 ドゥシャさんのは、視線を意識云々と言うレベルを越えて、達人っぽいんだよなぁ。

 歩く音とかしないのよ。

 今歩いてるの、砂利道なのにさ。


 もやっとする気持ちのまま、歩いていると、焼け焦げた後の、独特の臭いが、漂って来た。


「さてっ、影さんはどこだ?」


「あそこにいるの。なにかさがしてる?」


「必死になって、何を……人形?」


 孤児院は、全焼を免れてはいるものの、ふとした拍子に崩れても、おかしく無い状態だ。

 にも関わらず、子供達の物を探す。


「頭が下がる思いだわ」


「流君。我々も手伝うのである」


「分かってるよ。こう言う時に、役立つスキルを持ってて、良かったぜ」

 

 空間収納なら、特定の範囲であれば、物を回収出来るからな。

 安心安全に、作業が可能だ。

 回収をしている、影さんの下に向い、そのままお手伝いを、開始します。


「戻られたのですね……感謝致します」


「御礼は、全てが終わってからで良いよ。馬車の手配も済んだし、後は、ケモ耳っ子達の、引越しの準備だけだ」

 

「はい。貴方に頼んで、本当に良かったです」


 この院長影さん、真面目だよなぁ。


「影。お久しぶりに御座います」


「ドゥシャですか。人の成長は、早いモノですね。随分と、立派になった様で……」


「その様な事は、御座いません。未だ、貴女には遠く及ばず、申し訳御座いません」


「謝る事はありません。貴女は、私とは違い、立派に務めを、果たしているのですから」


 ドゥシャさんが、院長影さんと知り合い?

 そう不思議な事でも無いか。

 ミルンのお世話係に、ドゥシャさんを寄越したのはルシィだし、影さんと知り合いなのも、頷ける話だ。


「おとうさんっ、これなあに?」


「んーっ、木の枝にしては、妙に太いな。取り敢えず、回収しておこう」


「もっとみつけます!」


「あまり奥に、行っちゃ駄目だぞ。崩れるかも知れないし、危ないからな」


「はーいっ!」


 俺は適当に、『空間収納』を使いまくって、柱や壁以外の物を、全て回収しまくります。

 分別は、後でも出来るからね。


「……ゴミの回収業者でも、食っていけるなぁ」


「流君。君は相談役なのだから、回収業者にはなれぬのである。頼むから、問題だけは、起こさぬようにな」


「聞き耳立てるなよ、村長。相談役なんて、いつクビになるか、分からないだろ」


「そう易々と、剥奪されぬのである」


 それは、どうだろうかね。

 あのルシィの事だから、ふらっと現れて、『御主、相談役クビじゃから』なんて、普通に言いそうなんだ。


「待てよ……俺的には、有り難い話だな」


「余計な事を、考えるで無いぞ」


「っと、今はそうだな」


 そうして、一通り回収し終えた俺達は、院長影さんの案内で、ケモ耳っ子達が保護されていると言う場所まで、来る事が出来た。

 

「ここに……ケモ耳っ子達が、保護って……」


 その場所は、何と言えば良いのか。

 分かり易く例えると、マル暴の施設かな。

 もっと端的に言うと、組事務所。

 だって、今現在進行形で、どう見ても堅気じゃ無い人達に、囲まれてますからね。


「到着するなりコレとか。何で囲まれてんの?」


「私に心当たりは、無いのである」


「流さんの情報が、出回ったのでしょう。このジアストールで、今一番の危険人物と、されていますから」


「原因俺っ!? 人相書きの所為かっ!」


 確かに、囲んでいる連中の視線は全て、俺に集中している訳で、どう言う訳か、囲んでいる連中の方が、怯えています。


「襲われてるの、こっちだぞっ」


「おとうさん。たまつぶす?」


「うーんっ、まだ攻撃されて無いからなぁ」


 やられたら、万倍にしてやり返す。

 専守防衛ってヤツだ。

 だからこそ、悩むんだよ。


「旦那様。この者達は恐らく、闇ギルドに属する者達かと存じます」


「何じゃそりゃ。裏の組織?」


「左様に御座います。特定の事を除き、裏の仕事をこなす、専門家達に御座います」


「嫌な専門家だなぁ」


 コイツらが、闇ギルドの者達なら、この施設はコイツらの、本拠地って事?


「影さん、知ってる奴居るか?」


「全員知りませんね。彼が居てくれれば、話が早いのですが」


「ケモ耳っ子達を、保護してる人か?」


「そうです。闇ギルドのボスなのですが、彼等に言っても無駄でしょう」


 闇ギルドのボスに、保護して貰ってるとか、ケモ耳っ子達は、大丈夫なのか。

 埒が開かないから、話しかけてみるか。


「おーい、お前ら。俺達は、お前らのボスに、用事があるんだ。呼んで来てくれないか?」


 優しく聞いているのに、ゆっくりと、距離を詰めて来るって事は、敵対確定かな。


「それ以上近付けば、敵対行為とみなす。武器を向けた瞬間、敵対行為とみなす。その意味を、分かってるよな?」


「うごいたらっ、たまつぶすっ!」


 ミルンもヤル気満々だ。

 コレは、一人か二人、見せしめにして、上下関係を分からせにゃ、ならんのかね。

 攻撃を誘ってみるか?


「あんっ? お前今、動いただろ?」


 囲んで居る奴から、適当に選定。


「ひっ、うっうう動いて無いっ!?」


「ミルンも、アイツ動いたの、見たよな?」


「うごいたのっ! たまぬくのっ!」


 ミルンの言葉が正義です。

 さてさて、"威圧"さんの出番かなっと。

 魔法発動っ、準備良しっ!

 豪炎なら、良い感じに焼き焼きするだろうし、見せしめには丁度良い。


「それじゃあ一丁っ、暴れてみますかっ!」


「流さん。戦う必要はないかと」


「っ……出鼻を挫かないで」


 危うく前のめりに、転ける所だったぞ。


「丁度彼が、帰って来た様ですね」


「彼って、闇ギルドのボスが来たのか?」


 俺達を囲んでいた連中が、サッと左右に分かれて、九十度の御辞儀をする。

 その中を、ゆっくりと歩いて来る者。


「おいおい兄いちゃんよぉ、恐い面するなや。オメェらも、客人に何しとるんじゃぁ?」


「えっとぉ、何処かで会ったような……」


「ぎるどのハゲなのっ!」


「ああっ! 冒険者ギルドで会った人っ!」


 予想通り、堅気の人じゃ無かった様だ。

 見た目通りの、裏の人。

 見たまんまっ!


「おぉ嬢ちゃん、久しぶりぶりやのぅ」


「顔怖っ。おっさんが、闇ギルドのボスだったのかよ。何で普通に、冒険者してんの?」


「かっかっかっ! 表ん仕事もせんとぉ、目ぇ付けられるからのぉ」


「あぁ……慈善事業みたいなモノか」


 悪い事をしているだけだと、暮らせない。

 何故なら、より力の強い者に目を付けられ、そのまま潰されるからだ。

 だからこその慈善事業。

 ようは、外面をしっかり固める。


「で、この周りの奴らは何なの? 俺囲まれて、危うく燃やす所だったぞ」


 そんな事を話してたら、何人か動いた。


「ゴラァっ! いつまでボスの邪魔しとるんじゃ餓鬼ぃっ! 道開けんかいっ!!」


「ボスに向かってっ、何生意気言うとるんじゃぼけぇっ! 良い加減いてまうぞっ!」


「ゴミ山埋めるぞタコがぁ!」


「餓鬼コラァ! 何笑っとんじゃあ!」


 愛されてるねぇ、ボスさんは。

 でも、お前らは、俺の嫌いなタイプだ。


「うん、本気で潰すぞお前ら……」


「ぬきとる?」


「そうだな。玉を抜き取ろうか」


「死に晒せやぼけぇっ!!」


 一人向かって来るか。

 刃物持ってるし、やるしか無いかな。



「儂の客人や、ゆうちょろうが」



 チンッと、音がした。

 ただそれだけの筈なのに、俺の額には汗が浮かび、向かって来ていた男が、いつの間にか倒れている。


「今のっ……居合い?」


 ボスの手には、見覚えのあるモノ。

 鞘に収められている、刀。

 抜刀術って、異世界にもあるのっ!?


「すまんのぅ兄ちゃん。若けぇ奴らぁ、短気でいけねぇや。そこの院長先生から、話聞いちょるけんのぉ。子供達んとこ、案内するわぃ」


「あっ、ああ。お願いします」


「おとうさん、びびってる?」


「ボソッ(ミルンさんや、ビビるってっ)」


 動き見えなかったし、何より怖い。

 今のアレよ?

 知らない内に、首が飛ぶやつ。


「ヤナギさん。子供達の面倒を見て頂き、有難う御座います。流さん、行きましょう」


「カカッ、構わんけぇ。院長先生にはぁ、色々お世話に、なっちょったけぇのぉ」


 影さんやっぱり、知り合いなのね。

 正直、ケモ耳っ子達が心配です。

 子供ってね、真似するの。

 あそこで突っ立っている、筋肉村長を真似して、マッスルしてたからね。


「任侠の世界に、入って無いと良いんだけど」


「たまつぶさない?」


「ああ。もう大丈夫みたいだから、俺の肩に乗っても良い……ドゥシャさん?」


「ミルン御嬢様は、お任せ下さいませ」


 ミルンがドゥシャさんに、捕まりました。


「どぅしゃ、はなして?」


「ミルン御嬢様。念の為にで御座います」


 そりゃぁ、今から入る場所が、闇ギルドの本拠地だから、警戒は必要か。

 


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ