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異世界とは愛すべき者達の居る世界  作者: かみのみさき
一章 異世界とはケモ耳幼女の居る世界

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81/655

28話 皆で出発ラクレル村へ.2


 2026/06/28 改稿



 王都の中をぶらぶらと、服、食器、魔石付きコンロ等々、ケモ耳っ子達の生活に必要な物を、買い漁っております。


「すんすんっ……このお肉は駄目っ。臭いが変だし、中身が腐ってるの。そっちのお肉なら、脂身が多くて旨しっ」


「流石に御座います、ミルン御嬢様。店主……そちらのコカトリスのモモ肉を全てと、オークの足骨を五本、下さいませ」


「へっ、へいっ! 只今ご用意しやすっ!」


 背後から追って来たミルンと、それに並走して来た、ドゥシャさんと一緒にね。そしてこの購入代金は、全て女王に請求されます。


「なあドゥシャさん。遊んでいたケモ耳っ子達は、どうしたんだ? 特にあのラカス」


「ニアノール様にお預け致しました。それに、ヘラクレスを扉から引っこ抜く遊びを、始めてしまわれましたので、こうしてミルン御嬢様に、付いて来た次第に御座います」


「ラカスは無視かよ……」


「お父さん。ラカスはちゃんと、お仕置きをされてたよ。ニアノールが踏ん付けてたの」


 猫耳ニアノールさんの、本気の仕置きか。ラカスも猫耳だし、踏ん付けて上下関係を分からせるとか、猫人らしいやり方だわ。


「それでね、踏ん付けられてるラカスを見て、モンゴリが羨ましそうに、『ぼくもふんでええええええっ』て、懇願してたの」


「モンゴリ君……将来が心配だなぁ」


 孤児院が焼かれた時、ザルブの剣を受けたにも関わらず、無傷で腹パンしたって話を聞いたけど、本当に種族が分からない。ケモ耳ケモ尻尾は生えておらず、パッと見ただの……村長を小さくしたかのような子供。


「大きくなったら、村長のような筋肉になるのかなぁ。それだけは勘弁して欲しい」


「モンゴリはね、初めて会った時より、筋肉が付いてるの。盛りってなってた」


「……村長の筋肉運動の所為か」


 不安な気持ちになるものの、適度な運動は健康に良いし、止める権利を俺は持たない。筋肉達磨にならない事を、願うばかりだ。


「旦那様、大変お待たせ致しました」


「はいよ。それじゃあその肉は、こっちで預かっておくぞ。"空間収納"」


「本当に便利な、スキルに御座いますね」


「俺もそう思うんだけど……結局入れた物って、どこに保管されてるのかねぇ」


 もう空間収納のスキルは、隠さずに使うと決めた。人を穴に落としたり、物を盗んだりといった裏技までは伝えていないが、荷物入れとしてだけでも、普通に使いたいからな。


「結構物が増えたなぁ」


====================


  (一覧)

 ミルンの尻尾の毛玉

 ミルンの耳毛

 ミルンの髪の毛

 ミルンの抜け毛

 ラクレル村の肉屋の在庫▼

 ラクレル村の花屋の在庫▼

 ラクレル村の農作物▼

 ラクレル村の資材▼

 

 門兵Eの貞操帯の鍵

 

 流のお金▼

 ミルンのお金▼

 ルシィのお金▼


 ミルンのお洋服一式▼

 ミルンの私物一式▼

 ミルンのミノタウロス肉(500キロ)▼

 ミルンのオーク肉(300キロ)▼

 ミルンのコカトリスの肉(198キロ)▼

 王都肉のタレ▼


 孤児院の子供達の私物一式▼


 オークの骨▼

 コカトリスの骨▼

 ミノタウロスの骨▼

 オーク肉(700キロ)▼

 コカトリスの肉(500キロ)▼

 ミノタウロスの肉(500キロ)▼

 米っぽい作物▼

 王都の香辛料▼

 王都の作物の種▼

 王都の野菜▼

 王都の果物▼

 王都のキノコ▼

 王都の調理器具セット▼

 王都の食器セット▼

 王都の建築資材▼

 王都の家具▼


 金の器

 金の皿

 金の精霊像

 金の裸婦像

 金の塊(二キロ)

 金のブレスレット

 金の鎧

 金の盾

 金の剣

 金の指輪(十個)

 世界樹の雫

 世界樹の枝

 回復薬(二十個)

 解毒剤(十個)

 万能薬(十個)

 

====================


「……この鍵だけ、捨てるに捨てれない」


「旦那様、どうかなさいましたでしょうか?」


 個人のステータスは、他人には見られないらしく、勿論この、空間収納一覧も見えない訳だけど、側から見たら何もない空間を、手でさわさわしているからか、不審者に見られます。


「お父さん、ステータス見てる?」


「そうなんだけどね……」


 レベルやら能力値は、なるべくスルーしながら見てますよっと。称号欄の半魔王とか、視界にも入れたくもないんです。


「えっと、ドゥシャさん。この鍵の持ち主って、知ってたりするかな?」


 ポトっと手の平に鍵を出し、見せてみる。


「その鍵は──旦那様は、変態に御座いますか」


「待て待てっ……誤解しないでくれ。これは偶然偶々、空間収納に入ってしまった物でっ、事情を聞いてくれれば、納得するからっ!」


「すんすん……女の人の匂いがするっ! お父さんどこで遊んだのっ! ちゃんと吐くのっ!」


「ミルンさんや。殆ど一瞬に居たのに、お父さんに遊べる時間があったとでも?」


 国の首都だけあって、そういった店もあるにはあるが、常にミルンがくっ付いているので、行きたくても行けないんです。


「ミルンが寝てる時に、行ったんでしょ……」


「行こうとしたら、ミルンは起きるじゃん」


「ぬぅぅぅ、怪しい」


 そりゃあ夜に宿を抜け出して、行こうとしたさ。でもね、宿が狭過ぎて……何度もミルンに気付かれて、阻止されたんだぞっ。


「この鍵は、北門の一件の時に、偶然空間収納に入ったんだよ。女兵士さんのだけど……返そうにもアレだし」


「北門に御座いますか。あぁ、一人だけ居りましたね。その者で御座いましたら、陛下に確保され、城の文官となっております」


「……文官? 兵士がなんで文官?」


 あの女兵士、生脚美脚体力系の筈だけど、何がどうなって、ルシィの文官なんかに……俺の所為で、人生狂っちゃった?


「陛下曰く、『文官を中から監視するのに、丁度良いのう』との事で、旦那様が北門を去って直ぐに、文官となった方に御座います」


 内部監査的なモノだろうか。そう考えたら、荒事になった時の為に、肉体系の人を潜り込ませた方が──何か違う気がする。


「これ、返しといて貰えるかな」


「お預かり致します。そこの者、これをラナに届けなさい。宜しいですね」


「承りました」


 今一瞬、意味の分からない事が起きた。俺がドゥシャさんに鍵を渡して、ドゥシャさんはその鍵を"通行人"に渡し、その通行人はそれを受け取って直ぐ、俺の横を通り過ぎて行った。


「今の誰っ!?」


「ふんっ、ふんっ、気が付かなかったのっ!」


「お気になさいませぬよう」

 

 そんなの……気にするなって、無理があるだろ。本当に、さっきの人は誰なんだ。



 

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