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異世界とは愛すべき者達の居る世界  作者: かみのみさき
一章 異世界とはケモ耳幼女が居る世界
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15話 ジアストール城内の探検.8



 王城内の蔵書室。

 建国五百年と歴史の浅いジアストールだが、その歴史を記された書は多く保管されており、そこで聖女リティナとニアノールは、ある書物を探していた。


「これちゃう、これもちゃう、これはなんや? あーあかん! 無理やニア。全然見つからへんイライラしてしたわ!」


 さっきからなんやアシュノンコンサート目録とかアシュノン握手会日程表とかアシュノン行きつけお店ランキングとかこんなんばっかやん!? 誰やねんアシュノンて! 


「これはなんや? アシュノン様親衛隊名簿ってこんなんばっかかい!?」


 人気ありすぎやろアシュノンていう人!?


「リティナ様、書物は貴重品ですのでもっと丁寧に扱わないと駄目ですよぉ」


 そんな事言ってニアも足で踏んづけとるやん。


「ここには無いんちゃうかー。禁書庫とかありそうやしな」


 実際普通に立ち入れる場所に置いとけへん様な本やし、やっぱ女王に聴いた方が早いかもしれへんな…。


「リティナ様見て下さい!」


 おっ見つかったん? ってこれアシュノンファンブックって要らんわこんなん!!

 なんやただの倉庫ちゃうかここ。


「リティナ様…見て下さい!」


 次は…聖女追跡調査・影は見た聖女の裏の顔ってうぉおおい!?


「焼き捨てろニア!? それはアカン!」


 なんちゅーもん保管しとるんや! 影は見たってアイツら何しとんねん! あっ、ニアっ今懐に入れたもん出し! 


「なにもいれてませんよぅ?」


 そっぽ向いてもアカンっ! ウチは横目でみてからなぁ! ほらっ、ださんと服剥くで!


「良いですよぉどうぞ剥いて下さい」

「なっ!?」

 

 開き直りおった…。

 くそぉ、さあっ来い! 見たいに腕広げよってからに剥かへんわ! 全然見つからへんし。


「あかん…ここには無いから他探すで」


 ちょっと気晴らしに外でな苛々で禿げるわ。


            ※

 

 苛々しながら外へ出て城内を周り、練兵場だろうか…流にーちゃん死んどるやん。


「何してるん流にーちゃん」


 おーい…あかん、完璧にのびとる。

 ヘラクレスのおっさんがなんかミルンとじゃれあっとる? けど凄いなー何か劇見てるよーな気になるわ。


「リティナ様。流さん早く治さないと」


 そやなニア。

 じゃないとミルンブチ切れしとるし、早よ起こさな危ないやろ…おっさんの玉。

 にしてもミルンやるなー。

 おっさんの攻撃ちゃんと見て避けとるし、切り返しも早い…けど、ヘラクレスのおっさんはやっぱり強いからしっかり対応しとる。

 一度ミルンやられて流にーちゃんがブチ切れた事は知っとるけど、今はヘラクレスのおっさん手ぇ抜いとるな。


 だからこそ、玉取るなら今がチャンスちゅーことやん危な! ギリギリやん、流石におっさんの玉治すの嫌やから早よ流にーちゃん起こそ。


 脳天に凄いでっかいタンコブできとるなー。

 それじゃー脳天めがけて。


「いつまで寝とるんじゃ早よ起きー!!」


 バッチィイイン!! 音がエグい全力ビンタ!!


「んぎゃあああああ!?」


 おっ、変な態勢で起きたやん。

 どうしたん? そないキョロキョロして?


「リティナ!? 今俺の頭に何したの!?」


 何もしてへんよ? ただ治しただけや。

 ほら、ちゃんとウチに感謝して、あそこの二人止めてきーや。


「マジか!? ミルンー! ストップ? 止まれ!」


 おお慌てとる、慌てとる。

 ほな、ウチまだ用事あるさかい行くで。

 ニア、もう大丈夫やろ。


「そうですねぇ。リティナ様は疲れてませんか?」


 一回使うだけで疲れへんわ。

 何回も使ったらヤバいけどな。


「リティナ! 助かったよ、有難うな!」


 魔王って言われとる奴が律儀にお礼言うんかいな…ほんま、おもろいわ。


 ほな、また魔王に関する書物、探しに戻ろうっと、ニア行くでー。


 

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