15話 皆んなで楽しくピクニック.6
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「ルシィ。お前さっきの言葉、俺の目の前で、もう一回言ってみろ」
にっこり笑顔のスマイリー流さんのまま、ルシィの眼前に迫り、催促をする。
「なっ、何を言えと申すか!」
「お前がさっき、離れた位置から偉そうに、吠えていた言葉だよ」
煮豚を解放しろって、上から目線で言った後に、俺のした事が罪って言っただろうに。
スマイリー流さんでも、笑顔が消えちゃう程に、巫山戯た事だと思っちゃったぞ。
「ほーらっ。目の前で聞いてやるから、さっさと言えって。それとも、ボケてんのか?」
「かっ……」
口をパクパクさせて、魚の真似をしている様にしか、見えないんだけど、巫山戯てる?
それとも、笑顔が駄目なのか?
それなら、素になって睨み付けてみよう。
「ほれっ、これなら怖く無いだろ。言えって」
「ひっ、だっだぃっしっ」
「台紙?大事?聞き辛いな。お前日頃から命令してんだろ。滑舌しっかりしろよ……なぁ?」
俺の額に、血管が浮かんじゃうぞ?
いや……この感じだと、もうピクピクしちゃってるから、我慢の限界ですよーっ。
「何て言った? ちゃんと言えよ」
「だっひっ…くっかいぐずっ…」
「何泣いてるんだよ。お前女王だろ? 命令一つで兵集めて、人殺しに来る愚王なんだろ?」
いくら泣いても叫んでも、お前が言わない限り、俺が下がる事は無いのにな。
「苛つくなぁ……早く言えっての」
さっさとしてくれないかなぁ。
俺もう限界来ちゃってて、今直ぐにでもこの兵達を、根絶やしにしたい気分です。
「いっ、いやぁじゃぁっ。ぐずっ……」
「ふぅ……ほんとお前は……っ、さっさとっ、言えええええええええ────っ!!」
「ぐぃぅぅぅっ、大司教を解放じろっ! こっ、この魔王が!!」
「言ってくれて有難うっ!!」
但しっ、その言葉は間違いだけどな!!
頭の中か、腹の底か。
熱が沸き出て来て、俺は魔法の発動段階を、一瞬の合間に完了させる。
何を、どのように、どうしてなんて、そんなの今の俺には、簡単な事だ。
「えっ……」
俺は腕を、呆けているルシィの首へと振りかざし────『流君っ、それはいかぬぞ!』、『流にーちゃん止めぇ!』、『駄目ですよぉ!』その瞬間影が現れ、俺の腕を掴んだ。
「流さんっ!お待ち下さい! 陛下っ……お怪我は御座いませんか?」
「あっ? 影さん……二号か。何で邪魔すんの? 離せよ。ルシィの首を落とせないだろ」
俺が、今正に発動している魔法は、手の周りに風の刃を作り、そのまま振れば、スパッと細首さようならの魔法。だからこそ、腕を掴まれたら、振り抜けないじゃん。
「っ、流さん。ミルン様が、陛下の姪だとご存知でしょう。ミルン様の目の前で、肉親に手をかけるおつもりですか?」
「……その言い方、狡いなぁ」
全く、痛いところ突いてくるよ。
でもさ、こんな奴が肉親だなんて、ミルンも嫌に違い無いと思うんだ。
「わたっ、ぐすっ、わたくっしっわ」
「何お前座って……漏らしてる!?」
おいおい、泣き虫女王から、お漏らし女王にランクアップしちゃったじゃん。
こんなので女王が勤まるだなんて、本当にこの国、終わっているよな。
「あの豚野郎は、自分達の欲の為に、刺客差し向けて来て駄目だったから、今度はケモ耳っ子達傷付けてんだよ。ルシィ……俺の行為が罪だと言うならっ、あの豚野郎に罪は無いと言ってる様なモノだっ!!」
「ぢがぅぐすっ、そうじゃないっ」
「何が違うんだ? それならさ、教えてくれないかなぁルシィっ!!」
「流さんっ、止めて下さい!」
影さんに掴まれた腕を、ゆっくりと押し込んで行き、後少し粘れば首まで届く。
そう思い全力で体重をかけた瞬間、『お父さんっ、良い加減にしなさい!!』と、ミルンの声が聞こえて直ぐ、脳天にメゴォッッッと物凄い衝撃を受けた。
「おごっ────!?」
俺はそのままの勢いで、腰が抜けてM字になっている、ルシィの太腿の間に顔面を突っ込んで、意識が遠くなって行く。
ピンポンパンポーン(上がり調)
レベルが1上がりました(〜黄金水〜)
ピンポンパンポーン(下がり調)
やべぇ、死ぬぞコレ……最後の言葉が、リシュエルへツッコミだなんて……嫌…だ……。
そう言えば…今のミルンの声…甘えたじゃ無かった様な……小便臭ぇ……。




