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異世界とは愛すべき者達の居る世界  作者: かみのみさき
一章 異世界とはケモ耳幼女が居る世界
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13話 皆んなで楽しくピクニック.5



 煮豚さんげっとー(主に尻煮豚)と、村長が不機嫌な顔で煮豚の脚を持って引き摺りながら砦の外へと向かってる最中です。村長顔暗いよ?


「村長どうした? そんな不機嫌な筋肉」


 村長が言うには、煮豚が思いの外重いのでもう切り分けて運びたいって? 輪切か? 細切れか? 


「そんな事は言ってないだろう! この後の事を考えれば不機嫌にもなるだろ流君。落とし所は考えているのかね?」


 そんな事か大丈夫! 多分いける…はず! 大聖堂は粉微塵、教会のトップは煮豚になって俺達の手の中だから問題無しだろ。


 俺は早く終わらせてケモ耳っ子達をモフモフして身心の疲れを癒したいし…もう働きたく無い。


「おとうさん! ミルンがいるでしょ!」


 あぁ、ミルンの尻尾が背中にきてるぜペシペシと可愛いけど今は止めてくれぇえええ。


「何しとんのや流にーちゃん。ほら、もう直ぐ出口やさかい後少しやで」


 本当だ…これ、終わったらニアノールさんのお茶でも飲んで一息吐こう。


「何で私の尻尾みてるのですが流さん? 私の尻尾はリティナ様の尻尾ですので触らせませんよ? 触るなら手を切断してからにして下さい」


 いやいや、ニアノールさんの尻尾はいつ見ても滑らかで綺麗だなとおおっ…ミルン俺の目を塞がないでくれ危ないから。


 おっ外だよ、よっしゃあ出れたぁー空気が美味い! けど何これ…なんか、めっさゴッツイ鎧着た衛兵が隊列を組んで武器を構えて今にも突撃して来そうなんですけどなぜに? あっルシィ。


            ※


「魔王よっ、今すぐ大司教を解放せよ! さすれば命まではとらぬ故、大人しく従え!」

 

 はぇ? 何言ってるのこの泣き虫女王様。なんか大司教解放しろって命令して来たように聞こえたんだけどミルン、俺の聞き間違いかな? 大丈夫? そう言ってたってマジかぁ。


「こんな所でどーした泣き虫ルシィ? そんなふざけた事言ってると本気でぶっ飛ばすぞ?」


 この隊列組んでる衛兵…砦守ってた奴等と全く比べ者にならない程、纏ってる空気が違うな。


 俺達の事殺る気か?


「女王陛下! お待ち下さい! 何故この大司教を引き渡せとお命じになるか! この者はスラムを焼けと指示した大罪人でありますぞ!」


 筋肉村長…女王に意見してるよ格好良い! って衛兵進んできてるよマジなのか…。


「ニアノールさんはリティナの側に。ミルンは…そのまま俺の肩の上だな」


 ほんと…むかつくなぁ。


「なぁ、ルシィ。お前、俺が影さんにルシィに伝えて欲しいと言った事は進んでいるのか? あと何で衛兵の持ってる槍がこっちを向いているんだ…答えろ」


 一歩前へ前進する…衛兵達が後ずさりした? なぜに?


「おとうさん…おかおこわいっ」


 ミルンの尻尾が丸まってる!? 丸まるの初めてじゃんその尻尾なに可愛い!


「何言ってるんだミルン。俺はニッコリぃ笑顔でスマイリーだぞぉ」


 なあルシィ? 何でお前まで後ずさる。

 あぁ、称号の効果かな? そうだよね? 俺の顔が恐いって訳じゃないよなそう言えよ。


「きっ貴様の言った内容は影から聞いておるし手続きも進めておるわ! じゃが、それとこれとは話が別じゃ。大聖堂を破壊し、大司教をその様な姿にした事は大きな罪じゃ、大人しくせい魔王!」


 罪…罪かぁ…そうかぁ。

 はぁ、これでも我慢してたのに。


「お前、今までこの糞煮豚を自由にさせておいてどの口がほざいている。何が罪だ? この糞煮豚が指示だして、俺を殺す為だけでは無く、スラムのケモ耳っ子達を攫い傷付けたの、お前影さんから報告受けてるよな? それを解放? 解放しろだと……お前、俺の敵か?」


「ヒィッ!?」


 おいおい何、人の顔見て引き攣ってる失礼な。


 俺は一歩進む。

 衛兵は槍を向けたまま震え固まり動けない。

 俺は更に進む。

 衛兵が俺に槍を突き出そうとしたが、俺の顔を見てすぐさま槍を引っ込めた。

 俺は更に進む。

 衛兵達が道を開け、そこに震えた女王様。

 俺はルシィの前に立つ。


「ルシィ、お前さっきの言葉言ってみろ」


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