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異世界とは愛すべき者達の居る世界  作者: かみのみさき
一章 異世界とはケモ耳幼女が居る世界

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13話 ミルンと楽しくお買い物.5


 12/10 加筆修正致しました。


 

 ミルンの素晴らしい視力で、お洋服店を見つけ、人混み掻き分けよいしょと入店。

 三十分程歩く距離を、良く見えるよなぁ。


「あらぁ、いらっしゃい。可愛い女の子ねぇ」


 凄っ……こんな人がっ、本当に居ようとは。

 見るからに、美味しいクッキーを焼いてくれそうな、絵に描いた様なお婆ちゃん。

 ミルンは肩から下りて、鼻をスンスン?


「どうしたミルン?」


「おようふく、くださいな!」


 もしかしてミルンは、その可愛いお鼻で、安全な人かどうかを判断してるのか?


「おようふくっ!」


 お婆ちゃんに、尻尾をフリフリとミルンは近付いて行く。お婆ちゃんは嫌がる素振りもなく、ミルンが近くまで来たら、優しく頭を撫で始めた。


「ボソッ(こんな人も、居るんだな)」


 冒険者ギルドの、ネリアニスさんもそうだけど、嬉しくなって来るじゃん。


「すみません、こんな汚い身なりで。俺とその子、娘のミルンの服を買いたくて……」


 服屋に汚れは天敵にも関わらず、ミルンを撫でたまま、笑顔を絶やさないお婆ちゃん。

 この笑顔は、本物だ。

 本当に、良い人なんだな。


「大丈夫よぉ。見ての通り、暇な店だからねぇ」


 見た感じ、この人が店主だろうか。

 ゆっくりと椅子から立ち上がり、ミルンをジッと見つめて、何が始るの?


「どれどれ。先ずは、ミルンちゃんのお洋服を、見繕いましょうかねぇ」


 口調はのんびりとしているのに、一瞬にしてミルンの採寸を済ませ、服を選び出した。


「何今の……残像?」


 お婆ちゃんが、六人居ました。

 しかも一人一人が、違う作業をしている様に見えたんだけど、何者ですか?


「可愛いミルンちゃんに、似合いそうな服は、これかしらねぇ」

 

「……プロの仕事だなぁ。すっげぇ」


 テーブルの上には、既に何着かの服が並べられ、そして始まる、着せ替えミルンのオンリーファッションショー。


「腕を上げてねぇ」


「どうぞ!」


 残像お婆ちゃん達の手により、ボロ着だったミルンが、一瞬で変身しました。


「……残像増えてね?」


 先ずは、ボーイッシュミルン。

 男の子用のズボンに穴を開け、ミルンの尻尾が振り振りと、自由に回転出来る仕様。

 フワッ広がるシャツの袖口には、ヒラヒラの布を折り込まれ、可愛いミルンが更に可愛くなりました。


「うごきやすいのっ」


「走り回っても、これなら邪魔にならないな」


 次は、お姫様風ミルン。

 これぞお姫様と言える、見事なドレス。

 薄いピンクの布地には、細かい模様が編み込まれ、胸元には可愛いリボンが付いている。

 腰からフワリと広がるそのスカートは、薄い布地が、緩やかな波を描いて、ミルンを優しく包んでいるかの様だ。


「ふわふわぁ」


「ボソッ(ミルンって、ガチお姫様なんだよなぁ)」


 最後に、ワンピース姿のミルン。

 ワンピースと言えども侮るなかれ。

 一枚布を細断して縫い合わせ、裏地にも同様の布を使い、軽やかな印象を与えつつも、耐久性と実用性を兼ね備えた、見事なお洋服。

 そして、なにより……なによりだ。

 ワンピースの背中の部分に、天使の羽の装飾が施されており、ケモ耳幼女の天使がっ、御降臨なされましたっ!!


「かっっっ、可愛いっっっ」


「おとうさん。ミルン、にあってる?」


「似合ってるよミルンっ!!」


 首を傾げるケモ耳天使ミルンの愛らしさと、可愛いお洋服の力が合わさればっ、俺はもう満足なんです全部買おうっ!!


「お婆ちゃん……全部下さいっ!!」


 脳内がバグってくるよね。

 でもね、これは仕方無いと思うんだ。ミルンが可愛い過ぎるもの。


「そうだねぇ……ドレスは少しだけ高いけど、お金は大丈夫なのかい?」


「大丈夫ですっ!!」


「凄い笑顔だねぇ。それじゃあ少しオマケして、二百万ストールかねぇ」


 洋服三着で金貨二十枚。

 オマケしてその値段っ、だけど、可愛いミルンを毎日見れるのなら、安いもんだ。


「金貨二十枚だな……丁度出すよ」


「有難うねぇ。それじゃあ、お前さんの服は、サービスしてやるから、持ってお行き」


「俺の服忘れてたな……良いんですか?」


「構わないよ。持ってお行き」


 やっぱりお婆ちゃんは、優しいな。

 ミルンも、お婆ちゃんの膝の上で、丸まってるし。やっぱり雰囲気で分かるのかな?


「んじゃっ、俺はコレとコレで良いかな」


 あとは、あの子達の分か。

 新品だと、気を遣いそうだから、綺麗な古着が有れば良いんだけど。


「お婆ちゃん。ここって、古着とかあるかな。あったらそれも、買いたいんだけど」


 そうお婆ちゃんに聞いてみると、『あっちの山になってる物を、持ってお行き』と、笑顔で言ってくれた。


「あれって、どう見ても新品でしょ?」


「良いのよぁ。売れ残って、ずっと置いたままだからねぇ。持ってお行きなさいな」


「っ……有難うお婆ちゃん」

 

 ミルンが尻尾をピンッとしたな。良い買い物したし、そろそろ行くか。


「それじゃあ……お婆ちゃん、また来るよ」


「んしょっ、ありがとうございます!」


「構わないよぉ。またおいでねぇ」


 俺とミルンは、再度お婆ちゃんにお礼を言って、服屋を後にした。

 勿論、金貨五枚をテーブルに置いてな。

 お婆ちゃんは気付いてた様だけど、良い人には良い行いで返さなきゃ。

 ミルンも、ワンピースを着てご満悦だ。


「ふりふりなのっ!」


「気に入った様で、何よりだよ」



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