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異世界とは愛すべき者達の居る世界  作者: かみのみさき
一章 異世界とはケモ耳幼女が居る世界
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12話 誰の後悔後先立たず.4



 あー恐かったよヤクザ顔のおっちゃん。


「ミルン、知らない人の頭をペシペシしたら駄目じゃないか。怒って来る人もいるんだから、もうやったら駄目だからな!」


 ミルンは俺の眼を見て頷く可愛い、だからこそだ。

「次やったら一ヶ月お肉無しな」

 念の為と釘をさしたら。


「もうやらない! おにくないといや!」


 よし、これなら大丈夫だろう。

 頷くだけで、やらないとは言っていない。

 などと狡賢く育てる訳にはいかないからな。


「次の方どうぞー」


 おっ、俺達の番だ。

 行くぞミルン、交渉のお時間だ。

 

「ようこそ当ギルドへ、本日の御用件をお伺いいたします」

 

 うん、第一印象は大事だな。


「初めまして俺は流、こっちはミルンと言います。

こちらでこの魔石の買取をしていると知人に聞きまして、その相談に来ました」 


 俺はハイオークの魔石を女性スタッフの前に置くと同時に、ミルンが光る装飾品を出す?


「ミルン? これの装飾品はどうした?」


 ミルンこんなん持ってたっけ?


「はぎとったやつ。 ミルンもおかねてにいれておにくかう!」


 あの光るおっさん達のやつか。

 まあ、買い取ってくれるなら良いか。


「これは珍しい魔石ですね…ハイオークの魔石ですか」


 めっちゃ驚いているな、珍しいのか。


「こっこっちは、呪詛返しの指輪に防護の腕輪!? 本当にお売りしても宜しいのですか?」


 なんか魔石より食い付きが凄いな…剥取り品。


「はい、全て買取をお願いします。但し、どれも手に入れるのに苦労した一品揃いなので、買取金額に納得しなければ、他へ売りに行きますけどね」


 軽くジャブを打ち女性スタッフさんの反応を見るが、めっちゃ悩んでいる。


「大変失礼ですが、冒険者登録はお済みでしょうか? もし、登録をしていなければ買取価格が十%程減額となってしまいまして。また、こちらのハイオークの魔石は買取できますが、他はギルド長に相談してからの査定となります」


 ほうほう、買取金額減額は結構大きいな…冒険者登録かぁ、異世界あるあるだけどなぁ。

 

「冒険者登録は無しで、魔石の買取額の提示と、装飾品の査定をギルド長へお願いしたいです」


「おとうさんぼうけんしゃならない?」

 

 ならないよミルン、だって日雇い労働者じゃん。

 それならニートのままの方が気楽で良いし、仕事の責任なんてもっての他! もう働きたく無いもの!!


「畏まりました、それでは今暫くお待ち下さい。ギルド長に相談してきますので」


 そう言って離れていく美人スタッフさん。

 お尻がふりふりとっ。

 ミルンや、尻尾で目隠しは酷く無いかい。


「おとうさん、めっ!」


 可愛く怒られましたね仕方がないですだって男だからこういう性なんですよ!? あっ…まって、斧から手を離しなさい!


「斧は危ないから手を離そうなミルンさんや…もう見ないから大丈夫だからぁあああ!?」


 ミルンを肩車しているから常に頭上を取られている状態なので逃げてませんね…と、鼻先に振り回された斧が生み出す風を感じ、これが本当の目と鼻の先ってやつじゃねぇよ危ないわ!?


「お待たせ致しました」

「おいおい、物騒な物をギルド内で振り回さないでくれよ危ないだろぅ」


 おっ、戻ってきてたのか。


「御免な、ちょっと娘と戯れあってたんだ」


 言い訳をしつつ相手を見る。

 うん、村長よりも雰囲気がヤバい。

 何がって片目潰れてて傷跡凄いし、髭面で白髪の服越しでも分かる引き締まった身体に、歩く音しなかったもん。ミルンも気付いていなかったしビックリして尻尾が立ってて眼を見開いているし。何気に女性スタッフさんも歩く音しなかったよね暗殺者ですか?


「そうか、娘…獣族の? 獣族の子供が娘とはおかしな奴だな」


 その言葉に俺は反応し、目の前のギルド長を見る。


「まて、悪い意味で言ったのでは無い。その殺気をおさえんか」


「殺気なんて出してないぞ。それで、悪い意味じゃなければなんなんだ?」  


 俺はミルンを貶す奴には容赦しない。

 そう言う奴を人と見ない事にしている。

 

「すまなかった、人種が獣族の子を連れていて娘と言ったものだから言う言葉を間違えた」


 そう言って頭を下げて来た。

 ギルドの一番偉い人が間違いを肯定し、頭を下げた事に俺は少し安堵する。


「こっちもすまなかった。この子の事を貶してるのかと勘違いしたんだ。このケモ耳幼女は俺の娘のミルンだ」


「ミルンといいます! おとうさんがごめんなさい」

  

 ごめんよミルン。


「中々礼儀正しい娘じゃないか。ミルン君か、宜しくな。俺はギルド長をしているゴッズだ」

「私は受付を担当しているネリアニスです。ミルンさん、少しだけでも良いので尻尾を…その…」


 何だ、ギルド長だけじゃ無くて女性スタッフさんも挨拶してきて…尻尾を…あぁ。


「ミルン。ネリアニスさんがミルンの尻尾を触りたいって言ってるけどどうする?」

 

 ミルンはネリアニスをジッと見つめてから俺の肩から降りてカウンターの向こうへ行き、珍しく自分から尻尾を向けた!? 


「いいですよどうぞ」


 えっ…なんでだよ羨ましい。


「ネリアニスよ、職務中だぞ…すまないなミルン君」


 そんなギルド長の言葉を無視してネリアニスさんは恍惚な表情を浮かべミルンの尻尾を撫でている…やっぱりミルンの尻尾は良い尻尾!!


「それで、買取はどうなんだ? 魔石の金額の提示と、宝飾品の査定はできるのか?」


 どうだろう…高値にならんかね?


「そうだったな。問題無い、魔石も宝飾品も買い取ろう。ハイオークの魔石が金貨50枚、宝飾品は金貨200枚。これでどうだ?」


 うん、貨幣の価値なんて知らんよマジで?

 なので少し吹っ掛けよう。


「嘘だろ安すぎだ、希少な魔石とこのランクの宝飾品だぞ。あまりぼったくるなよな」


 それを聞いたギルド長のゴッズが険しい顔をして、うんうん唸っている。


「ならばハイオークの魔石が金貨21枚、宝飾品が金貨210枚でどうだ?」


 俺は笑みを浮かべ切り返す。

「足りないよな?」


 ギルド長のゴッズが更に目頭を押さえて考えている。


「ぐぅっ…ハイオークの魔石が金貨55枚! 宝飾品が金貨250枚! これなら満足だよな!?」


 ふむふむ良しっ。

「ミルン、帰るぞーどうやら縁が無かったようだ」


 ミルンが俺の声を聞きネリアニスさんから離れていく。

 ネリアニスさんの顔が真っ青になってる!

 どれだけモフりたいんだ。


「ハイオークの魔石が金貨60枚、宝飾品が金貨300枚。この金額で如何でしょう流さん」


 なんとネリアニスさんが金額提示をしてきたよ?

 ギルド長のゴッズが顔を押さえて溜息を吐いてるしなぜに?


「ネリアニス何を勝手に…」

「ギルド長、副ギルド長としての進言です。今後の事を踏まえて多少、色を付けたと思えば安い金額かと」


 おーネリアニスさん副ギルド長だったのか。

 ミルンや、ネリアニスさんの所でもう少しモフモフされておいでー。


「だってさギルド長。買取…どうするよ?」


 俺はニヤニヤとギルド長のゴッズを見つめてその反応を楽しむ。


「分かった…この際だ、ハイオークの魔石は金貨70枚! 宝飾品は金貨350枚! これで買い取る! 文句は言わせん!!」


 はい商談成立しましたー拍手!!

 ネリアニスさんはその金額を聞いて、赤字ですねとぼやきながらミルンの尻尾に顔を埋めていた。


 どうやらネリアニスさんが言った金額がギリギリ黒字になる金額だったようだ…ギルド長のゴッズは見栄っ張りだな。儲け儲け。


 はい、どうもー皆様読んで頂き有難う御座います。

 かみのみさきでやっている者でございます。

 何を? 何でしょう?

 まあそれは良いとして…。

 初めて後書き書きますね…まあ、使い方知らなかったら仕方が無いですよね?

 許して下さいね?

 当初お堅いミルンから甘えたいミルンになる様をニヤニヤしながら書いておりますので、どうぞ今後共見守ってやって下さい。

 また、あまり後書きをする事はないですが、皆様の評価等々お待ちしておりますので、お願い致します。


 それではーまたいつか後書きで。

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