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異世界とは愛すべき者達の居る世界  作者: かみのみさき
一章 異世界とはケモ耳幼女が居る世界

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46/421

11話 ここがオアシスパラダイス.1


 12/5 加筆修正致しました。



 影さんとの話が終わったので、ケモ耳っ子達と遊ぶ為、ミルンを起こしていざ行かんっ!!


「んしょっ、んしょっ、ていいち」


「ミルン合体完了! 流号っ、発進します!」


「てきをせんめつなのっ!」


 ミルンさんや……敵は居ないからね?


「ミルン。ちゃんと皆んなに、挨拶するんだぞ」


「ムフーっ、ちゃんとちからをみせる!」


 鼻息荒く、やる気満々なんですけど、ここのボスに成ろうとしてませんか?

 喧嘩したら、必殺っ、お遊び強制終了を発動させて、お布団で寝かせるからね?


 ミルンを肩車したまま部屋を出て、ケモ耳っ子達が遊んでいるであろう、正面の広場に向かっていたら、筋肉村長の暑苦しい声が、聞こえて来た。


『ふはははっ! そうである! その腕をっ、ぐるっと回してっ、良いぞ子供達!!』


「何して遊んでんだ?」


「はやくいくの!」


 正面の広場に到着した。

 到着したんだけど、そこに広がる光景に、これ以上進みたく無いっ。


「さあ次は、このポーズからのぉーっ、笑顔!」


「ぽーずからのえがお!」

「ふんぬぅ…笑顔っ!」

「むーんっ、ニコッ!」

「ぬうううえがお!」

「はあああっ、えがお!」

「むずかしいっ、えがお!?」

「きんにくぅ! きんにくぅぅぅっ、えがお!」

「わたちはきんにくむすめになるっ、えがお!」


 これは、筋肉の洗脳なの?

 小さなケモ耳っ子達が、村長とタイミングを合わせて、見事なマッスルポーズを、披露している。


「良いぞっ、良い笑顔だ! 次は、そのポーズから回してぇぇぇっ、笑顔!!」


「おい……筋肉村長?」


「回してえええ笑顔!」(白い歯が輝いた)

「まわしてえがお!」 (白い歯が輝いた)

「ぬーんっえがお!」(白い歯が輝いた)

「まわしぃててえがお!」(白い歯が輝いた)

「はああああっえがお!」(白い歯が輝いた)

「こうっいけぇええがお!」(白い歯が輝いた)

「きんにくぅうううえがお!」(覚醒した)

「わたちはまけないいえがお」(白い歯が輝いた)


「おいっ! ヘラクレス筋肉馬鹿村長!」


「むぅっ、流君か。ここの子供達は、覚えが早くて教え甲斐があるぞ。子供達! 流君とミルン君が来たぞ!!」


 ケモ耳っ子達が一斉に、俺とミルンに首を向け、物凄く嫌な予感が……止めてくれっ。


「「「まわしてぇぇぇぇぇぇっ、笑顔!!」」」


「怖すぎるわっ!?」


「みんなのおめめっ、こわいの!」


 輝く白い歯を見せ、一斉にポージング。

 しかも息ピッタリ。

 一人だけ、取り返しの付かない子が誕生してるんだけど……何か光ってね?

 何で光ってんの?

 あの子ケモ耳無いし、人間だよね?

 

「良いぞ! その笑顔が素晴らしい!!」


「ミルン……準備は良いか?」


「じゅんびよしっ!」


「さあっ! 次っ『やめろ筋肉っ!!』」


 スパァァァンッ────と、良い音が出る程の力で、村長の後頭部を平手打ちっ!!

 ミルンも、肩の上から手を伸ばし、全力で村長に可愛いパンチ……手が届いてないけどね。


「何をするのかね……流君」


「ケモ耳っ子達を、ゴリマッチョにする気か?」


「きもちわるいの」


 ケモ耳っ子達に悪影響です。

 村長の肩の上に、ミウちゃんが居るんだけど、『きんにくっ、きんにくっ』て口遊みながら、上腕二頭筋を鍛えてるんだぞ。

 可愛いケモ耳が、シックスパックでムキムキになるのは……勘弁して欲しいっ。




 マッスルポーズは禁止です。

 村長には罰として、ミルンによる、全力股間撲滅パンチをお見舞いする事に決まり、それならばと、ケモ耳っ子達参加型の、鬼ごっこをして貰ってます。

 逃げるのは、勿論村長だけ。

 狙うは、村長の股間だ。


「流君っ、止めさせたまえ!?」

 

「筋肉が逃げたぞ!」

「まわりこめっ、そこおおお──っ!」


「ぐっ、危ないのであるっ」


 惜しいっ、あと少しで潰せてたな。

 

「ミルンがっ、ミルンがつぶすのっ! あのときのっ、おれいまいりなのっ!!」


 ミルンが突っ込んで行ったぞ。

 御礼参りって言葉、よく知ってるな。流石ミルンさん、博識でいらっしゃる。

 

「ミルン君っ、目が本気なのだがっ!?」


「しぬのおおおっ!」 ────ブゥンッッッ!!


「危っ、振りかぶって、潰す気満々っ!?」


 村長避けるの上手いな。

 でも、そっちに避けたら、迫ってるぞ?


「きんにくうううううっ、ふぁいっ!!」


 覚醒者がな。

 上手い感じに、背後から村長を押さえて、意味が分からない力を、発揮してんじゃん。

 あんなに小さいのに、凄いな。

 普通に恐いけど。


「わたちがどどめをさすのおおお──っ!!」


 一番小さな子が、下から行ったぞ。


「やらせないっ。このおじちゃんは、ミウのものだから、たたいちゃだめっ!!」


 ミウちゃんが、村長から降りて援護って、気に入られてるじゃん。

 羨ましいんだけど……何なのあの筋肉?


「この時をまっていた!」


 おっ、一番小さな子の後ろからっ、角っ子が飛び出して来た!

 今だ角っ子っ!!

 村長の股間の玉をっ、叩き潰すんだっ!!


「ふっ、ふはははっ! 甘いぞ子供達よ!!」


 角っ子の一撃が、村長の股間を捉え、見事に砕くかと思ったその時、村長が淡く輝いた。


「あれって……っ、スキルか!?」


 防御特化スキル、『輝く身体』。

 その場でポージングを行い、動かない限り、防御力を向上させると言う、ある意味でチートなスキルだ。


「「「はんそくだ──っ!?」」」


「村長……それは、大人げ無いと思う」


 ミルンは諦めず、村長の股間を、ひたすら殴打しているけど……後で手を洗おうね?


◇ ◇ ◇


 院長に報告を終えた、聖女リティナと、ニアノールは、自室へと戻っていた。


「ニアーっ、お茶淹れて。もうくたくたや……」


「はいはいリティナ様」


 物凄い濃い数日やったと、思っとる。

 というか、何やほんまに。

 なんで流にーちゃんが居るだけで、色々と問題が起きんねんな……意味分からんわ。


「どうぞぉ、リティナ様」


「ありがと。ニアもゆっくりしーや。ズズッ……疲れとるやろ?」


 やっぱ、ニアの茶は旨いなぁ。

 疲れた体に、沁み渡るわぁ。


「そうですねぇ。それじゃあ、お言葉に甘えてぇ、失礼しますねぇ」


「何してんの……ニア?」

 

 何で、ウチの後ろに回るん?

 何で、ウチの体に抱き付くん?

 

「すううう──っ、はあああ──っ」


「コラッ! 何匂い嗅いどんねん!?」


「まぁまぁ、良いじゃ無いですかぁ」


「止めろってっ、まだ体洗っとらんのにっ、ウチの体汗臭いやろ!?」


「すううう──っ、カっ!!」


 ニアの顔がクワッて、何しとんねんっ、やっぱり臭いやんけ!!

 尻尾を体に絡めんな!

 体を擦り付けんな!?


「やめろってっ、ほんまに怒るで!!」


「すううう──っ、カッ!!」

 


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