↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界とは愛すべき者達の居る世界〜中年男、異世界でやらかしまくる〜  作者: かみのみさき
二章 異世界とはのぢゃっ子ドラゴンの居る世界

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

103/760

3話 犬耳ミルンと角付き幼女.5


 2026/08/03 加筆修正


 流特製、魚料理のフルコースが完成したので、テーブルの上にこれでもかと並べて、美味しく頂く準備は万端。


「ほい二人共っ、お待ちどうさん」


「お魚さん! 待ってました!」


「沢山有るのぢゃあっ」


 デッドフィッシュの揚げ物に、バリアントフィッシュの串焼き。その二種を使った鍋と、ゴールドフィッシュの炙りサラダ。


「それじゃあどうぞ、召し上がれいっ!」


「頂きますっ!」


「頂くのぢゃっ!」


 ミルンが先ず手に取ったのは、まさかのバリアントフィッシュの串焼き。それを頭からバリバリと食べるとか、流石だミルン。


「塩とお魚の脂が合わさって、お口の中をサッパリさせてくれる、美味しい一品なのっ」


「えっ? 急にどうしたミルン?」


「顔さえ気にしなければ、旨しっ」


 甘えた声から、渋い声になってるぞ? なんだかお顔も、濃い顔付きになってるし。


「次は揚げ物を……サクサクの衣と、デッドフィッシュのふんわりした身が、良い感じに口の中を楽しませるの」


「お口に付いておりますよ」


「んーんっ、有り難う!」


「そこは甘えた声なのね……」


 揚げ物に関して、欲を言えば天つゆが欲しかったが、手に入らない物だからな。作り方も知らんし、どう作るんだろうか。


「この汁物も、美味いのぢゃあ。魚の旨味が広がって、良い塩梅ぢゃのぅ」


「幼女とは思えない程、汁物似合ってるなぁ」


「何か言ったかや? ズゾゾゾゾゾゾっ」


「音を立て過ぎだろ。少しはミルンを見習えって……いや、何でもない」


「うまうまなのおおおっ! ムゴムゴムゴムゴムゴムゴッ! スゴゴゴゴッ!」


 ここは何かの、工事現場だろうか? ドゥシャさんの口がヒクヒクしてるから、叱ろうかどうしようかと、迷ってるっぽいな。


「そんじゃドゥシャさん。俺らも少し、頂くとしようぜ。夕食まだだろ?」

 

「はい。ミルン御嬢様、少しばかり頂いても、宜しいでしょうか?」


「沢山あるから、一緒に食べるの」


「有り難う御座います」


 ミルンに許可貰うとか、律儀だねぇ。


「俺も貰って良いか?」


「お父さんには、これをあげるのっ」


 そう言ってミルンから差し出されたのは、俺が丸焼きにした、人面魚さん。顔がこっちを、見て来るよーい。


「うん……有り難うな。イタダキマス」


 それはもう、美味しかった。でも、この魚は二度と食わんと心に誓うぞ。本当にこの人面魚、目が怖いんだよ。




「うっ、動けない……お腹いっぱい」


「腹がっ、はち切れるのぢゃぁ」


「二十五尾全部食べりゃあ、そうなるだろうに」


 丸々ミルンは可愛いけども、こうなると、この後の事が予想出来てしまう。


「運んでっ、下さいなっ」


「我もっ、動けぬのぢゃあっ」


 ほらね、こうなる訳ですよ。しかも今回は重量級が二人とか、俺の腰を潰す気満々って感じだよね。


「なあドゥシャさん、ミルンを屋敷まで……あれっ? ドゥシャさーん?」


「ドゥシャなら、向こうに行ったのっ」


「ドゥシャさん……逃げやがったな」


 ミルンを溺愛してる癖に、こういう時だけ逃げるのって、狡くないですか。


「今日はお父さんと、テントで寝るの。だから運んで下さいな。動けないのぉぉぉっ」


「……だからか」


「それにお腹がいっぱいで……眠いのぉ」


「我も一緒に寝るのぢゃぁ。誰かと眠るなぞ……今は何年なのぢゃ?」


「いや、俺に聞かれても分からんて」


 よくよく考えてみたら、俺ってこの世界の事を、何も知らないんだよな。明日にでもドゥシャさんに、聞いてみるか。


「っと、このままだと、ミルンが寝ちゃうな」

 

 腰を壊さない様に、ぐりんぐりんとしっかり回して、屈伸運動も良しっ。


「どいこらせっっっ、くおっ、二倍の重さとかっ、破壊力抜群じゃんっとおおおっ」


 丸っと幼女が、二人ですからね。重たいかって? そんなん口に出せばミルンが怒って、俺の命が終わるだろうさ。


「ふうっ、ふうっ、後少しっ、どおりゃああああああああああああっ!!」


「わぷっ!?」


「のぢゃあっ!?」

 

 テントの中の、敷布団に放り投げ。顔面から突っ込んだミルンは、そのまますやすやと寝たんだけど、角付き幼女は何してんの。


「なんぢゃ? 逆様なのぢゃあふわふ……ぐぅぅぅっ、ごがぁぁぁっ、ぐぅぅぅぅぅっ」


 角からベッドに突っ込んで、地面にソレが突き刺さり、逆様の状態で──寝た。

 

「器用な奴だなぁ……放置で良いか。んじゃ俺は、片付けでもしようかね」


 そっとテントから出て、皿、皿、皿、鍋、鍋、鍋と、洗い物の山ですわ。


「料理とは、片付けまでの事を言うってな」


 食器や調理器具を洗いながら、ゆっくりと沈む陽の光をを眺めて、「ふぅ」と一息吐いた。


「明日から、また仕事かぁ……嫌だぁぁぁっ」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。