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僕は冒険者!

僕達はジルさんに聞いた冒険者の仕事をこなしていく。ギルドにある掲示板にはクエストの依頼書が5枚貼られていて、そこに書かれている依頼をこなすことで報酬がもらえるらしい。


ジルさんの話では、難易度はAからEまであるみたいだ。


「よし!リア、この難易度Eの子ゴブリンの2頭討伐をやろう」


僕達は帝都の南門から出て、草原を歩く。振り返ると、帝都が豆粒みたいに小さく見える。けれど、しばらく歩いてもゴブリンは見つからない。さらに進み、草原を抜けて森の中に入っていく。


そして気がつけば、辺りはすっかり暗くなっていた。月明かりだけを頼りに森の中を進む。


「ホウホウ......ホウホウ」


フクロウの声が聞こえる。


しばらく歩いていると、少し見渡しの良い場所を見つけた。


「リア、今日は野宿みたいだ」


食べ物はおろか、飲み物も持ってきていない...。仕方がないので、空腹と喉の渇きを我慢して朝を待った。



早朝、僕とリアは目覚める。やっぱり、どこで寝ても疲労は残っていない。流石だ、僕。そんなことを思いながら、さらに森の奥に進む。


「い、いた!」


「ほ、本当ね!いた!」


そこには、子ゴブリンが2頭いた。大きさは僕達の半分ほどしかない。


「よし!やるぞ!」


だが、そこで気づく。


「ねえ、リア、アレってどうやって倒すの?」


「え?そんなの私に聞かれても知らないわよ」


顔を見合わせる。


そんな僕達に気づき、子ゴブリン達がこちらへ走ってきた。


「リ、リア、逃げろ」


「ギャー!」


来た道を急いで引き返す。日が沈む頃になって、ようやく帝都へ戻ってきた。振り返ると、子ゴブリン達は追いかけてきていなかった。


とりあえず冒険者ギルドで依頼失敗を報告した。


「あの!受けた依頼に失敗しました」


「ガタン、あっそう。ガタン」


案外あっさりしていた。内心、ペナルティとかあるのかなと考えていたので、良かった。どうやら、依頼に失敗しただけで何か罰を受けるわけではないらしい。


ギルドにいたジルさんが話しかけてきた。


「お前ら、依頼失敗って何があったんだ?もしかして、依頼のモンスターが見つからなかったとかか?」


「モンスターは見つけたんですけど、僕達、討伐の仕方が分かんなくて」


ジルは笑った。


「そうか。そうか。なら明日は俺も付いて行ってやるよ!丁度いい、斧使いの俺が前衛で、お前ら魔法使いが後衛だ」


「えっ...僕達、魔法使いじゃないです...」


ジルは固まり、真剣な顔でショアとリアを凝視した。


「ん?何言ってんだお前ら。なんも武器を持ってねえじゃねえか」


「そ、その...僕達、お金なくて...」


ジルさんは唸り声をあげ、頭を抱えながら話す。


「ゔ...。ついて来い!お前ら!」


ジルさんに連れられて、武器屋へ向かった。


店の前には、剣や斧が立て掛けられている。

木製の看板には、一本の剣と斧が描かれていた。


「ここだ」


ジルさんが扉を開ける。


中に入ると、壁一面に様々な武器が並んでいた。剣、槍、斧、短剣、盾など。

僕は思わず目を輝かせる。


「俺が出すから遠慮すんな」


ジルさんのお言葉に甘えて、それぞれ剣と短剣を手に取った。


やった!これでカイが帝都に来ても、一緒に冒険できるぞ。


「それと、お前ら泊まる場所はあんのか?」


「な、無いです。馬小屋に泊まろうかと」


「ん?馬小屋?そんなん泊めさせてもらえる訳ねえだろ」


ジルはため息を吐く。


「ハァ、よし分かった。冒険者ならギルド内に格安で泊まれるんだ、今日は俺が奢ってやるから、そうしな」


「あ、ありがとうございます」

「ありがとうございます」


ショアとリアはジルにお礼を言った。


なんて親切な人なんだ。しかも、リアは女の子だからと個室まで取ってくれた。


雑魚寝部屋でジルと会話する。悩みを打ち明けた。


「僕達って立派な冒険者になれますかね?」


「それはわからねえが、お前らの頑張り次第だよ」


「な、なるほど。あ、名乗るのを忘れていました。僕はショアっていいます。あと、もう一人がリアです」


「おう、わかった。覚えたよ」


気になっていたことをジルさんに聞いた。


「それで、なんで武器を持ってないから魔法使いなんですか?」


「それはな、魔法使いは武器がなくても魔法を使えるからだよ。そもそも、魔法使いの場合は物なら何でもいいんだよ」


「どういうことですか?」


ジルが少し困惑した表情で話す。


「俺もよく分からないんだが、魔法使いのジョブがあると魔導書を見れば頭の中に術が浮かび上がり、どうやって発音すれば魔術が発動するのか分かるらしいんだと」


「でも、俺らから見たら、ただ魚みてえに口をパクパクしてるようにしか見えない。発音している音すら認識できないらしいんだとよ」


僕は説明を聞き、なるほどと思いつつ、「物ならなんでも」という言葉に引っかかった。


「物ならなんでもいいってどういうことですか?」


ジルは少し考えてから答えた。



「そうだな...例えば。そう、その辺に落ちてる木の枝とかな。。。」


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