56話
ボス部屋を目指して進んで行くこと5分くらいが経っただろうか、俺は嫌な予感がして立ち止まって周囲を確認した。
「なんだこの感じは。」
周囲を目で見て確認して周囲の音を聞き逃さないようにしながら警戒して進んで行く。
そうして警戒しながら進んでいると前方方向にキャタピラーを発見した。それもかなりの数のキャタピラーをだ。
「なんだあの数は……もしかしてモンスターハウスなのか?」
このダンジョンはフロア全体が1つの部屋のようになっているダンジョンだからモンスターハウスもないのではと思っていた。
そんな中で一ヶ所だけにモンスターが集まっているのを見て、やっぱりここもダンジョンだと思った。あれはモンスターハウスと同じだと。
「どうするかな。このまま進むのが一番早い近道なんだけど。」
このままモンスターハウスを突っ切って進むのがボス部屋に繋がる最短ルートだと地図では載っている。
実際にこのまま進めばモンスターとの戦いをしないで20分もあればボス部屋に到着すると思う。
でもこのモンスターハウスと戦うのは厄介だ。特に相手がキャタピラーだと糸を吐く攻撃を警戒し続けないといけなくて面倒くさい相手だ。
何かしらの遠距離攻撃や範囲攻撃が行なえればモンスターハウスだとしても相手はキャタピラーだから楽に倒せたんだけど。
「遠回りになるけどモンスターハウスは避けるべきだよな。はぁー、移動しよう。」
俺はため息を吐いて移動する事を決めるとモンスターハウスのキャタピラーの群れに気付かれないようにしながらこの場を去った。
そうしてモンスターハウスを避けるようにしてボス部屋を目指して移動を再開してから5分ちょっとくらい時間が経った頃にキャタピラーを発見する。
「距離的にまだ気付いてないよな。揺れている茂みもキャタピラーたちの周りにはないし。キャタピラーの数もあれだけだな。」
俺は3匹のキャタピラーの群れに気付かれないようにしながら接近していたのだが、ある程度近寄った時にキャタピラーの1匹に気付かれてしまった。
『キャタピラーの群れが現れた!』
キャタピラーたちとの距離は隠れて接近していたこともあってかなり近くまで接近している。
この距離なら走れば俺の方が先に攻撃を行なえるからと、俺はキャタピラーたちの攻撃を警戒しながらも走り寄っていた時に俺に行動の順番が回ってきた。
時間が止まった中でキャタピラーたちの様子を見てみたが、キャタピラーたちはすぐに俺に攻撃を行なって来そうにはない。
ならここで選ぶのは攻撃だろう。
攻撃してキャタピラーの数をまずは減らすことを優先しようと思う。
俺は攻撃を選択するとキャタピラーに向かって更に距離を詰めて剣を振り下ろして攻撃を行なった。
『キャタピラーAに28のダメージを与えた。』
『キャタピラーAは倒れた。』
まずは1匹のキャタピラーを倒した。
俺はキャタピラーAを倒してすぐに残りのキャタピラーたちに視線を向ける。
キャタピラーたちは俺に向かって頭部を向けようとしているところだった。
まだ攻撃体勢に入っていないキャタピラーたちの様子を見るに、今なら更にキャタピラーの数を減らせると判断した俺は今の位置から近いキャタピラーに向けて駆け寄った。
そうして俺の剣が届く攻撃範囲にキャタピラーが入った時にまた俺の行動の順番になった。
今のうちに俺は攻撃を仕掛ける予定のキャタピラーと残りのキャタピラーがどうなっているのかを確認した。
俺が攻撃を仕掛ける予定のキャタピラーは頭部を俺の方に向けており、もう1匹のキャタピラーも頭部を俺に向けているのが確認できた。
この様子だとキャタピラーたちはどちらも俺に糸を吐く攻撃を仕掛けられるだろう。
そう判断した俺は攻撃を仕掛ける予定のキャタピラーを倒したとしても次に攻撃を行なってくるだろうキャタピラーからの糸を吐く攻撃をされても対処しようと決めた。




