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【08】 お前の夢が消えるようなケガだけはするなよ
松木「事故を起こしても絶対に泣くな。それと……転覆しようが相手と接触しようが、大ケガだけは絶対にするな。お前の夢が消えるようなケガだけは……頼むからするんじゃないぞ」
爽香「はい! 絶対に守ります」
松木「お前の夢が叶うことが、今の私の夢なんだからな」
教官の言葉に、爽香の目から再び涙が溢れ出た。
松木「また泣く。せっかくの美人が台無しだぞ」
爽香「すみません……。それでは、行ってきます!」
松木「おう」
寂しそうに見送る松木に深く一礼し、爽香は養成所の門を出た。
他の卒業生たちが駆けつけた家族と笑顔で帰路につく中、爽香だけが一人だった。
遠く福岡の柳川まで来る交通費など、実家にあるはずもなかった。




