【05】 卒業しても松木教官から宿題が
松木「泣くな爽香。これからが本番だ。お前の人生は今始まったばかりなんだぞ!」
爽香「はい!」
松木「ここを出ても、私はずっとお前を見守っているからな」
爽香「はい」
松木「それに、これで訓練がすべて終わったと思うなよ?」
爽香「えっ?」
松木「ここからは特別延長授業だ」
爽香「何言ってるんですか教官! ついに脳をやられちゃいました? 現役時代のケガの後遺症ですか?」
松木「バカを言え。頭がおかしいのはケガする前からだ!」
爽香「あはははは!」
松木「というわけで、さっそく宿題を出す」
爽香「嘘でしょう!? 本当に宿題ですか?」
松木「デビュー節の6日間、とにかく全レース無事故で完走すること!」
爽香「はい!」
松木「無事に完走できたら、ケブラーズボンをプレゼントしてやる」
爽香「本当ですか!?」
『ケブラー』とは、プロペラが衝突しても切れにくい特殊な防刃繊維で作られた保護ズボンのことだ。
爽香「そんなの簡単ですよ! 仮に6日間で9レース走るとして、全部6着でも事故(フライングや転覆)さえなければいいんですよね?」
松木「そうだ。ただし不良航法などの反則もダメだぞ」
爽香「分かってます! 反則もしません」
松木「よし。達成したらケブラーズボンだ。何か目標がないとモチベーションも上がらんだろう」
爽香「あれ、安くても1万円以上しますよ? 教官の安い給料で大丈夫なんですか?」
松木「ハハハ! 1万円なんて私にとっちゃティッシュ1枚みたいなもんだ。それでケガを防げるなら安いもんだろ」
爽香「また無理してー! ティッシュがもったいないからってトイレットペーパーで鼻かんでたじゃないですか」
松木「見てたのか!?」




