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17.悲劇の再会

☆☆☆


アニメや漫画で、首の後ろに衝撃を与えて気絶させるということをやってる場面を、見たことはあるだろうか。俺はあれをフィクションだろうと思っていたのだが、どうやらそんなこともないらしい。


ダメもとで魔物たち相手に、ナイフの底で首をぶん殴ってみた結果、無事に気絶させることができた。念のため首筋に手を当ててみたが、ちゃんと生きていた。とりあえず、目が覚めてから暴れないように、縄で縛って柱に括り付ける。


「よっと!やってみれば結構できるもんだな。」


「ご主人、あちらにも大勢集まっているようです。」


アビスを持った右手が勝手に動き、左の方角をナイフで差す。


「お、そうか。よっしゃいくぞ!」


俺は言われるがままに進んだ。進んだ先に、大量の魔物がいる。どうも、何かを囲むようにしているようだった。中央に何があるかはわからないが、とりあえず片っ端から気絶させりゃいいよな!!


「いくぞアビス!だあああああああっ!!」


アビスをうまく制御しながら、魔物たちを気絶させていく。こいつの制御もここ数日でさらにうまくできるようになってきた。良きかな良きかな。


「お、お前はいったい何者なんだ!?」


「さぁな!黙って気絶しとけ!」


そういって、最後の一体を気絶させる。これで大体、30体くらいは気絶させたかな?だいぶ爆発の音が少なくなってきている。もっと数いると思ったが、どうも数だけで言えば、ソフィアさんたちが対峙してる方が多いようだ。こっちは少数精鋭なのかな?でもこの程度なら何とかなりそうだ。


全員を縛り上げてから、中央にいた囲まれていたやつに話しかける。


「ふう...で、なんでお前らここにいるんだ?ソフィアさん達から逃げ出したお前たちが。」


「...」


そこにいたのは、兵士たちのやり方についていけず、授業から離れていた一ノ瀬たちだった。一ノ瀬を筆頭に、3人ほど女子が固まっていた。


「危険が目前に迫ったから、がむしゃらに戦った...ってわけでもなさそうだな?」


「黙れ...」


「黙らねえよ、お前らに説明してもらうまではな。今は少しでも情報が欲しいんだ。にしてもほかのやつらはどうした?20人近くお前についていったはずだろ?部屋で待機してんのか?」


「...!!お前っ...!!」


一ノ瀬はバッと立ち上がって、俺の襟首をつかもうとした。もちろん、アビスがそれを許すはずもなく、その前に一ノ瀬の後ろに回ってナイフを首元に突きつける。


「っ...!」


「おいおい、穏やかじゃないなあ。」


「一ノ瀬君!ちょっと、何してんのよあんた!?」


「なにって、こいつが襲ってきたんだろうが。で、教えてもらっていいか?なんでお前らがここにいるか。...いや、お前たちしかここにいないか、といった方がいいか?」


「...」


クラスメイト達は、全員黙って下を向いてしまった。まいったな、まだ全員倒したわけじゃないから、時間が惜しいんだが...。


「...死んだよ、俺たち以外はみんな。」


一ノ瀬が、暗い声で言った。


「魔物の攻撃が、俺たちの部屋があった場所に当たったんだ。俺たちはすぐに離れたんだが、ほかのみんなは怖がって動けなくてな...。そのあと、何度も何度も攻撃された結果、建物ごと崩れてな...俺たち以外はみんな、今やがれきの下だよ。」


「...そうか。」


魔物たちからの最初の攻撃。俺たちがいた場所の近くに当たったと思っていたが、どうやら俺たちの居住区が攻められたようだ。俺は一ノ瀬の首筋からナイフを放した。


☆☆☆

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