17.悲劇の再会
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アニメや漫画で、首の後ろに衝撃を与えて気絶させるということをやってる場面を、見たことはあるだろうか。俺はあれをフィクションだろうと思っていたのだが、どうやらそんなこともないらしい。
ダメもとで魔物たち相手に、ナイフの底で首をぶん殴ってみた結果、無事に気絶させることができた。念のため首筋に手を当ててみたが、ちゃんと生きていた。とりあえず、目が覚めてから暴れないように、縄で縛って柱に括り付ける。
「よっと!やってみれば結構できるもんだな。」
「ご主人、あちらにも大勢集まっているようです。」
アビスを持った右手が勝手に動き、左の方角をナイフで差す。
「お、そうか。よっしゃいくぞ!」
俺は言われるがままに進んだ。進んだ先に、大量の魔物がいる。どうも、何かを囲むようにしているようだった。中央に何があるかはわからないが、とりあえず片っ端から気絶させりゃいいよな!!
「いくぞアビス!だあああああああっ!!」
アビスをうまく制御しながら、魔物たちを気絶させていく。こいつの制御もここ数日でさらにうまくできるようになってきた。良きかな良きかな。
「お、お前はいったい何者なんだ!?」
「さぁな!黙って気絶しとけ!」
そういって、最後の一体を気絶させる。これで大体、30体くらいは気絶させたかな?だいぶ爆発の音が少なくなってきている。もっと数いると思ったが、どうも数だけで言えば、ソフィアさんたちが対峙してる方が多いようだ。こっちは少数精鋭なのかな?でもこの程度なら何とかなりそうだ。
全員を縛り上げてから、中央にいた囲まれていたやつに話しかける。
「ふう...で、なんでお前らここにいるんだ?ソフィアさん達から逃げ出したお前たちが。」
「...」
そこにいたのは、兵士たちのやり方についていけず、授業から離れていた一ノ瀬たちだった。一ノ瀬を筆頭に、3人ほど女子が固まっていた。
「危険が目前に迫ったから、がむしゃらに戦った...ってわけでもなさそうだな?」
「黙れ...」
「黙らねえよ、お前らに説明してもらうまではな。今は少しでも情報が欲しいんだ。にしてもほかのやつらはどうした?20人近くお前についていったはずだろ?部屋で待機してんのか?」
「...!!お前っ...!!」
一ノ瀬はバッと立ち上がって、俺の襟首をつかもうとした。もちろん、アビスがそれを許すはずもなく、その前に一ノ瀬の後ろに回ってナイフを首元に突きつける。
「っ...!」
「おいおい、穏やかじゃないなあ。」
「一ノ瀬君!ちょっと、何してんのよあんた!?」
「なにって、こいつが襲ってきたんだろうが。で、教えてもらっていいか?なんでお前らがここにいるか。...いや、お前たちしかここにいないか、といった方がいいか?」
「...」
クラスメイト達は、全員黙って下を向いてしまった。まいったな、まだ全員倒したわけじゃないから、時間が惜しいんだが...。
「...死んだよ、俺たち以外はみんな。」
一ノ瀬が、暗い声で言った。
「魔物の攻撃が、俺たちの部屋があった場所に当たったんだ。俺たちはすぐに離れたんだが、ほかのみんなは怖がって動けなくてな...。そのあと、何度も何度も攻撃された結果、建物ごと崩れてな...俺たち以外はみんな、今やがれきの下だよ。」
「...そうか。」
魔物たちからの最初の攻撃。俺たちがいた場所の近くに当たったと思っていたが、どうやら俺たちの居住区が攻められたようだ。俺は一ノ瀬の首筋からナイフを放した。
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