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16.魔物と相まみえる

☆☆☆


「こ、これはついに、俺たちの実力を試す時が来たってことだよな...」


「そ、そうよね...これまでの特訓の成果を見せるときね...」


クラスメイトが口々にそういうが、声は手足は震えているし、まともに戦えるようには見えなかった。


「...いや、君たちはもしもに備えて、ここで待機していてくれ。ここは我々兵隊が行く。」


ソフィアさんは、決心したかのようにそういった。


「え、で、でも...」


「私たちだって、戦える。」


他のクラスメイトがそういうが、ソフィアさんは首を横に振った。


「そんな手足を震わせた状態で何を言ってるんだ。敵の規模感がまだ把握しきれていないから、8割方の兵力を投入することになるだろう。もしわれわれの手に負えなかったり、第2陣がきてしまった時、この国が危ない。その時は、君たちが戦って、この国を守ってくれ。」


「ソフィアさん...」


ソフィアさんは、俺とオリーナ先生の方をの方をちらりと見る。オリーナ先生は、首を横に振った。なんとなく、何が言いたかったのかはわかる。ソフィアさんはきっと、俺を連れて行きたかったんだろう。この中でまともに戦えるのは俺くらいだろうと踏んで。オリーナ先生に拒否されてしまったが。


「...では、行ってくる。兵士を集めろ!」


そう言って、ソフィアさんは出ていった。残された俺たちにできることは、練習場の隅でソフィアさんの無事を祈ることだけだった。


☆☆☆


それからどのくらい時間がたっただろうか。数分前、ソフィアさんから「戦闘状態に突入する」と通信が入ったと聞いた。あの人なら無事に勝てるだろうと、そう思っていた時。


大きな爆発音とともに、部屋が揺れた。地震、とは少し違う。これは、まさか...!俺が飛び出そうとした時、誰かがそれを遮った。


「待って!待ってください昇くん!外に行ってはなりません!」


必死な顔をした、オリーナ先生だった。


「今の聞こえたろ!?きっと、魔物たちが国の中に入ってきやがったんだ!あれから数分しか経ってない、距離的にあちらはおとりで、本命なんだろうよ!」


「わかっています!ですが...!」


俺は心配そうにそういうオリーナ先生に、耳打ちする。


「大丈夫、殺さないよ。ただ気絶してもらうだけだ。死神としてはおかしいんだろうけど...あんたの夢を、こんなとこで終わらせやしないさ。」


そういって、俺はその場から飛び出した。後ろから何か聞こえたが、もう振り返ることはしない。そして予想通りというべきか、大勢の魔物が押し寄せてきていた。街のあちこちを壊し始めている。


「アビス!頼むぞ!」


「仰せのままに!」


俺はナイフを引き抜き、突進していくのだった。


☆☆☆


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