14.認められること
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「そのナイフは返してきなさい!そして、大鎌を取り返してきなさい!」
「いやあ、無理だと思いますよ?買い取れないとは言ってたけど、溶かして別の武器にしたりしてるかもですよ?」
「だったら尚更さっさと返してきなさい!」
「嫌ですってば!この武器がいいんです!」
オリーナ先生とギャーギャー言い合う。俺あの武器嫌だもんマジで!あんなでっかいの振り回したくないよ!
「ほら行きますよ!」
「ちょっ...!」
オリーナ先生がしびれを切らし、俺の腕を掴もうと近づいて...後ずさった。なぜかというと、俺と先生の間に立ちふさがったものがいたからだ。
ちなみにいうと、ソフィアさんでもない。この場には3人しかいないはずだが、では何が?
「ご主人に近づくな」
それは、宙に浮いたナイフ。俺の腰にあったはずのナイフが、宙に浮いていた。
「「「え??」」」
3人してびっくりして固まった。ナイフはふわふわと浮いて、俺の手元へと着地した。
「私が認めたのはご主人ただ一人だ。あの場所にも、ほかのところにも行く気はない。」
「いやいや待て待て待て。え?なんでしゃべれるの君?誰なの?」
ナイフを置いて、しゃべりかける。オリーナ先生とソフィアさんも同じように、ナイフを囲う。
「私はナイフそのものに宿る意思です。あなた様の力に呼応して、覚醒いたしました。」
「俺の力に呼応...?」
俺は思い返すと、ナイフを鞘から引き抜いたときに青い紋章が現れたことを思い出す。まさか、あれが覚醒なのか...!?
「私はそもそも、意志が強いものにしか引き抜くことはできません。引き抜けたとしても、力を引き出すには私が真に認めた方のみです。それが、あなた様ということです。私はあなた様の強さを引き出すことができます。」
そうか、さっき体がめっちゃ動いたのは、こいつがサポートしてくれたからなのか。
「そ、そっか...でも、なんで俺?俺なんか、ただの一般人でー」
しがない高校生、だったはずだ。
「それは、あなた様が一番ご存じなのでは?」
......。
しばらくの沈黙が流れる。ナイフの視線が、俺に突き刺さっているようだった。俺は頭を振って、ナイフに向き直る。
「そうかい。で、君は何て呼べばいい?」
「何と呼んでいただいても。ご主人がお付けください。」
「うーん、そういわれると難しいな...じゃあアビスで。」
青い紋章が浮かび上がるから、アビス。ネーミングセンスが低いのは放っておいてくれ。
「承知しました。我が名はアビス。すべてはご主人の意のままに。」
「ああ、改めてよろしく。」
そう言いながら、ナイフを収める。チン、と金属がすれる音がした。
「まあ、そういうことなので。オリーナ先生、いいですね?」
「え、あ、はい...」
「...」
オリーナ先生とソフィアさんは、あっけにとられた様子だった。俺だって心底驚いたわ。何この世界、こわ...。
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