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第5話 Side セバスチャン
ターンをする度に、お嬢様の金髪の髪が波打つように揺れる。
弾ける汗は、まるで真珠。
上気した頬は、バラ色に染まり、愛らしさが増している。
お嬢様の周りだけ、光に包まれているようだ。
ああ、ビーナスが、踊っているのではなかろうか?
……この美しさは、もはや、凶器。
私は、直視するに堪えず、部屋を出ることにしました。
しかし、お嬢様考案の手袋が、あんなに効果があるとは驚きました。
これで、デビュタントの心配もなくなりましたね。
それにしても……。
手袋があると、私から触れても、前のような反応が見られなくなってしまうのでしょうか?
それは、少々……、いえ、大いに残念でございますね。
まずは、手袋を外して、それから……、
などと想像を巡らせながら歩いていると、花束を抱えた人の姿を見つけました。
あれは……、
お嬢様の幼馴染の、アレックス様ですね。
いったい、なんのご用事でしょうか?
私は、遠くから、素早くアレックス様を観察いたしました。
以前お会いした時よりも、背が伸びたようですね。
髪を丁寧にセットされております。理髪店に行ったばかりでしょうか?
服装は、仕立ての良い品の良い物をお召しになっております。あれは、オーダーメイドですね。
そして、手には花束、ですか。
こうしてはいられません。
お嬢様のそばにいなければ――。




