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第22話 母と娘
「ナターシャ、久しぶりね」
ドアを開けると、お母様は、柔らかい微笑みで迎えてくれました。
帝国の宝石と讃えられている、お母様。
その優雅な姿に、娘の私でも、見惚れてしまいます。
「お話は聞いたわ。セバスチャンが、留守の間、何かしたいのね?」
「そうですの、お母様。でも、私、何も思いつかなくて。」
「私に足らないものって、何かしら??」
お母様は、扇で顔をあおいでいましたが、手を止めました。
「そうね、ナターシャ。あなたには、経験が足りてないかもしれないわね。」
「経験??」
お母さまが提案されたのは、意外なことでした。
てっきり、見た目について言われると思っていました。
「そうよ、ナターシャ。大人になれば、沢山の人と交流しなければなりません。」
「自分のことだけでなく、他の人が何を考えているか、どんな暮らしをしているか。それを、もっと知る努力をするのもいいかもしれませんね」
さすが、お母様です。私には思いつかない視点でした。
「お母様。それでは、具体的に、何をしたらいいのでしょうか?」
私の問いに、お母様は、こう答えました。
「ナターシャ。それは、自分で考えて行動するのよ」




