第21話 何かしたいです
「そうですか。セバスチャンは、いずれ帰ってくるのですね」
部屋に戻った私は、メイドたちにお話しました。
部屋の空気が和らぎ、メイドたちは、ホッとした表情になりました。
セバスチャンは、メイドたちに慕われていたようです。
「そうなのよ。だから、探しに行くのは止めることにするわ。」
「でも……。ただ帰ってくるのを待つだけではつまらないと思うの。」
「待っているのは、つまらないのですか?」
リタが不思議そうな顔をしました。
「ええ。セバスチャンがいないなんて、滅多にないことですもの。
帰ってきたセバスチャンが、びっくりするようなことがしたいわ。」
他人に触れられるようになったのは、とても大きな進歩でした。
でも、まだ帰ってくるまで時間がありそうなので、さらに何かしたいです。
――とはいえ、私、ほぼ完璧な姫なのです。
私にできないことは、何でしょうか?
メイドたちも、
「お嬢様に、まだできないこと??」
なんて、困っていますわ。
「すみません、お嬢様。私は、何も思いつきません」
ついに、リタが降参しました。
「私も思いつきません」
と、他のメイドたちも次々に言いました。
メイドたちが、わからないとなると……。
私を、もっと良く知っている人なら、わかるかしら??
そうだわ。今度は、お母様に聞いてみましょう。
私の思いつきに、メイドたちも「それはいいですね」と賛成してくれました。
今日は、もう遅い時間です。
私は、明日、お母様を訪ねることにしました。




