005
僕は運営から来たメールを、希望書いて送り返す。
お金一億円、Sランクの装備、超高級品素材。それらはみんなへのプレゼントになった。
リビングで座りながら、明日に僕専用のポストに届くとメールが返ってきた。
「それにしても、ブラウは他に何かもらえるのか?」とオランジュ。
「後は永久パスポートと豪華特典らしい」
「永久パスポートね、それは個人限定のアイテムですよね。
船乗り放題とか、魔導バイク乗り放題とかですねぇ」
ゲルプさんがおっとりした顔で僕を見ていた。
「魔導バイクの無料パスポートらしいよ」
「へえ、デモニースぐらいしか使わないわね」
「そうだなぁ、そうなんだよな」
「でも、いいの?ブラウお兄ちゃん」
すると、もじもじしたロートが僕の方を見てきた。
可愛らしい仕草で、いつもこちらを見てきた。
「何が?」
「家は一億だし、装備はオランジュで、素材はゲルプさんだし。
パスポートぐらいしかお兄ちゃんには残らないなって……」
「いいんだよ、妖術師は装備にお金はかからない。
合成しているわけじゃないから、素材もいらない。
それに、僕は盗賊もレベルがそこそこ高いから、自分が活動するお金には困っていない。
ソロで、いつも採集活動とかもしているからね。盗賊もレベル高いし」
「まあ、いいんじゃないか」オランジュは既にゴマすりモード解除だ。
「オランジュは黙って、最初にもらったくせに」
「なんだと」
オランジュとロートは、なぜかそこで喧嘩を始めた。
そんな二人のやり取りを見ながら、ゲルプが難しい顔を見せていた。
「でも、もうひとつの特典ってなんでしょうかぁ?」
「う~ん、それなんだけど、全くわからないんだよな」
「こればかりは、送られてこないとわからないってか。
まあ、特典だからモノじゃないだろうけど」
「そうだね、まあ考えるのも良くないから。あっ、そろそろ僕はバイトがあるんだ」
「リアルバイトだっけ、おつかれ~」
オランジュやゲルプが最後に、ログアウトするブラウの僕を見守った。
それは、魔法の時間が終わった瞬間だった。




