飛行型魔獣
イヴァンさんからの通信の内容は…
巨大化した魔物の飛行型が出て被害が出ている為、空で戦える人を集めてる所だそうだ。帝国の軍隊に加えラミールのペガサス部隊にも出動要請も出してある事、ドラグニアのグリフォン部隊は帝国から許可が出なくてまだ出していない事、
更に1番問題なのが飛行型魔獣は同じ飛行型を配下にして統率の取れた行動で襲ってくる事だった。
最近の巨大化した魔物は最初の頃みたいに時間がたっても問題箇所が出て来ず、巨大化を抑える事も大変になってきてるらしく倒せないまま逃す事も多くなってるらしい…そこに来て飛行型の魔物が出てきて対応出来る人が少なすぎて倒せないらしい。
とりあえずイヴァンさんには折り返して返事する事にしてCALLを切った
「どうしよう…ちょっと大変な事になってるね〜。
私としては私と藍で応援に駆けつけようと思うんだけど…」
「私なら大丈夫よ?この間もチョーカーでバレなかったじゃ無い?」
ヒルデがチョーカーを触りながら答えてくれたけど…
「…ううん。今回は辞めといた方が良い気がする。ドラグニアにも要請を出さない程多種族を帝国内に入れないようにしてるなら、万が一バレた時が怖い…。私は絶対にヒルデが不幸になる可能性がある事は回避したいから」
そう言うとヒルデも何も言えないのかちょっと俯いてしまう。
「帝国か…まだ人族至上主義なのか…」
ジオが私達の会話を聞いてポツリと溢す…
「ジオにお願いがあるんだけど…」
「何だ?なんでも言ってくれ」
私のお願いに凄い勢いで反応してきたけど、年上の男性の真剣な眼差しに顔が赤くなる。
「里に帰りたいと思うんだけど、一旦ヒルデと街に行って私が帰ってくるまで守って欲しいんだけど」
「里の事は気にしないでくれ。別に寄るのが遅くなったところで大した誤差は無いから問題無い。街でヒルデと共に茗の帰りを待とう。その間ヒルデを守ると約束する」
ジオは右手を握りながら胸を軽く叩く。もしかしたら鬼人族の誓いの時に用いる仕草なのかなと思った
「ヒルデ、ジオと街で待っていて!そろそろ素材も大量になって来たし丁度良いでしょ?私がいない時は個人で依頼を受けても良いからね?」
ヒルデの手を取って理解してもらえるように話す…
「…分かったわ…本当は嫌だけど、でも茗の不安材料にはなりたく無いからそうするね。」
金からオレンジグラデーションの瞳が不安に揺れている…
「街までは送るからね。取り敢えずイヴァンさんに連絡するね」
イヴァンさんに連絡を取り今バルボア国にいるから空を駆けても合流は3日後になる事を伝えると帝都の門の外に3日後に集合になった。
帝都か…前回は街の外迄しか行かなかったからもしかしたら中に入るかもしれないな…今後の為にもヒルデの為にもよく見てこよう。
準備期間の3日間は、飛空型の戦闘訓練とアクロバットな飛行にも大丈夫なように鞍を作りレモンと空の追いかけっこをしたり新技を考えて何とか使えるようになる所まで出来たので、取り敢えずこれで少しは戦えられると思う。
ヒルデとジオをGATEで街まで送り、私も帝都の近くまでGATEで移動して門前を目指す、門に入る列から少し離れた所に今回の討伐隊がいるのが見えたので、一度CALLでイヴァンさんに連絡を取り近くまで来てる事を伝え、直接討伐隊の近くまで飛んで地面に降りる。
降り立った時に警戒した人が騒いだけど、直ぐにイヴァンさんが収めてくれたのですんなりと合流できた。
「茗遠くまで呼んですまんな。だか、藍殿の機動力がどうしても必要だったんだ。」
「いいえ、来るのが遅くなってすみません。」
「大丈夫だ幸いこの3日間は動きはなかったんだ。多分今日明日には動くと思う。」
イヴァンさんに連れられて天幕?の中に入ると、代表者が集まって会議している所だった。
「イヴァン殿急に出て行ったと思ったら誰を連れて来たのかね?女子供は足手纏いだ」
中にいた多分立場が上の人なんだろうがムカつく軍服を着たおじさんが私を見て顔を歪めて言う。
「閣下この者は今回の討伐でギルドから指名依頼をした者です。騎獣も持っていますし、魔法も長けているので足手纏いにはなりません。寧ろ彼女かキーマンです」
うえっ?イヴァンさんちょっとケンカ売らないで欲しいんだけど!?
「茗殿!」
急に呼ばれたので見てみると、ラミールのペガサス部隊の隊長さんだった。
「あ!隊長さんお久しぶりぶりです。よろしくお願いします」
「こちらこそよろしく頼む。茗殿と藍殿には期待しているよ」
「私が何処までお力になれるか分かりませんが頑張ります」
「何言ってんの、茗ちゃんがいるだけで成功率が上がるでしょ。回復も期待できるしね」
「サイラスさん!お久しぶりです」
「今回冒険者をまとめるのは俺なんだ。宜しく頼むよ」
アスタリスクのサイラスさんもいて思わず知り合いに逢えてちょっとホッとしてしまった。
「閣下、茗の実力は保証しますよ!これで全員揃ったので作戦を練りましょう。」
閣下と呼ばれる人はチッと舌打ちをして先に戻った…感じワルゥ…ヒルデを連れて来なくて良かった。
会議の内容は確認している魔物の情報の共有と部隊毎の攻撃の確認だった。帝国軍・ペガサス部隊・冒険者と確認して最後に私になった。
「私は魔法で遠距離で攻撃する事が多いです。従魔は単独で接近戦も出来ますので。騎乗してもしなくてもどちらでも大丈夫です。探索、結界、回復は得意です。
後今回は飛空型の魔物と聞いたのでどこまで出来るか分かりませんが新しく攻撃手段を考えて来ました。」
「ほう?対空戦対策をして来たと?どんな攻撃だ?」
「実際に試した事が無いので成功率は分かりませんが、出来たら初手を私にやらせて下さい。配下の魔物ぐらいは地に落とせると思います。だけど倒し切る事は無理だと思うので落ちた魔物を仕留めて欲しいです」
「へぇ〜、落としてくれるなら俺たちにも活躍出来る場があるね」
サイラスさんが面白そうに言う
「今までと同じならメインの魔物は魔法耐性が高いと思うので落とせないと思うんです。統率が取れてるみたいなので、知性が高いなら厄介ですね」
「確かに、上位種が巨大化したのかもしれんな…」
「では初手を茗が担当して落ちた魔物は冒険者達が仕留めるとして、残りの騎獣で空を駆けれる部隊が元の魔物を叩くと言う事で良いですかな?」
イヴァンさんが作戦を纏めて確認を取る。
「閣下もよろしいですかな?帝国とラミール国の騎獣部隊は混合になりますが…打ち合わせした方が良いですよね?」
「よかろう。ペガサス部隊にウチの隊長を向かわせるから打ち合わせをしておくように」
閣下さんは言い捨てて出て行ってしまった…
その様子にみんなで呆れて出て行った天幕を見ていると、1人の騎士が入ってきた。
その騎士は背が高く所作が洗礼されていたので多分お貴族様なんだと思う。全身を金属の鎧を纏い濃緑のマントを片方の方に斜めにかけていてこれぞ異世界の正統派騎士!!って感じ顔はサイドパートで分けた髪が顔半分を覆ってかくしているもののとても整っていた。竜人族の人達と並んでも引けは取らない美人さんだった。
「失礼します。帝国軍騎獣隊隊長のレアンドロ・ロッシです。閣下にラミール国との共闘の為に打ち合わせに参りました」
声も結構良い声だったので、世の女性の憧れなんだと思う。
そのレアンドロ隊長の呼び掛けに答えたラミールのペガサス部隊の隊長さんが挨拶を交わして2人して相談しながら外に出て行った。
「茗なんだかすまんな。帝国軍の上層部はどうしても矜持が高くて中々協調性に欠けるかもしれんな。」
「私は全然気にして無いですよ!実際パッと出てきた小娘なんで貴族の方々にしたら一緒に行動するのも嫌だと思うんで…。なるべく近寄らないようにしますね。」
ギルマスのイヴァンさんは苦虫を潰したような顔をしながらスマンと頭をかいている。
その後の行動は冒険者チームに混ざり顔合わせをしつつお互いの得意魔法等を確認していった。
もちろんアスタリスクのマリアンヌさんもいて情報交換をして今回の討伐予定地まで移動しそこで休憩していた所に魔物が現れたと一報が来てピリっとした雰囲気になった。
帝国軍は各街に配備されてたらしく何処に出ても討伐予定地まで誘い込むようになっていたようだった。意外といい仕事しててびっくりしたよ。勝手に使えないかと思ってた…
空にポツンとシミみたいに見えたので視力強化して見てみると小型〜大型までの飛行型魔獣が見えた。
私は藍に乗って同じ高さまで上がって待機する。
今回専用のCALLは繋げたままなので部隊間の連絡もスムーズにとれる。
「茗です。あと500メートルぐらい近づいたら攻撃します」
「サイラスだ。こっちは何時でも良いぞ〜」
「落ちた魔物は宜しくお願いしますね!ではターゲット補足…」
今回の討伐用に索敵をアレンジして新しく出来た魔法…ソナーで目標物の確認をする
「小型30、中型30、大型13、巨大化魔物1、ターゲットロックオン!行きます!」
ソナーは探索魔法の魔物の種類が分かるのと違い、目標物に魔力で印をつけるのが目的の魔法にしたのでこれで追尾型の魔法弾を使えばそれなりに仕留める事が出来ると思っている。イメージは戦闘機やロボット系アニメのミサイルだから今回は弾は火属性のものにする
ソナーで目標物のロックオンが完了すると同時に青い炎の矢が空中に出現した。CALLから驚いている声等聞こえる気がするけど無視だね。
炎の矢は魔物にまっすぐ飛んでいく、魔物もかわそうと動くけど追尾型なのでもちろん追いかけていく。小型はほとんど避けきれなくて被弾した中型〜大型は回避しようと四方八方に飛び回っている為パニックになっている。お互いにぶつかったりして被弾してて、インパクト時に爆発するから視界も悪くなり殆どの魔法弾は着弾したと思う。
爆炎の中から魔物が次々と落下して落ちてきた。どれも瀕死に近いのでこれなら冒険者にも負担は無いと思う。
「全弾命中!落下してきた魔物のトドメをお願いします。何体残ってるかは煙幕が落ち着くまで待ちましょう」
「ウォオオオオー!茗ちゃん凄え!なんだ今の魔法!!避けられても追っかけてったぞ!」
「素晴らしいです!茗殿!我々の出番があるのか心配です」
「小娘!何をやった!答えろ!!」
「お前ら!落ちた魔物は俺たちの獲物だ!行くぞ!!」
…いや、CALLが大変だよっっ!耳が痛い!
取り敢えず報告だけでコメントには返さない事にした。
『かなり落ちたな…大型が少し残ってるかもしれないな』
『そうだね、なんとか上手くいって良かった。雑魚はさっさと倒して本命に集中したいしね!』
『我は仕留めに行きたいぞ!』
『じゃあハク達呼ぶね』
「召喚ハク・ライ・ルイ・レイ・ロウ」
私の周りの空間に召喚陣が光り天狼が出てくる。
「ロウ!私を乗せて他は藍に従って攻撃して!」
私は藍からロウに飛び移り本陣の上空で待機する
藍達は爆炎を目指して飛んでいってしまった。突入する前に各々シールドを展開してたから大丈夫だと思う。
天狼族は氷魔法も得意だから自分の周りを冷たくする事で爆炎から身を待ってるはず…。
この討伐に向けて全員の鞍を作り魔石のアクセサリーでシールドと回復と防御力大を付与した魔石を組み込んである。実は1番準備が大変だった。
私の後ろにいた騎獣部隊の隊長さんが近づいてきた
「茗殿従魔達は何処へ行ったのか?」
「早く仕留めに行きたいらしく、突っ込んで行きました。皆攻撃も防御も出来るので大丈夫です。」
「そうですか…さっき天狼を召喚してましたが?」
「天狼族は私の従魔じゃなくて借りてるんです。種族召喚契約をしてます。」
「種族召喚?その様な事が出来るなんて…?」
「そろそろ晴れますよ…」
隊長さんが思考に没頭しそうなので意識を戦闘に戻しておく。
『茗残りは大型2とメインだけだ!我らは大型を仕留める』
『オッケー!ありがとう』
「藍からで残りは大型2とメインだけだそうです。藍達が大型を仕留めるのでメインをお願いします。」
「了解した!行くぞ!!」
ペガサス部隊と帝国軍の騎獣部隊が広く展開しながら進んでいく。帝国の騎獣は殆どが馬や鹿タイプだけど小隊の隊長さんは虎型の騎獣に乗っている。
「ロウ、私達も藍に合流しよう」
ロウを促して藍達の元へ急ぐ。
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漸くイラストの載せ方がわかりました。
イラストを描いた時期が違う為チグハグです… 色をつけるのが難しい
拙いですがイメージできればと思います




