森で3
次の日起きてテントの外に出るとジオさんがもう起きて活動してきた後らしく数体の魔物が転がっていてその横で筋トレしてました…イヤ、おかしいでしょ?昨日まで仮死状態だったんだよ?
「おはようございます!もう動いて平気なんですか?」
「ああ、おはよう。体を動かすには問題ない。ただやはり筋肉が落ちて動きが悪いな…そうだ!俺の事はジオと呼んでくれ!敬語も無しで頼む…」
そう言えば昨日も何度も俺って言おうとしてたかも…無理してたのか…笑
「分かったよー私達も茗とヒルデで良いよ〜!あ!後昨日紹介できなかったんだけど、藍!」
藍が私の影から出てきた。昨日刺激しないように私の影に入って貰ってたんだ
「私の従魔…というか相棒?バディ?の藍です」
ジオさんは藍の登場に一瞬身構えたけど直ぐ自然体になった
「茗の従魔の藍だ宜しく頼む」
「ジオと言います。茗には世話になりました」
「我にも敬語は必要ない。同じ土砂崩れの中から助けられた同志だから気にしなくていいぞ」
「…!!そうか、土砂崩れ!悪天候の中見回りをしてる時に突然山が崩れてきてアイツを投げ飛ばした所までは覚えてる…」
ジオは自分に何が起きたか思い出したようで頭に手を当てながらブツブツと言っている。
「とりあえずジオはシャワーでも浴びてきたら?汗だくだよ?」
「…確かに、食べれる魔物を取ってきたから使ってくれ!後出来れば髪を切りたいからナイフを貸してほしいんだが…」
ヒルデが直ぐ小さめのナイフを渡していたので私は魔物を一旦収納しておく。
ジオは何か言いたそうにしてたけど、お風呂に押し込んだ。使い方を軽く説明したらまた複雑な顔をしてたけど無視してシャワーを浴びさせる
ジオが服を脱いでお風呂に入ったのを確認して服に浄化魔法を使っておく
ヒルデと朝ご飯の準備をして丁度出来上がる頃にジオがお風呂から出てきた
「あ!丁度ご飯出来たよ〜」
「え?誰?」
ヒルデの驚いた声が聞こえた。
それもそのはず、髪を切ってさっぱりしたジオは顔がしっかり見えてボサボサから一変してシャープな男らしい顔立ちと知性秘めた濃い茶色の瞳が大人の雰囲気が出ている。角は側頭部ハチの辺りから左右に1本ずつで色は黒い。
「ナイフありがとう。…服も綺麗にして貰ったよな?助かった。」
お風呂上がりにちょっと照れながら色気のある低い声で言われたら…腰が抜けそう!!フェロモンだだモレなんですけど!…何か顔が熱い!
「さ、さっぱりしたらエロい…」
「ちょっと茗!」
「イヤだってヒルデ!ボサボサのデカい人がこんなにエロい人になると思った?めっちゃカッコよくない?」
「…カッコいい。」
「だよね〜…あーびっくりした。ヴィルヘルム殿下もフェロモンだだ漏れの美形だけどジオの方が大人の男の人って感じだね」
久しぶりに黒竜の殿下を思い出したけど殿下の方が年下だし美形すぎて観賞用って感じだからね〜この世界は比較的美形が多い気がする…ヒルデも美人だし、フィリーネも親しみ易いけど美人に入ると思う。…まぁ私も前と比べたら整ってると思うけど周りが美人が多いから至って普通…自分的にはヘーゼルブラウンの明るめの髪もラベンダー色の瞳も気に入ってるし…
「エロい…?」
ジオが首を傾げながら呟く
「あ!ごめんなさい!悪口とかじゃないからね〜!雰囲気のあるイケメンでビックリしただけだから?」
「イケメン…」
また呟きながら考えている。
「と、とにかくご飯に食べよう!ね!」
ヒルデがちょっと強引にご飯タイムに誘導してくれた。
ご飯を食べて今は食後のティータイム。
「ジオはこれからどうするの?」
「…そうだな…一度里には帰っておきたいとは思ってるが…茗達は命の恩人だから、恩を返せたらと思ってる」
「え?恩人?気にしなくて良いよ〜!」
ヒルデと顔を合わせてね〜⁇って感じで言ったんだけど、ちょっと苦笑いしてる。あれ?
「私も茗は命の恩人だから気持ちはわかる。本当は主として支えたかったからね。」
「えー!主従なんて絶対ヤダ!!」
「わかってるから、今は仲間で良かったと思ってるし、というか妹だから家族よね」
ヒルデが頭を撫でながら言うからビックリしちゃった…
「…家族…」
途端に視界がボヤけて涙が溢れる…前世では祖父母が事故で亡くなってからは本当に1人ぼっちだった…。仕事で海外に行きっぱなしの両親はお金だけ出せば自分の義務は果たしてると思ってる人達だったから会った事も数回だし会話なんて殆どした事ない…
ネットでの付き合いしかないから友人と呼べる人もいなかった。それがこっちの世界に来てトリスに育ててもらい藍と出会って色んな所に行くようになり、今回の旅ではヒルデとパーティを組んで楽しい旅が出来ている。
今世はなんて幸せなんだろうと思ったら涙が止まらなかった…
そんな私をヒルデは優しく抱きしめて泣き止むまで背中をずっと撫でてくれてた。
「…ごめんなさい。急に泣いちゃって…ジオの今後の話をしてたのに…」
「イヤ問題無い。2人が仲良さそうで羨ましい」
「里に行けば家族はいるの?」
「…どうかな。いると思うけど…正直自分がどのくらい埋まってたかもわからないから」
「確かに…あの場所は最近って感じではなかったからもしかしたら結構経ってるのかもしれないね〜」
今後の話をしていると自分の腕についてる【CALL】の魔石の一つが光る
「ごめんちょっと通信が入ったからちょっと待って」
魔石に魔力を通して通話する。
『はーい茗です』
『茗か、助けて欲しい事があるんだ』
そう連絡してきたのは帝国のマリンゲルドのギルドマスターのイヴァンさんからだった。




