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神獣 フェンリル

 フェンリル様の眼差しは意志の強さを感じる力強いものだった


「お初にお目にかかります。竜帝トリスティー・ガイリュールの依頼でフェンリル様に会いに来ました。

 井上(いのうえ) (めい)と言います。隣は従魔の(らん)とヒルデと新しく旅の仲間になったライムです」


「竜帝の愛し子か…わしは神獣フェンリル。フェンリルのエアストである。コレは息子のエリアル遠い所をよく来たな。ここで滞在中はゆっくりして行ってくれ」


「ありがとうございます」


「それにしても(らん)はこの土地の生まれか?いつだったか雪獅子の中に亜種が生まれたと言っていた気がするが…」


「お初にお目にかかります。(らん)と申します

 フェンリル様のご察しの通り我はこの土地の生まれですが我の姿が他の皆と違う為早めにこの土地を去りました。今は主である(めい)に命を助けられた恩もあり従魔として過ごさせております」


「そうか…皆と姿や毛色が違うのは辛かったな。ここは殆ど白に近い色で生まれてくるが稀に(らん)のように突然変異の亜種で色が変わってもおかしくはないんだが、その当時はわしも忙しくて見に行けなんだ。手が空いてから見に行った時はもう出てった後でどうしているのかと思っていたが、立派になってわしも安心したわい。

 今はどの種族にも毛色が違うものがでてもおかしくはないと皆に言ってあるため同じ事が起こらないようにしているからの」


「我のようなはぐれ者にもお心を割いていただいて感謝いたします」


 意外な話題にびっくりしたけど、ここが(らん)の故郷なんだ…覚えとこう。


「ふむ、ヒルデだったか…其方は先祖返りだな?中々に高い魔力だな…幼い頃は制御が大変であったであろう?

今は問題ないようだな。」


「お初にお目にかかります。ヒルデと申します…

 確かに昔は制御に苦労しましたが今は問題ないです」


 ヒルデは帝国に入ってからずっとチョーカーで耳と尻尾を隠していたけど今はもちろん必要ないのでもちろんフサフサの尻尾がある。やっぱり耳と尻尾があると魅力倍だなぁ


「ふーむ、転変したらさぞ魅力的であろう。久しく見なかった強き女子(おなご)じゃの」


 それは私もみたい…けどまだヒルデの気持ちが落ち着くまでは我慢


「それにフローズンスパイダーか…出会ったものには幸運を運ぶという。一時期人に捕らえられたりして種の存続が危ぶまれたが今は殆どがわしの結界内にいる。その子は外で上手く逃れながら生きてきたんじゃな…大切にしてやってくれ」


 実は見つけた時は仮死状態とはいえないな…


「はい。まだ仲間になったばかりですが家族ですから大切にします…他の国にも連れて行って世界を見せて廻りたいです」


「それはいいな。わしも若い頃は色んな土地にも行ったがこのところはこの森の中だけだな…」


 フェンリル様は少し遠い目をした後、ご自分の傍らに寝ているエリアル君をを優しく舐める…

 するとエリアル君が目覚めて甘えるようにエアスト様に頬ずりしてから私達に気がついた。


「誰?知らない人…お客様?」 

 

「そうだ。わしと同じ神獣の一柱の竜帝の愛し子達だ、お前も仲良くしてもらいなさい」


「はい!フェンリルのエリアルだょ〜、よろしくね」


 エリアル君は挨拶をしたのちらんに興味を持ったらしく匂いを嗅いだ後、らんを誘い外に出て行ってしまった。


 仕方がないので、らんは抜きで今回の旅の目的の【CALLコール】の話や私がGATEゲートという魔法があり直ぐに移動できる所を増やすために街道に沿ってなるべく移動している事をはなし最近魔物が巨大化したりしないか聞いてみた。


「そういえば通常よりも大きい魔物が出たな。わしからしたら大した違いではないがちょうど見回り中だったから倒したぞ」


「流石ですね。魔物によっては皮が硬くなり防御力が上がってこちらの攻撃が浅くなり決定力にかかるんですよね」


「そうだのぅ。雷撃で仕留めたが体も爆発したのか何も残らなかったがな」


 あ、駄目なやつだ。熱を加えると爆発するんだった


「えーと、鑑定では熱を加えると出てたので…雷撃の威力もあったと思いますがそれで爆発したんだと思います」


「なる程の〜」


「周りに被害はなかったのですか?」


「結界に閉じ込めてから仕留めたから被害はなかったな」


 そうか…結界に閉じ込めて爆発させれば…ってどんだけ強度の結界らなきゃいけないのソレ…しかも攻撃は通さないと駄目だし難しすぎる…。


 私が思考に落ちて唸っていると


「あれと戦うのは機動力が足りないであろう。わしの眷属を貸してやろう」

 

 そう言うとエアスト様はひと鳴きすると地面に魔法陣が現れ魔法陣から白い狼の魔獣が現れた


「主お呼びですか」


「其方達一族に此処にいる竜帝の愛し子のめいと召喚契約をしてほしいのだ。面倒な敵がいる時に助けてやってくれ」


「かしこまりました」


 白い狼さんは私の前に来ると右手の甲に鼻先を押しつけてきて一瞬ピリッとしたと思ったら魔法陣が光っている


 

「コレで契約は完了だ。我らの助けが必要な時は呼ぶが良い」


「ありがとう…ございます」


 よくわからないうちに召喚契約が完了してしまい頼もしい戦力をゲットする事が出来たみたい


「エアスト様ありがとうございます。らんだけでは撹乱するのも大変な時もありましたので、機動力が増えるのは本当に助かります」


「良い良い。他にも外で気になる騎獣や魔獣と自分達で仲良くなってみるが良い。契約してくれるかも知れんぞ」


「本当ですか!?嬉しいですっっ!」


 それはモフモフ達との仲良しタイムってやつですか?どんな子がいるかなぁ♪仲良くなってくれるかな〜♪


めい…ウキウキしすぎ…」


 ヒルデが呆れながらこちらを見てるけど、気にしてられないモフモフが待ってるんだもん!

 


「じゃあ私たちも外に行ってきます!」


 エアスト様に挨拶をしてヒルデと外に出ようとしたら白い狼ちゃんが外まで乗せてくれるそうなのでお願いしてみる。

 そう言えばらんが連れられて行っちゃったんだった。案内してきてくれた狼型の騎獣達もらんとエリアル君と行っちゃったし…



「よろしくね!私はめいだょ。こっちは狐獣人のヒルデだょ」


「自分は天狼族の長だ。よろしく頼む」


「名前はないの?不便じゃない?」


「不便は感じた事が無いが、必要なら好きに呼ぶが良い」


「うん!じゃあちょっと考えておくね!じゃあ外までよろしく」


 天狼ちゃんにヒルデと2人で乗ると力強い足取りで外に連れ出してくれた

 外に出ると空に駆けて一度上空に行き滑空したり急上昇したりアクロバット飛行をしてるけど2人乗せてても動きにキレがある。


「凄い!天狼ちゃん2人乗せてても動き辛くならないの?」


「対して重くも無いし問題ない。…それよりも人族の癖に乗り慣れてないか?」


「あ、私従魔がいるんだけど普段から一緒に魔物狩ったりしてるから慣れてるんだょ」


 天狼ちゃんに乗って結界内を移動してるとらんがこちらに気付いてやってきた。


めいなんだそいつは?我以外に乗るなどどういうつもりだ?」


 お、らんさんの激おこタイムか?


「エアスト様が機動力確保に貸してくれたんだよ。外に出るのに乗せて貰ったの。らんがいつ帰ってくるかわからなかったし」


「エアスト様からか…仕方がない今だけだぞ」


「天狼ちゃんこの子が私の従魔のらんだょ。一緒に連携して戦って貰う事もあると思うけどよろしくね」


らん殿よろしく頼む」


「ふむ我の動きについて来れるのか?」


 あれ?らんさんまだ激おこタイム続いてた?


「遅れをとるわけなかろう」


「確かめてやろう。めいこちらに来い!」


 何だか機動力バトルになった為私は天狼ちゃんから飛び降り、らんに落下途中で拾ってもらい天狼ちゃんの所に行く


「この場所は我よりも詳しいだろう?後ろをついていくから引き離せたら認めてやる」 


 らんさん上から目線ですね


「わかった」


「ヒルデも大丈夫?まぁ、ヒルデなら落とされることは無いと思うけど」


「私の騎乗練習になるし丁度良いよ」


 

 むむ、ヒルデの戦闘好きめ…


「じゃあよーい…初めっっっ!」


 

 



誤字報告ありがとうございます!

読み直しもしてますが、またあったらお願いします

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