討伐隊
討伐当日! 結局人数集めるのに時間がかかり2日後の朝です。ギルドの前に大きい荷馬車が3台止まっている。引くのは馬よりも力もある八本脚馬大きくゴブリン位ならそのまま任せても大丈夫なので、主に軍に多く用いられるが、貸し馬車屋でも数頭いるので早めに予約すると借りられる。今回はギルド持ちだから利用できる。
「森の近くまではこの荷馬車で移動する。人数が多いから普通の馬車じゃなくてすまんな。」
ギルドマスターも行くのか鎧を着用している。集まったメンバーが各馬車の前で分けられた紙を見ながら乗り込んで行く。
私とヒルデは……?無い?あれ⁇
「ギルドマスターおはようございます。私とヒルデが何処にもなってないんですけど?」
「ああリベラルの2人は従魔で移動を頼む。先行してくれると助かる」
「わかりました。探索かけながら先行しますねもし魔物が出たら狩っておきます。休憩は何処を予定してますか?」
一度通った道だから多少セーフエリアもわかるので聞いておく。
馬車に乗って見たかったけど、藍の方が乗り心地は良いと思うからラッキーかも。
「では出発!!」
今回はマリンゲルドの領主にも報告が通っていて、討伐メンバーは登録済みなので街から出る門は素通り出来た。街から出るまでは馬車の間にいたけど街から出たので先頭に出る。
1番目の御者台にギルドマスターも座っているのが見えたのでアイコンタクトして進む。
八本脚馬は通常の馬よりも早くかなりスピードが速い。藍はゆっくり走らなくていいのが快適らしく道なりに進んでみたり少し外れて高い丘で先を見通してみたりした。この時練習も兼ねて目を魔力で強化して遠くを見る事も忘れずにやる。
2回の小休憩を挟みお昼を過ぎた頃に森の手前のセーフエリアに着く。ここには調査に出ていた高ランクパーティーが集落を監視しつつ案内の為待っていた。
「じゃあここで各自食事休憩にする。」
ギルドマスターは高ランクパーティーと作戦会議しに少し離れた所に行く。
討伐メンバーにはサンドイッチが配られ、各自食事を取る。体を伸ばしたりあっという間に食べて武器の手入れをしている人等皆それぞれだ。
私とヒルデもサンドイッチを食べ、藍には作り置きのお肉を出してあげる。ここでもやっぱり従魔が珍しいのか目立つ……
「茗!ちょっと来てくれ!」
ギルドマスターから呼ばれたけど、めっちゃ目立ってるんですけど…
ヒルデと藍も一緒に近づくと…
「悪いな。茗広範囲の探索魔法を使えるか?どうやら森の道から近い場所に集落が出来てるがオークとゴブリンは各々少し離れているらしいんだ。出来たらおおよその方向を確認したい。」
「わかりました」
腕のアクセサリーにマップを3Dホログラムで表示して半径5キロから森の方向に絞って距離を広げる…
すると森の近くに赤い点が数個表示され更にマップを広げると、また魔物の点が密集している所があった。念のため更に広げたが密集している点以外は偵察に出てるのか10体位のチームと所々に点在するのはオーガや他の魔物だろう。
「今の場所がここなので、ゴブリンの集落の方が近いですね」
マップを見ながら報告すると…。ギルドマスターがまた変な顔してる…
「…茗この間もあまり派手な事はするなと注意したと思ったが、なんだコレは?」
ギルドマスターが指指したのは私の左手…のホログラムマップ
「え?地図に探索魔法を合わせてるだけですけど?」
ギルドマスターや高ランクパーティーの皆さんも苦潰したような表情…
「茗確かに今回はギルドマスターから頼まれてから探索魔法使ったのはいいけど…地図を表示する魔道具までは使わなくて良かったんじゃないかな?」
ヒルデにもちょっと残念な子を見るように言われてしまう…。ゔ…辛い
「…すみません。これがいつもの方法なので気にしなかったです」
凹みながらちょっと俯く…
「いや…あー…凄い助かった。こんな詳細にわかるとは思わなかった。だけど貴重な魔道具を使う時は時と場所をよく考えて使うんだぞ!そうしないと本当に何処かに囲われて自由がなくなるぞ」
ギルドマスターが気まずそうに慰めてくれた?ヒルデもしょうがないなぁって感じで頭をナデナデしてくれる。
「本当びっくりしたけどギルドマスターの言う通り大勢の前では使わない方が良いかもね〜」
高ランクパーティーの魔法使いっぽいボブカットのお姉さんが肩を軽く抱いて慰めてくれた
「私はAランクパーティー・アスタリスクのアリアンヌよ!この魔道具凄いのね!こんな立体的に見る地図なんて初めてよ!」
「アリアンヌさんありがとうございます。リベラルの茗とヒルデと従魔の藍です。よろしくお願いします」
「本当だなこれがあれば討伐依頼が早く終わりそうだ。あ、俺はリーダーのサイラスだ!宜しくな。」
他の人も自己紹介がてら慰めてくれた。
「ギルドマスターまだ成人したてぐらいのこんな可愛い子にキツく言っちゃダメですよ!」
「ゔ…すまん」
「大丈夫です。この間も注意して貰ったのに忘れた私がいけないんです。因みに少し前に17歳になった所です」
ふるふると頭を揺らしながら答える。
「え?茗誕生日いつ?最近だったの?」
「ん?ヒルデに会う少し前だょ?」
「そうなんだ…じゃあ遅くなったけどこれが終わったら誕生日パーティーしよう」
「ぇえ?誕生日パーティー?」
ヒルデが私の誕生日を聞いてきたと思ったらなんと誕生日パーティーをしてくれると言うんですけど…めっちゃ嬉しい…前は両親がほとんど無関心だったから誕生日祝ってもらう事もなかったからパーティーなんて経験ないかも。こっちでは成人の時にギルドの馴染みの人がプレゼントしてくれたから嬉しかったんだょな〜
パーティー嬉しいな〜
「どうしたの?茗パーティーやりたくない?」
私が驚いたまま1人で思い耽ってたらヒルデに突かれちゃった
「ううん!パーティーなんてして貰った事無いから楽しみで想像しちゃった!ごめんなさい」
えへへと軽く笑ってごまかしておく。
「初めてなの?よし!私も頑張るよ!」
ふふふ、ヒルデとパーティー楽しみだなぁ♪♪♪
「じゃあその前にサクッと討伐するぞ」
現実に戻すギルドマスターの声…まぁ浮かれて怪我しない為にも頑張らないと!
何だか周りの人に温かな眼差しを感じるけど気のせいかな?




