港町マリンゲルド
3日後……
ギルドでストーンウルフの皆さんと落ち合って、ギルドマスターに取り次ぎをお願いした。
「ゆっくり休めたか?」
マイロさんが声をかけてくれる
「はい!ゆっくりしてちょっと街を散策してみましたけど、広いので大通り沿いしか見れてないです。色んな物があって楽しかったです!ね?」
「ええ、本当に大きい街だから色々あって楽しいね!」
ヒルデも買い物も結構楽しんでいた。漸くチョーカーの魔道具に慣れたのか常に発動させる事に違和感なくなってきたみたいで、より楽しめたみたい。
「俺たちも何回か来たことあるけど、まだ全部は把握出来てないからな、昨日はちょっと依頼も受けてたし。」
ストーンウルフの皆さんは休むだけで無く依頼もこなしてたみたい…凄い
その後また3階の個室に通される。少し待つとギルドマスターが来た。
「待たせたな。じゃあ早速3日間で分かったことを言うぞ!」
森に調査に入った高ランクパーティは、比較的森の浅い所にオーク・ゴブリンの集落を発見した。規模もそれなりにあり早めの対処をする予定。他にも森にはオーガ等も偶にいて浅い森の魔物のランクが上がっているみたい。魔素だまりは発見できなかったけど、森の中の魔素濃度が濃くなってるらしい。
「じゃあ討伐隊が組まれるんですか?」
「そうだ。今回はゴブリンに20人くらい、オークに30人くらいで組もうと思ってる。だから出来たら参加してほしい」
討伐隊か…ゴブリンとかオークって帝国に入ってから出会ったから集落の殲滅とかやったことないんだよな…
「俺たちストーンウルフは大丈夫です」
チラッとヒルデを見ると軽く頷いた
「私達も急ぐ旅では無いので大丈夫です」
「助かる。あと清算だな。」
ギルドマスターがそう言うと秘書みたいなお姉さんが明細と硬貨をトレーに乗せて持ってきた。
「オーク30体うち上位種が2体だったのと今回は情報の提供の報酬も合わせてあるからな」
「オークは特におかしい所とかなかったんですか?」
「ん?ああどうだったかな…特に上がってないって事はないのかな?」
「魔石の大きさが通常より大きかったそうですよ!ちゃんと報告書読んでください」
美人秘書に怒られるイケオジ…好きな人は好きな組み合わせかも…
「悪かった。その魔石は?」
「こちらです」
美人秘書さんてもう思っちゃったからもう美人秘書さんでいいや。秘書さんは別のトレーで数種類のと魔石が乗ったものをテーブルに置いた。
「こちらが通常のオークの魔石で、こっちに纏まってるのが今回解体させて貰ったオークの魔石です」
「比べてみると確かに大きさが一回り違うな、色も濃いか?」
「原因っていっても分からないしな…」
ギルドマスターとマイロさんが持ち比べたりして確認している。
私もちょっと調べてみようかな…
【鑑定】
鑑定すると一つは…
魔物から取れる一般的な魔石。家庭用魔道具に用いられる事が多い
今回の群れの魔石は…
通常よりも濃い魔素を取り込んだ魔物の魔石。魔力の保有量が通常よりも多い
「あ…えーと、魔力保有量が多いみたいですね」
思わず呟くと、
「なんだと?何で分かった⁉︎」
ギルドマスターに思いっきり肩を掴まれて凄まれる!
「ギルドマスター茗を離してください!そんなに力を入れて掴まれたらビックリします!」
凄い力で掴まれたけど、ヒルデが直ぐに助けてくれて背に隠してくれる。流石、頼れるお姉さま!
「ああ、済まない」
「大丈夫です…ビックリはしましたけど…。えーと鑑定したら魔力保有量が多いって出て来ました」
「鑑定か…君は魔道士か賢者か?」
「違います。けど魔法は比較的得意です」
私のギルドカードには特に職業は記入していない。錬金術も使えるけどちゃんと学んだ事はないから殆ど独学だし、どちらかというと日本で得た知識に偏ってる。従魔がいるけどテイマーでもないし、だから私のギルドカードには職業は特に記入していない。最初にカード作ったのが魔物の解体の為っていうのが大きな原因だけど…
「ギルドで魔法試験を受けたりはしてないのか?評価も高くなるし鑑定の仕事も斡旋できるが?」
「んー、今の所受ける気はないですね。冒険者は忙しくない時にやってるだけなんで。」
「そうか…まぁ受けたくなったら何時でも受けると良い。この魔石他には何か情報は読み取れないか?」
ギルドマスターが魔石をひとつ渡してきたので受け取ってより情報を得るために【解析】をかける。
その結果…
魔素の保有量が多い魔石。数回なら使い終わった後、魔力を貯める事が出来る。
「解析をかけて見たところ、魔力を使い終わった後、数回なら魔力チャージして使えるみたいです。回数まではちょっと分からないですけど…」
「なる程…“解析”というのは?」
「鑑定だと表面からの情報がメインなんです。大体8割りの情報ですね、残りの2割りの内部の情報等を調べられるので解析を使うようにしています。」
「「「「「「「「………」」」」」」」」
あれ?反応悪い?
ギルドマスターが大きく溜息を吐き出す…
「君は一体何者だ?その力だけで国に囲われるぞ。」
「え?」
「まぁ良い。…。冒険者は自由にするものだからな、今聞いた事はこの部屋の中だけの話にする。決して広めたりしないように。」
「「「「「「はい」」」」」」
そんなに大袈裟な事した?おかしいな…
「茗の事は私が見てますから」
「そうしてくれ…じゃあまた討伐の日は知らせるが2日以内になると思うからな」
解散になりギルドを後にした。
「茗希少な魔法を使う時は気をつけないと…本当に何処かの国に囲われる事になったら自由なんてなくなるよ?」
「そんなに希少かな?鑑定使える人は一定数いるでしょ?解析は…そういえば新しく作ったかも…」
ヒルデが隣で目元を手で覆って空を向いてしまった。
まだ歩道の真ん中だから危ないのに
「今度からは鑑定も頼まれるまでやらないで!解析は人前では使用禁止!!」
ぅえっ⁉︎ 使用制限された…そんなにダメかな私…。でも全属性使える人は少ないみたいだし…やっぱりチートなのかな。うん…これからは自重しよう。




