護衛依頼
翌朝ギルドの宿屋を出てギルドカウンターに行くとクレアさんと男性の冒険者が一緒にいるのが見えた。少し近づくとクレアさんがこちらに気づいて手を上げているので小走りに近づいた。
「おはようございます。[リベラル]のお二人」
「「おはようございます」」
「マイロさんこちらが今回同じ護衛依頼を受けていただいたお二人です。お二人ともBランク冒険者です。
こちらは[ストーンウルフ]のパーティリーダーのマイロさんです」
クレアさんは私達と今回一緒に仕事をする冒険者を紹介してくれたので、私達もお互い視線を合わせて軽く会釈する。
「ではこの後お互いに紹介したり依頼内容の確認をしたりしてから出発して下さい。気をつけて行ってきてくださいね!」
クレアさんは役目が終わったのかギルドのカウンターの中に入って行った。今から仕事なのかな?早朝だよ?長時間労働⁇ まぁ交代でやってるんだと思うから大丈夫か。ちょっとブラックになっちゃうのはしょうがないよね。
「俺はマイロ。[ストーンウルフ]のリーダーをやっている。個人ランクはAランクだ。パーティメンバーは先に依頼主の馬車を迎えに行ってる、またあったら各々紹介するからよろしく」
青髪短髪のがっしりとした体躯の20代半ばかな?のマイロさんはニカッと笑いながら手を出してきた。人の良さそうな茶色の瞳を細めて笑っている
「マイロさんですね!私は[リベラル]の茗です」
「[リベラル]のヒルデです。よろしくお願いします」
順番に挨拶して握手をした
「2人の攻撃スタイルを教えてくれるか?」
「はい!私は主に魔法を使うので遠距離?からの攻撃スタイルですね」
「私は身体強化をした体術、魔法も使えるが得意なのは火魔法かな。あと大きめのナイフ…ダガーを使う」
「なるほど、ウチは盾1剣士2弓1槍1だ。魔法は生活魔法くらいでそこまで得意じゃないから、魔法が使えるって言うのは凄く助かる。頼りにしてるから」
「回復も結界も任せてください!でも普段はどうしてるんですか?」
「普段はポーション頼みだな。必ず上級ポーションは人数分他にも各種揃えて置くようにしてる。ポーションの出費は痛いが神殿の治療より安いし、しっかり備えておく事で怪我のリスクが減るならそっちが良いからな」
ふむふむ。ちゃんと必要経費をしっかり出してパーティ内の安全を上げてるなんてしっかりした人だな。もしかしたら過去にポーションが無くて大変だったことがあったのかもしれないな…
「後従魔がいるって聞いているんだけど?」
「あ、はい私ですね」
「依頼主に聞いたら従魔が優秀で危険が減るなら是非お願いしたいらしいんだが」
「わかりました!でも街に入る時に従魔を街の中に入れる手続きとかしてないから街を出てからの方が良いと思うんですけど?」
「ん?そうか。それなら街から出たら出してくれ」
「わかりました。」
大体の打ち合わせをして私達ももう門へ向かってる依頼主の所へ合流しに向かう
門の前で既に順番待ちをしていてくれた所に合流し、取り敢えずこのまま外に出て外に出てから自己紹介などをする事になったのでそのまま進む。
ガラガラガラ…
「早めに出たから混んで無くて良かったですね。」
「そうだな」
門は出たけどまだ同じ方向に向かう人がバラバラといるのでまだ護衛の陣形は崩せない。
「あと1時間くらい歩くと少し開けた所があるからそこで一旦話をしよう。それまでこのままで行くぞ!」
「「「「「「「うぃーす!はーい!」」」」」」」
依頼者は商人で港町まで大量の荷物を運ぶ為荷馬車いっぱいに物が載っている。馬は2頭で商人さんと従業員さんの2名か護衛対象。
ストーンウルフの皆さんは20歳〜30歳くらいの年齢幅で中々護衛依頼もこなしてるのか、しっかりと役割が決まってるみたいで無駄な動きがないように見える。流石リーダーがAランク冒険者だけあって場数が違う感じ。
「じゃあここで一旦小休憩しよう」
「「「「「「「おう!はい!」」」」」」」
あれから小1時間ほど進みちょっとした広場がある所に着いた。 休憩に使いやすいようにか、周りも見やすく小さい建物がある…まさか公衆トイレ?
「あれ何ですか?」
気になってすぐ隣にいた人に話しかけちゃった…
「あれは共同で使うトイレだよ。ゴザの街から港町までは定期的に設置してあるんだ。」
「へー、壊されたりしないんですか?」
「ここは広場の四隅に魔物除けの魔法陣が設置してあって魔物に壊される事はよっぽど大型か災害級のものでもない限りないと思う。だから壊すとしたら人なんだけど、壊すと自分が困る事になるからやるやつはいないかな」
「なるほど…しっかり整備されているんですね。」
「帝国内では殆どの街道に設置してあるよ!定期的に軍の人が見回りもしてるから安心だしね」
「おーい!こっちに集まってくれ」
マイロさんの所に全員集まった。
「じゃあ改めて自己紹介と確認をしよう…」
マイロさんに紹介をしてもらってお互いに名前と戦闘スタイルを確認して依頼主さんのフーゴさん従業員のイーブォさんとこの後の予定を決める。
フーゴさんは商会を使っていて港町にお店があるので今回ゴザの街から仕入れた物を運ぶ事にしたけど予想より荷物が多くなり足が遅くなるから護衛の依頼人数が増えたらしい
「じゃあこの後は2時今回くらい進んで途中昼休憩をして夕方にはセーフエリアまで行く予定だからよろしく頼む。途中状況に応じて小休憩は取るから」
「了解です。私の従魔を出していいですか?」
「ああ、頼む。」
「はい!藍」
私の影から藍が出て来た。チャコールグレーの毛に鼻筋だけ白くなっていて、藍色の瞳が澄んでいて綺麗。宿で別れたばっかりだけどやっぱり隣にいないとへんな感じがする。思わず首に抱きついてモフってスリスリして毛並みを堪能してしまう。
「うーん、茗モフモフに没頭しないで、皆んな引いてるよ。」
「うぇ!ごめんなさい。藍が近くにいると安心しちゃって」
振り向いたらフーゴさんとイーブォさんはびっくりして固まっていてストーンウルフの皆さんはちょっと緊張してるみたいだった。
「…凄いな、思っていたよりも大きい従魔なんだね。」
「普段の移動は藍に乗ってます」
ちょっとドヤ顔でいいでしょ〜って感じで言ってみた
「周りの探索は私と藍でやるので大丈夫です」
「わかった。よろしく頼むよ!なんだか凄く心強いな」
「任せてください!ね!藍」
「グルル…」
「ではそろそろ出発しますか」
出発前に馬が藍に怯えて動かなかったんだけど、藍が説得?説明?してようやく動き出したよ。
『藍て馬と喋れるの?』
『言葉はわかるわけではないがあの馬達には守る事と傷つけないと約束したから大丈夫だったんだろう』
『なるほど』
『ナイトホースという魔物なら話せるぞ』
『ナイトホース?まだ会ったことないよね?なんでその魔物は大丈夫なの?』
『魔物でも話せないのはいるがナイトホースは頭が良いから意志の疏通が出来る。いくら魔物でもホーンラビット とかは頭が良くないから話せないな』
護衛1日目は特に何も無く順調に進み夜営予定のセーフエリアに着いたので夜営の準備をして食事を取り、見張りを順番を決めて眠りについた。




