王都ライリュール4
お肉と野菜と果物を持って奥の厨房に皆んなと移動した。
「わぁ、凄い調理場!」
当たり前だけど本格的な厨房にワクワクしてしまったょ
「何準備すれば良い?」
「ボウル2個と塩コショウとニンニクと……」
唐揚げに必要な調味料を揃えてもらって先にタレを作る。その間に胸肉を一口大にカットして貰って、フォークを刺して味を染み込むようにして少し時間を置く。
モモ肉も一口大に切ってもらい同じようにフォークで刺しこちらは塩コショウで味付けする。
深めのフライパンに油をたっぷり入れて熱しておき、味がついたお肉に衣をつけて揚げていく…
あー良い香り…
「こんな感じでしっかりと衣の色が着くまで揚げます。余分な油をきったら完成です。」
「油で揚げるっていうのは初めてだが良い香りもするし美味しそうだな〜」
「本当いい匂い〜さっき食べたのにお腹空いてくる」
「そうだね〜」
「調理法も簡単だしお店のメニューにも入れられそうだね」
唐揚げはやっぱり皆大好きだょね。冷めても美味しいし〜
「アツアツも良いですけど冷めても美味しいですよ!野菜と挟んでサンドイッチにしても美味しいですから」
「それは美味しそうだな!それなら男でもがっつり食べれそうだ!」
手際よくお兄さんとお父さんでどんどん唐揚げを揚げてくれたのでテーブルには2種類の唐揚げのお皿が乗ってる。
「じゃあ試食してみましょう!」
「「「「楽しみ〜」」」」
私は手を合わせていただきますだけどこの世界の人は手を組んで祈りのの言葉を言ってから食事になる。
「美味しい!」
「美味い!」
「ジューシーで美味しい〜」
「エールが飲みたい!」
それぞれ感想を述べながら試食中…あ〜美味しい♪藍も唐揚げは好きだから喜んで食べてる♪美味しいは正義だょね。
「茗ちゃん素材もそうだが、唐揚げも教えてくれてありがとう!本当に助かった」
お父さんはニコニコでお肉のお金を払ってくれた。野菜や果物も払うと言われたけどこれは家で取れたものだし友達のお家に遊びにいく時の手土産みたいなものだから断った。今度来る時も少し持ってこよう!
「じゃあご馳走様でした!」
「またライリュールに来た時は食べに来てね」
「7日後にまた来るのでご飯を食べに来ますね〜」
フェリーネの家族に見送られて私は王都を後にする。なんだか今日は忙しかったから疲れたな〜。残りのブラックバッファローをドラグニアのギルドに出したらすぐ帰ろう…
ドラグニアの冒険ギルドに着いて中に入ると、買い取りカウンターに行くと隻眼のイケオジのニコライさんがいた。
「こんにちは、ニコライさん買い取りお願いします。」
「茗ちゃん今日の獲物はなんだ?」
「今日はブラックバッファローです」
「珍しいな、この辺じゃないだろう?」
「はい王都ライリュールの近くで群れを見つけました」
「ライリュールか…今は生誕祭の時期で人が多くなってる時だな。品薄になるからギルドにも討伐依頼も多いはずだ」
「そうみたいです。だから今日藍と頑張っていっぱい卸してきました。」
「そりゃ助かっただろう」
「ほとんどむこうに買い取り頼んだので数はそんなに多くないんです…12頭かな?」
「それでもあるな 笑 」
「じゃあ倉庫に頼む」
「はい」
倉庫にブラックバッファローを出し帰ろうとしたら職員のセレステさんに呼び止められた
「茗ちゃんマルセルさんが近日中にお城に来て欲しいみたいだけど、行けるかしら?」
「明後日なら買取りの清算のあとが空いてるので、大丈夫です」
「じゃあ明後日って伝えておくわね」
「よろしくお願いします」
これでようやく帰れる…
洞窟の結界に帰ってくると、この世界に来た時と変わらない幻想的な美しい景色に癒される…何日か外に出てると改めてここが落ち着くと再確認する…
ゆっくり歩きながら出迎えてくれた精霊達と会話しながら家に向かう…
前世は家で誰がが迎えてくれるって事がなかったから、帰って話が出来るってなんかいいななんて思いながら家まで向かうと、家の前にトリスが待っていてくれた…
「トリス…ただいま!」
「おかえり茗疲れただろう、一緒に温泉に入ろう」
「うん!すぐ準備するね」
トリスと木のウロの温泉に浸かりながら友達になったフェリーネの事やライリュールの話をしたり、今度遠出してGATEで移動出来る場所を増やそうとしてる事など最近ゆっくり喋ってなかったから沢山話したんだ。もちろん寝るのも今回は一緒!トリスの翼に包まれて眠るのは本当に安心して寝れる
* * * * *
「…出来た!」
起きてから、野菜や果物の収穫をして、その後作業場にこもって新しいアクセサリーを作ったりしながら、前々から作ってた物を完成させた。
「藍ちょっと来て〜」
『どうした?』
洞窟の結界にいる時は藍は基本的に好きな所でお昼寝してる事が多い。たまに小さい動物達も一緒に寝てたりしてモフモフ天国になってる事も多い(笑)
「試しに作ったんだけどコレ使ってみてくれる?」
『?大丈夫だ』
藍に新しく作ったのはトリスの鱗が3枚ついたネックレス。もちろん只のアクセサリーではなく鱗1枚1枚に魔法付与を施してあるんだ!防御魔法を付与したものが1枚と空間収納を付与したストレージが1枚と今回お試しだから成功してるかどうかはわからないんだけど、音声変換を付与したものが1枚の計3枚をミスリルのチェーンでネックレス?首輪?状になっている。
これを藍の1番のモフモフの首回りに着けてみる。…うんモフモフ過ぎてチェーンは埋まっちゃったね。
トリスのプラチナゴールドの鱗が藍のダークグレーの毛並みにチラッと見えて輝いている…けど鱗も埋まっちゃうなきっと…
「チェーンの長さとか大丈夫?苦しかったりしない?」
『大丈夫だ。茗これは?』
「これはね〜!≪ストレージ≫と≪シールド≫と翻訳?っていうか音声変換の付与をしてあるんだよ。」
『音声変換?』
「うん、まだそれはお試しだけどね。」
『どうやって使う?』
「魔力通してみて」
「…ふむ。なるほど」
「あ!藍の声が聞こえる…え?成功?」
「どういう事だ?」
「今迄の念話じゃなくて普通に話してるよ!これで誰とでも喋れるね〜」
「…そうなのか?」
「多分。でも念話出来ないのは不便かな?」
『…どうだ?』
「あ! 今度は念話になってる…藍凄いね」
すぐ使いこなせるなんてスペック高い…さすが藍前世のペットの気持ちがわかる首輪みたいなのをイメージして付与してんだけど、確実にこれはオリジナル魔法だな。でも元々念話出来ないと無理かな?
「茗≪シールド≫も確認してみたいんだが、」
「そうだね!じゃあちょっと外でよう」
神獣の森の少し開けた所で≪シールド≫の確認をする事にした。
「藍≪シールド≫使ってみて」
「了解した」
藍の前面に半円のレンズのような魔力障壁が展開する。
「ふむ…茗耐久度を確認したいから攻撃してくれ」
「オッケー!」
藍に向けて次々と魔法で攻撃する。属性も火・水・風・光・氷・闇・雷など思い付く限りの物を試してみた。藍の張った魔力障壁は動きに合わせて角度を変えて展開してるからどの角度からも防御する事が出来た。ただ物理攻撃に強いだけで、酸素を薄くするとかの攻撃は防げないみたい。
「結界と併せればかなり防御率が上がるな。」
「使えそう?」
「≪シールド≫を使った方が相手に目に見えるぶん、ワザと隙を誘ったり出来そうだ」
「なるほど…自分用も作ろうかな。」
「使えると思うから作った方が良いとは思うが…」
「…?ん?」
「これはまた≪ストレージ≫みたいになるんじゃないのか?」
「えー?…それは面倒くさいね。使用者を血で登録して他の人には使えないようにするか…」
「どっちみち多分だが魔力量にも防御率や障壁の範囲が左右するような気がするから万人向けではないかもしれんがな」
「あーそうかもね、それを検証したりするのは面倒いから人前で使うまで内緒にしよう。」
「それが良いかもしれないな。我も必要がなければ念話で会話しよう。」
「ぇえ〜そうなの?フェリーネとかとも喋って欲しかったのに。」
「人前ではなるべく使わないが、フェリーネなら話しても良いな。…あそこの飯は美味い」
「そうだね!藍に任せるよ。」
「じゃあ帰ろ」
洞窟の結界に戻り自分用の≪シールド≫を付与したアクセを作る。自分用はブレスレットにして魔石にしてみたら、ベースの材質の差か魔力障壁の範囲が藍ほど広くなかったけど、シールドを展開した後ブレスレットを置いて移動してもそのままだったから、これはこれでちょっとした盾みたいに使えるんじゃないかなという事になった。
トリスにも良いものだと褒められたんだ〜! やったね。




