ラミールの王都
「こんにちは〜! セレステさんいますか?」
翌日【ドラグニア】の冒険者ギルドの受付カウンターに来ている
「あっ茗ちゃんありがとう〜! こっちのカウンターにお願いします」
ちょうど奥から出てきたセレステさんに声をかけられたので、カウンターに座って依頼の手続きをする。
「【ラミール】の王都のギルドまでで大丈夫だからね!一応地図も渡しておくね。」
「わかりました! 荷物はどこですか?」
「倉庫にあるから行きましょうか」
セレステさんと一緒に倉庫に移動する。倉庫にはニコライさんもいた…
「この荷物なんだけど大丈夫かな?」
依頼の荷物は大きい木箱が5個だった。
「なるほど、これはマジックバックがあるか空間収納がないとダメですね。」
「そうなの。だからなかなか頼める人が少なくて…茗ちゃんならマジックバックもあるし移動は藍ちゃんもいるから平気かなっと思って」
移動だけであるのなら竜人族の人も竜化すれば遠くまで移動するのは簡単だけど、荷物も運ぶとなると限られる。そもそも街などには竜化しては入れないから結局大変な依頼だったみたい。木箱を自分のバックに入れる
「じゃあ、荷物お預かりしますね〜」
「茗昨日の清算もしておくぞ!」
ニコライさんが麻袋を持って来て昨日のブルーバッファローの清算をしてくれた。
「お金はどうする?預けるか?持ってくか?」
「多少のお金はお財布に入ってるし、荷物になるから預けます。」
ギルドに預けておけば、何処の国のギルドでもお金がおろせるから便利なんだ。この世界ではお金は全部硬貨なので持ち歩くのは重い。まぁマジックバックがあるから私は平気なんだけど…
* * * *
【ドラグニア】から出てGATEで一旦【ラミール】のラームの外れに出る。
『ここからどっちの方向だ?』
「えっと… 南東だね。あの山の麓かな?」
『了解した』
藍は空へと駆け出した。 空を飛べるっていのは凄くお得だよね、魔物や盗賊にも会わないし本当に最短距離で移動ができる。
「藍はこの辺来た事あるの?」
『無いな…我は極力人のいない処を探しながら移動してたからな』
「王都ってどんな所かな〜。なんかお土産とか買って帰ろうね〜」
藍といろんなことを話しながら首都ライリュールを目指して飛んで2時間くらいしたら城壁で囲まれた大きな王都が見えてきた。まだあとちょっと距離はあるけど目的地が見えてほっとする。
『茗下に降りるぞ…』
「え?どうしたの?まだちょっと距離あるよね?」
『あの街はペガサスが上空を旋回してる。見回りの騎士が乗っているのだと思うが、飛んでると面倒なことになるかもしれぬ。』
さすが王都…警備が厳しいんだね。眼下に見える街道に藍が降り立ち、そのまま王都を目指して走る。
王都の入り口は結構な列が出来ていたので私達もそのまま並ぶ…藍を影の中に入れようかと思ったけど、1人で並ぶとかえって目立ちそうだったので藍にまたがったまま並んだ。前後の人はちょっとびっくりしてたけど、藍の耳にある従魔の印を見て安心してた。この従魔の印は私がトリスの鱗を使って作ったもので規定の赤と青の魔石を表面に加工して付けてある。イヤーカフになっていてなかなかカッコよく出来たと思う。
ギルドカードと従魔の印を見せて問題なく王都に入れた。
入り口でギルドの場所を聞いたら中央街らしいので、ちょっと色々お店を見ながら歩いて行く、もちろん藍には乗らずに隣を歩いて中央街を目指す。
「わぁ!なんか色々気になるね〜」
ライリュールは王都だからかお洒落な街中になってる。ヨーロッパみたいな雰囲気があって街中の色がある程度統一されてるみたいでステキな街灯や噴水のある公園も手入れされてて素敵。ちょっとベンチで休憩したい…ちょうど屋台もあるから休んじゃお…
「藍ちょっと休憩しよ」
屋台で野菜とお肉が挟んであるピタみたいな食べ物を購入して公園のベンチに座って食べる。藍にももちろんお皿に乗せて出してあげる。
「美味し〜!」
『うむ。軽めだがなかなか美味いな』
食後は魔法で水の球体を作り飲んでから手を洗い、ベンチに座ってちょっと街中を眺めてみる。
獣人にエルフにドワーフ…獣人は人族寄りの姿の人だけでなく、獣寄りの姿の人も多い…モフモフがいっぱい…
癒された所でギルドに向かう。
王都のギルドは歴史的建造物みたいに古めだけどしっかり整備されててその歴史に畏怖を感じる。
重い扉を開けて中に入る…
流石大きいだけあってカウンターがいっぱい…取り敢えず近くのカウンターに行って依頼の内容を話す…。
「では荷物を倉庫にお願いします。」
キツネ耳のお姉さんが倉庫まで案内してくれた。倉庫では倉庫の職員さんと背の高い黒髪の40代くらいの身体の引き締まった髭のある上司っぽい人が待っていた。
「このギルドの副ギルド長のフラビオ=ガハステルだよろしく頼む。ドラグニアのギルドからは連絡が来てて待ってたんだ、早く運んでもらって助かった。」
あ。急ぎだったみたい…休憩しちゃった…
「じゃあ、荷物出しますね!」
マジックバックから木箱を5個出して確認してもらう。
その後は、倉庫の職員さん達が運んで行った…
「これでランクが上がるんだよな?実力的にもっと上だと聞いている。 王都なら1つ上の試験が受けられるがどうする?」
飛び級試験とかあるんだ〜…ってか私の情報筒抜け?どんな内容を聞いてるんだろう…
私がちょっと戸惑ってると…
「すまん。大した事は聞いてないから安心してくれ!ただ年齢の割に魔法も使えるし、魔獣を従魔にしてるって聞いただけだ!魔獣の実力にも凄く興味があるのは本音だ!」
副ギルド長のフラビオさんが焦りながら弁解してきたのでちょっと笑ってしまう…
「そうなると従魔と一緒に試験を受けて良いって事ですか?」
「ん?もちろんそれが戦闘スタイルだったら問題ない。」
「どーする?藍」
『我は別に問題ない。上げた方が得ならやっといてもいいのではないか?』
特別ギルドのランク上げは普段から力を入れてないけど、依頼回数をこなさなくても上がれるかもしれないなら損はないかな…
「じゃあ、トライだけしてみます!どうすれば良いですか?」
「そうか!受けてみるか。修練場があるからそこに移動しよう。試験管はこちらで準備する」




