表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
追放された王太子と公爵令嬢が冒険者になる話  作者: 埴輪庭
第三章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
71/75

第70話 案内人

 ◆


「一つ、頼みがある」


「言ってみな」


 ドリスの右目が顎の下から上目にシャールを見る。


「帝都の事を色々と知りたいのだが、案内人のような者は雇えるか?」


「ああ、問題ない」


 ドリスは即答した。


 顎を引いて広間の北の隅へ目をやると、声を張る。


「おーい、アストレイ!」


 北の壁際、依頼板の脇の小卓で書類の束を整えていた小さな影が顔を上げた。それから書類を急いで卓に置き、小走りに駆けてきた。


「はい、なんでしょうドリスさん」


 卓の前に立った少年の背丈は、セフィラの肩よりほんの少し低い程度。鳶色の髪は短く刈り込まれている。年の頃は十二か十三か、そのあたりであろう。


 ドリスが顎で二人を示した。


「この二人が案内人を所望だ。シャルとセフィ、最近帝都にやってきたおのぼりさんだ。ここの勝手がまだ分かっていなくてね。案内してやりな。ああ、二人とも冒険者だから『冒険者向け』にね」


 アストレイと呼ばれた少年は二人へ向き直って、丁寧にぴょこりと頭を下げた。


「分かりました。はじめまして、シャルさん、セフィさん。準職員のアストレイです」


「準職員、というのは?」


 シャールが尋ねると、ドリスが「丁稚奉公の事だ」と答える。


「帝都のギルドは色々と事情がある子供の働き口になってる側面もある。やることは小間使いみたいなものだけどね。真面目に勤めればいずれは職員になれるんだ」


 シャールは少年の身なりを目で追った。袖口の継ぎは細やかで、布の色味も合わせてある。靴の革は薄かったが、磨きはきちんと入っている。一見して、手が掛けられているという印象だった。


「そうか、宜しく頼む」


「お願いしますね、アストレイさん」


 セフィラが微笑みながら言うと、アストレイはやや照れた様にはにかんだ。


 ◆


 ギルドの裏口から狭い路地に出ると、アストレイは振り返って二人の歩調を確かめた。


「表通りからもご案内できるのですけど、ここを抜けると鍛冶屋通りに早く出られるんです。冒険者向けという事で、とりあえず鍛冶屋の方からご案内しますね」


 路地は石畳の継ぎ目に苔が滲み、両側の壁から張り出した梁の影が縞をなしていた。アストレイは慣れた足取りで梁の下をくぐる。


「帝都は大通りが東西と南北で交わっておりまして、中央広場が交点になっているのです。広場を中心にぐるっと七つの街区に分かれていて、こちらのギルドは中央寄りの北東街区にあります」


 そうして話ながら路地を抜けると──


 鎚音が一斉に押し寄せてきた。


 ◆


 鍛冶屋通り。


 名の通りである。両側に小さな鍛冶場が軒を連ね、戸口は皆開け放たれている。中から橙の火が漏れ、鎚を振るう影が壁に踊っていた。途切れる事のない打音がまるで街そのものの拍動のようにも思える。


「残念ながら、全てのお店が素晴らしいというわけではありません。()()と問題があるお店もないわけではないんです。もちろん余り悪どい事をするお店は淘汰されるのですが──」


 歩きながら説明を聞くシャールは、この少年は随分と大人びているなと感じた。まず話し方が子供のそれではない。ギルドでの教育が行き届いている証左である。


「普段使いするならあのお店が良いと思います」


 通りの中ほどに明らかに他の店より屋根が低い店があった。さもありなん、戸口には山の民が立っていたのである。店のサイズは家主のサイズに合わせたものなのだろう。山の民の男は短く編んだ髭を胸の前に垂らし、太い腕を組んで通りを眺めていた。


「あの親方は信用できる人ですよ」


 アストレイの言葉に、シャールは小さく頷いて戸口の前で足を止めた。


「親方、少し見せてもらっていいか」


 声をかけると、太い腕を組んでいた男はゆっくりとこちらに向き直った。シャールの腰のあたりまでしか頭がないが、見上げてくる視線は妙に重い。鉄を扱う者の目だ。


「客か。何が要る」


「短剣が一本ほしい」


「武器としての短剣か? それとも──」


「武器には限らない」


 親方は短く鼻を鳴らして、店の奥へ顎をしゃくる。シャールが続いて中に入り、セフィラとアストレイは戸口で待った。


 店の中は外から見るより奥行きがある。鉄の棚に剣身が立てかけられ、研ぎ台の周りには手入れの布と砥石が並んでいた。値札は紙ではなく薄い木札だ。ただ、その木札一枚にしても雑に削ったものではなく、丁寧に仕上げられていた。


「派手な飾りは要らんだろう。実のある物を見せてやる」


 親方は棚から三本の短剣を抜いて、研ぎ台の上に並べた。一本目は柄が革巻きで両刃。二本目は柄が骨で、刃の根元に細い血溝が一筋走っている。三本目はやや長く、片刃で重みがあった。


「一応三本並べたが、あんたには一本目か三本目が良いだろうな。二本目はどちらかと言えば対人向きだ」


「あの溝に何かあるのか」


「柄に工夫があってな。毒を流す」


「それは──随分と不穏なものを」


「不穏なものかよ、今帝国は西の連中と余り宜しくない関係にある事は知ってるな?」


 シャールは頷いた。


 西方諸国連合と帝国がもううんざりするほど揉め続けている事はラスフェルで知り合ったセイルや、マルディンで知り合ったバーヴェラからも聞いていたし、シャールも王族としての基礎教育の過程で学んだ事実である。


「そういったいざこざもあってな、ヒトと斬った張ったなんてのは珍しくはねえ。西の連中も帝国領に随分と浸透してきているからな。護身用の得物は持っておくに越したことはない、が──まああんたは腰のそれがあるからな。取り回しも良さそうだ」


「ラスフェルの鍛冶師に譲ってもらったものだ」


「そうかい、まあ剣なんてのはいつかは折れたり欠けたりするもんだ。それがどうにかなったら試しにうちに持ってくるといい。で、話を戻そう。どれにする?」


 シャールはほとんど直感で三本目を選ぶ。


「少し重いがまああんたなら余り苦にしなさそうだな。体つきを見れば分かる。随分と鍛えているみたいだが──」


 親方は一瞬いぶかしげな視線をシャールに向けた。


 だが本当にほんの一瞬である。


「……まあいい、三本目でいいんだな?」


「ああ、これを貰おう」


 親方は値を告げた。ラスフェルの基準しか知らないが、少なくとも妥当な値段であるようにシャールには思えた。


「鞘はそこの棚から選びな。鞘代は負けてやる」


「ありがとう」


 渡された黒革の鞘に買ったばかりの短剣を収める。腰帯の左に下げると、フォルカで失った一本のあった位置に、括りつけた。


「世話になった」


 シャールが軽く頭を下げると、親方は片手だけ上げて応じて奥へ引っ込んでいってしまう。この辺り、他の者ならば不愛想だと気を悪くするかも知れないが、シャールとしてはむしろあのくらいの態度の方が気楽だった。基本的にシャールという男は傅かれ、おだてられ慣れているのだ。そして貴族の習性として、口数が多い者の言葉を分析してしまう癖もあった。これは心からの言葉か、それともこちらをおだてようとしているのか、あるいは──と言った様に。


 親方くらい不愛想で明け透けとしていれば、穿って見る余地もなく、言葉をそのまま受け止める事が出来る。それはシャールというまあ──いささか暗い男にとっては気楽な事であった。巧言令色、美辞麗句、そういったものはこの男の鋼の様な精神に瑕を付ける武器なのである。


 戸口の外で待っていたアストレイに「良い店だと思う、助かった」と告げると嬉しそうに笑みを返す。こちらはこちらで素直そうで、シャールが思うところは特にない。


 シャール・レオン・ウェザリオ──冒険者シャル。この男が好む異性のタイプはセフィラであり、好感を持つ同性のタイプは言葉数が少ない老人と言葉に裏がない子供である。

 

下記URLはHTMLで作成した内容をクラウドフレアにデプロイしたものです。まあ雰囲気を出すために作成しました。


(0412NEW)第66話のヴィジュアルノベル

https://hiyoku-ep66.pages.dev/

 

第65話のヴィジュアルノベル

https://hiyoku-episode65.pages.dev/


第64話のヴィジュアルノベル

https://hiyoku-episode64.pages.dev/


ファタ・マ・サノー男爵による辺境魔獣生態誌

https://hiyoku-majuu-zukan.pages.dev/


イーノ・タランタッカ著「大陸記」

https://hiyoku-tairiku-ki.pages.dev/


第63話のヴィジュアルノベル

https://hiyoku-episode63.pages.dev/


キャイバーラ・ヘンケン著「調和論」

https://chouwaron.pages.dev/


南街道の旅のしおり(マルディンから帝都)

https://hiyoku-shiori.pages.dev/


ウェザリオ王国史観

https://weatherio-historia.pages.dev/


フランシス・セラ・アンブルームによる万粒論

https://manryuuron.pages.dev/


 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作の長編と短編を宣伝。長編は大体ブクマ1000~1500くらいのやつ。短編は直近二ヶ月で書いたやつをポイント降順に。

【長編】

アステールの血を引く者は魔術に優れる事甚だしく、特にハイン・セラ・アステールはアステール史上もっとも強大な魔力を誇る麒麟児であった。
"本来の歴史" では彼は傲慢で邪悪な典型的悪役貴族であったのだが、並行世界では一味違う。
いや、二味違う。
一味目は、彼が極度のマザコンだという点だ。
平行世界のハインもまた本来の歴史のハインと同様に邪悪なのだが、母への愛が魔と邪を覆い隠す。
勇者も聖女も元婚約者も、彼にとってはどうでもいいことだ。
ハインはただ母と静かに安らかに暮らしたいだけで、それを邪魔する者全てが彼の敵である。
では二味目はといえば、それは彼が本来の歴史のハインよりも遙かに強大な魔力を有し、遙かに強大な魔術を操るという点だ。
愛する母に格好いい姿を見せたいがために努力を重ねた天才──ハインに不可能はない。
「悪役令息はママがちゅき」

幼い頃、家に居場所を感じられなかった「僕」は、母の再婚相手のサダフミおじさんに厳しく当たられながらも、村はずれのお山で出会った不思議な「お姉さん」と時間を共に過ごしていた。
背が高く、赤い瞳を持つ彼女は何も語らず「ぽぽぽ」という言葉しか発しないが、「僕」にとっては唯一の心の拠り所だった。
しかし村の神主によって「僕が魅入られ始めている」と言われ、「僕」は故郷を離れることになる。
あれから10年。
都会で暮らす高校生となった「僕」は、いまだ"お姉さん"との思い出を捨てきれずにいた。
そんなある夕暮れ、突如あたりが異常に暗く染まり、"異常領域"という怪現象に巻き込まれてしまう。
鳥の羽を持ち、半ば白骨化した赤ん坊を抱えた女の怪物に襲われ、絶体絶命の危機に陥ったとき。
──目の前に現れたのは"お姉さん"だった。
「お姉さんと僕」

ライカード王国魔導部隊所属の魔導散兵である君は迷宮の調査探索中、怪しげなポータルを起動させてしまう。
気付いた時には一切見覚えのない風景が広がっていた。
迷宮であることは間違いないが、壁の質感、床の質感、空気の味なにもかもが違う。
未知の迷宮に飛ばされてしまったということなのだろうか。
君はいぶかしみながらも探索をすすめていく。
やがて出口が見えた。
踏み固められた街道、そよぐ木々、風。
なにより道の先にある都市はライカードのものではなかった。
そこは迷宮都市アヴァロン。
君はそこで冒険者として過ごすこととなる。
祖国ライカードへの帰還を夢見ながら
「ダンジョン仕草」

宇宙開拓時代の西暦3889年、ろくでなしの青年…君はとある大勝負に敗北する。
要するに賭けで負けたのだ。
しかし君には金もなければ家もない。
哀れ君は人身売買のブローカー経由で人体実験に参加し、サイバネ手術を受けることに。
体は機械化され、神経は拡張されるも、存在の違和感ともいうべき感覚に苦しむ事になる。
「人間に戻りたい!」
君はそう願い、再度の手術を受けるべく金を稼ぐことにした。
君が目をつけたのは「惑星開拓事業団」だ。
危険な惑星調査の仕事は金になる。
命の危険もあるが、なに、機械の体がなんとかしてくれるさと君は軽く考える。
「★★ろくでなしSpace Journey★★(連載版)」

【短編】

剣士カイトは勇者アルヴィンから追放を告げられた。
そして──!!!!!!
「意識高い系勇者パーティから追放された俺の末路」

「愛している」——その言葉と共に、母の刃が私を貫いた。
過保護な母に命を奪われた絵里が転生したのは、乙女ゲームのような異世界。
伯爵家の令嬢エリスとして第二の人生を歩み始めた彼女を待っていたのは、お約束の婚約破棄だった。
「愛の温度」

ヘルナロウ王国では今、婚約破棄が流行していた。
頭の悪い婚約破棄は最悪である。
当事者たちだけではなく、周囲の者たちや国そのものにも被害を与えるのだ。
ヘルナロウ王国もまた、アホな婚約破棄のせいで被害を被っていた──国家予算の一割を吹き飛ばすほどの大被害である。
「この女は我が妹をいじめた」
「前世が聖女の令嬢に心を奪われた」
貴族の子息たちは次々と愚かな理由で婚約者を糾弾し、その度に決闘、自害、領地間の経済断絶といった惨事が続発する。
頭を抱えるのは宰相グラモン侯爵。
就任一年で彼の白髪は三倍に増えた。
国王も手をこまねくばかりだったが、王妃ヘルザベスがある提案を持ちかける。
──「令嬢たちに、正しい謀略を教えましょう」
講師は「影の女公爵」と恐れられる王妃の姉クロエを筆頭に、王国屈指の策謀家たちである。
「婚約破棄亡国論」

死者三十人超──熊が人を喰い荒らすA県で、知事・熊殺三太夫は「これは戦争だ」と宣言した。
だが都会からは「熊を殺すな」の大合唱。
現場を知らぬ理想主義者たちに知事はとある決断を迫る。
「熊が来る!」

世話焼き雑用メンバーを追放するいつもの話。
「いつもの追放もの」

太平洋戦争架空戦記。
「白い悪魔」

夕暮れの駅のホーム、今にも線路へ吸い込まれそうな女性に男は全力で体当たりを食らわせた。
男の名前は藤巻俊一。
いわゆる、「ぶつかりおじさん」である。
「感電」

極端なフェミニズムが蔓延するアルカディア王国、その王太子であるシャルルはいわゆるスパダリである。
しかしそんな彼でも、さすがに国のあり方についていけないとへこたれてしまった!
その結果──
「フェミ★婚」

大学一年生の健太は突然の家庭崩壊に直面する。
父の浮気相手は部下の男性だった。
だが帰省して開かれた家族会議は、誰も予想しない告白合戦へと変貌していく。
十年以上妻に拒まれ続けた父の苦悩。
抑えきれない性欲に心療内科へ通った過去。
一方の母もまた、幼少期から実父に性的虐待を受けてきたトラウマを抱えていた。
そして健太自身も「実は僕、バイなんだ」と打ち明ける。
壊れた家族。歪んだ愛。
誰もが秘密を隠し、誰もが傷を負っていた。
普通を望みながら普通になれなかった三人が辿り着いた答えは。
「完全破壊家族」

ドラゴン相手に示談交渉、悪党には損害賠償。
法の力で世界を論破する、リーガル・バトルファンタジー。
「悪徳弁護士、異世界へ行く」

曇らせ大好きな青年が魂転移してしまったらしい……
「曇らせる男」

勇者が魔王を倒そうとしなかったらどうなる?
「勇者に放置された魔王の末路」

「愛しい陛下。貴方はただ、その玉座で綺麗に微笑んでいてくださいな」
隣国帝国の八万の大軍が迫る国家存亡の危機。
震えながらも民のため城に残ることを選んだ美貌の国王テリオンに対し、王妃サリィナは優雅に扇子を開いた。
かつて「人形のように退屈」とテリオンに婚約破棄された彼女は、実家公爵家による苛烈な『再教育』を経て、毒を以て毒を制す冷徹な謀略家へと変貌を遂げていた。
「黒薔薇の嗜み」

冒険者パーティ『碧空の翼』の荷物持ちバジルは醜く無能な中年男だ。
そんなある日、彼は仲間に囮として森に捨てられた。
絶望の淵で彼が手にしたのは、若き美女へと変貌する奇跡の力であった。
復讐を誓ったバジルは美貌の魔術師「ジル」となり、かつて自分を見下した男たちの前に現れる。
何も知らない男たちは、かつて蔑んだ男とも知らず、彼女の愛を求めて争い、堕ちていく。
「無能な中年男、男をたぶらかす魔女となり、自分を捨てたパーティメンバーに地獄を見せる」

帝都ティランの会員制サロン「銀枝亭」に集った五人の貴族たち。
話題は庶民の間で流行する「婚約破棄譚」への痛烈な批判だった。
設定の杜撰さ、人物造形の稚拙さ、読者の被害者意識……舌鋒鋭い文芸誌編集主幹カタリナを中心に、知識人たちは存分に嘲笑を重ねていく。
だが談話の果てに浮かび上がったのは──
「阿呆鳥の連環」

呪いの動画を見てしまった。
私は一週間後に死ぬらしい。
でも大丈夫(?)。
地球が三日後に滅びるそうだから、怖くない。
「メテオリック・エクソシズム」

妻を癌で亡くして以来、男は自分が生きているのか死んでいるのかすら判然としないような日々を送っていた。
だが故人をAIで再現するサービスを知り、膨大な写真やメール、声の記録を入力して亡き妻を蘇らせる。
画面越しに再開した会話は空虚だった日常を少しずつ温かく満たしていく、が。
「電影」

ある日を境に、日本中で不可解な事故死が激増した。
一人でいると死亡率が跳ね上がる異常事態。
国民すべての運が急激に悪化したのだ。
かつて「他人と関わるな」が常識だった社会は一変し、人々は見知らぬ者同士で命を預け合うようになった。
「運の尽き」

あるところに女の子がいました。
女の子はもう死にます。
「光り、きらきら」

「私たち四人は対等なの」──女の提案で始まったのは、三人の男が一人の女を共有する異常な日々だった。
弁護士の真司は漁師の啓二、バーテンダーの了と共に、愛する妻・莉子と暮らしている。
かつては嫉妬に狂い、互いに殺意すら抱いた男たち。
しかし奔放な妻に振り回され、同じ苦しみを共有するうちに、敵同士だったはずの三人の間には奇妙な連帯感が芽生え始める。
「オープンマリッジ」
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ