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第502話 ビフロンス

 

 俺の体に、火が付いた。メラメラと、体を燃やす炎。


 ───一体、燃やされるのはいつぶりだろうか。


 俺の記憶に残っているのは、1の世界でジャワラに食べてもらうためにサメリに料理された時だ。

 この世界に来て2回目の記憶だからか、かなり鮮明に覚えていた。


 他にも、11の世界で月光徒の幹部であるチューバと初めて戦った時も燃やされて死んだ。

 かなりの強敵だったし、それも覚えていた。そう言えば、最近月光徒と邂逅していないが、どこかで悪事を働いているのではないか、と不安になってくる。


 ───と、今はビフロンスとの戦闘中だ。


 相手の能力が燃すことだけで2つも使っているからと言って、残りの1つがチート級の能力かもしれないのだ。

 決して、そんなの火魔法一つで解決できるじゃないか、なんて言ってはいけない。


「おいおい、燃やされてんのに止まんねぇのかよ!」

 ビフロンスは、どうやら焦ったような声を出していた。切り札のようにとっておいた、最後の1つの能力を使用するのだろうか。


 ───いや、臆せず攻撃してしまおう。ビフロンスを殺せば、俺の体についた火だって消えるはずだ。


「『破壊』ッ!」

 ビフロンスに向けて放つ、2度目の『破壊』。前回も容赦はしなかったが、今回は前回よりも更に火力を高めた。


「───がはっ!」

 ビフロンスは、後ろに倒れるようにする。そして、ドロドロと溶けていっている『陽炎蜉蝣(カゲロウ)』の上に頭を倒した。


「今度は、しっかり心臓を『破壊』した。もう、お前の死は絶対だ」

 そう宣言した直後、俺の体から火が消える。


 火は消えたが、火傷の肌を針で刺したような痛みは消えていない。ドーパミンが出ていて戦っている最中はそこまで痛くはなかったが、今はかなり痛みがでてくるようになってきた。


「───誰か、傷を治してくれ!」

 俺は、近くにいた魔導師部隊の一人に回復魔法をかけてもらうように頼んだ。


 しっかり、回復魔法をかけて火傷を完治した。魔導師部隊の部隊長みたいな人だった。黄緑色の髪をした男性だった。少し、赤ちゃん言葉を使う変な人だったが、魔法の実力は本物のようだった。


「───と、ウディの助太刀に行ったほうがいいかな」

 俺は、浮遊してウディとシャルルの戦場に近付いた。そこでは、まだウディとシャルルが殴り合っていた。


「オメェよ...よくやるじゃねぇか...」

「そちらもでごわす...」

 2人は、満身創痍であった。体中が赤くなっていた。お互いに殴り合い、その攻撃を受け止めたところが内出血を起こして赤くなっていたのだろう。


 もう5分以上殴り合っていたようだが、お互いまだ失神していなかった。


「流石、じゃねぇか...」

「ウディ、助太刀しようか?もっとも、殴り合いだし太刀なんか持っていないが」

「いいや...大丈夫だ。リューガ、これは俺の相手だ。俺が見事に決着を付けてやるんだ」

「───」


「オイドンも、邪魔に入られるのは嫌でごわす。だから、周りの雑魚兵を蹴散らしとけでごわす...」

「しょうがねぇ、2人の意思を汲んでやるよ」


 俺は、そう言うと周りの17の世界の一般兵士を殺害しに行く。すると───


「あれぇ〜?そこにいるのは、アタシの隕石にボロ負けしたクソ雑魚童貞ヒヨコさんじゃないですか〜♡」

「───ッ!お前は!」


 そこにいたのは、茶髪の幼い少女であった。姿こそ初めて見るが、その声は聞き覚えがあった。

 そう、俺達が17の世界に初めて来てブーロン2世達と、邂逅して戦った時に隕石を降らしていた人物だ。


 後、自分の名誉のために言っておくが、俺は童貞じゃない。


「───なんのために?」

「なんのためって、頭もよわよわなんですかぁ?アタシが隕石を降らしに来たに決まってるじゃないですか〜♡」


 直後、俺の上空に現れたのは巨大な隕石だった。

「おいおい、またかよ!」


「前回は、生き物に変わって逃げれたけど、今回は逃げれるかな?」

 もうすぐに落下するような距離まで迫ってきている。今回の隕石は、接近するスピードがかなり速かった。


「───クソッ!どうすれば...」

 俺は、すぐに能力を行使しているその少女を殺害することに決定する。俺は、すぐにその少女に迫った。


「アタシに近付いてきて、ヒヨコさんはロリコンなんですか?ざ〜こ♡ざ〜こ♡」

 別に、ロリコンだろうと罵倒されたって構わない。俺は、コイツを今ここで殺す───


 その時、俺の体に猛烈な風圧がかかってくる。上から降ってくる隕石の影響だろうか。


 周りの空気を飲み込むようにして降ってきているのだ。その近くにいる俺に風圧がかかっても当然だろうか。


「───クソッ!」

 俺は、藻掻くようにして前に進もうとするも空気が移動している上の方に移動していく。そして、俺は隕石に激突した。


「───『破壊』ッ!」

 俺は、全身全霊の『破壊』を使用するも、隕石が巨大過ぎて少ししか破壊できなかった。俺が、隕石の中に入り込めた程度だった。


「『破壊』ッ!『破壊』ッ!『破壊』ッ!」

 何度も『破壊』するが、隕石を全て粉々にするには力が足りず───







 16の世界と17の世界の兵士が最も多くぶつかり合う戦場の最前線にて、1つの巨大な隕石が落下した。

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