店を荒らさないで!
こんにちはひとみです。
ではどうぞ。
おせぇおせぇおせぇおせぇ!
「なにしてんだあいつは、あぁん!」
「落ち着きなよ海星、ほらみんな怖がってる」
そわそわと動いている海星をおさえると同時にザッキーはチラッと壁に設置されている時計を見て時刻を見る。
6時にくるといっておきながら一向にくる気配がしないままとうに6時半をさしているのだが。
「おせおせおせおせ!」
呪詛みたいに唱える海星は電話をきって1分持たずとこの調子であった。
店員も迷惑そうな表情をして海星達をここから追い出そうとしているのだが、いかんせん海星の鬼の様な表情が怖くて動けずにいる。
当然ながらこんな状況、客などこの二人しか居なかった。
それを読み取っているザッキーは申し訳なさそうに店員に会釈しながら海星に言葉を放つ。
「海星とりあえずこの店を出よう」
そうと決まれば海星の腕を掴み自動ドアに向かうのだが。
まだセンサーの範囲外なのに自動ドアが開くと同時に慌ただしく登場した見知らぬ美少女。
その姿は赤く燃え上がった様な赤い髪に、太陽の様に輝かしく熱い瞳、だがその瞳から何やら苛立ちを持っているのが分かる。
海星はドアに開いたことによりしずまが来たのかと勘違いしてはザッキーに捕まれていた手を振り切り、いきよいよくそのドアに足を運ぶ。
「「しずま!!」」
声が重なり二人ともすっとんきょうな声を出すと同時に訝しく見せる表情見せては睨みあう。
ザッキーも含め状況の読めない三人だが同じ名前を叫んだ事に二人は敵対したのだろう。
「誰だよ、お前」
「あんたこそ」
火花を飛ばす二人。
店員はもうどうとなりやがれ! 的な表情をして二人を眺めていた。
ふとザッキーは何かを気づいたのか不適な笑みを見せてぷっから始まりまるでオルゴールのネジが外れたかのように笑い声を出して海星の右肩をペシペシと叩く。
「やられたな、これは」
「「はぁ?」」
未だに状況の読めない二人。
それを説明する口調で話始めた。
「二人ははめられたんだよしずまっていう人に、僕は実際に姿を見たことないし話したことも無いから彼の事はよくわからなかったけど、今回ので彼の考えを見抜いた。正直結構頭が切れる人だってね」
気持ち悪い程にどや顔で決めるザッキーに少し彼女は後ろに下がったのが分かる。
海星場合はもう慣れたのか「もったいもたずに早くはなせ」と言い放し、それを了解するザッキーは話を続ける。
「時間の誤差、海星の場合最初にしずまから6時にくると伝えられていた、だけど彼女はしずまに呼ばれ6時半に来た、しずまと叫んだ事が証拠だ」
「それが何なのよ」
「つまり、彼は二人の接触を試みたんだ、何が目的かは分からないけど」
彼女は不思議そうな表情してザッキーに質問する。
「それじゃあ時間の誤差は何なのよ、全然話が見えないんだけど」
「遊びじゃないのかな、海星をイライラさせといて彼は観賞してるとか、多分そこら辺で覗いてるんじゃない?」
ザッキーがそう言うと二人とも目にも止まらぬ速さで海星はキック、彼女はパンチと自動ドアを突き破り外に出る。
今更ながら口に出したことを後悔しながら、ドア誰が弁償するの? と思い海星の背中を見つめていた。
左右に首を振るが顔の表情から見つけれない事が分かり、形相変えて彼女は愚痴をこぼしながらザッキーの所へと向かう。
「いないじゃないの!」
「暴力は反対! それと僕は疑問系で言ったはずだ!」
ムッと不本意ながら納得したかつかんでいた胸ぐらを話す。
海星はパリパリとかけたガラスを靴で踏みチッと舌打ちにをしては彼女に聞いた。
「で、お前はあいつの何なんだよ」
彼女は髪を手で払いながら言う。
「私はしずまにちょっとした恨みをかってるのよ」
「奇遇だな、俺もだ」
へっ? と本日3回目のすっとんきょうな声を出して目が丸くなる。
それでもあいつならどんな奴でも恨みを買うやつだと納得して話を続けた。
「じゃあさ、ここは一丁団結しない、俺達で」
「ごめん何言ってるのか分からない」
何でこの人達と協力していかないと行けないのだろうか。
第一この人の正体も知らないしむしろランク5の私が奴を追い込んだほうがいい。
格下を仲間にしても足手まといなだけだ。
あ、でも私はしずまに負けてランクが1つ無くなったんだと思いだす。
その表情を読み取ったのか、海星は不機嫌にも彼女に言う。
「お前今俺をバカにしただろう、なんめんな、これでもランク5だからな」
「ランク5ならあんたの顔は知られているはずだけど、今日が始めて、嘘だよねそれ」
「バカヤロ、俺は入学生だから知られているはずがないんだよ」
「ふ~ん」
もはや耳を持たない彼女。
それは5のランクになるのがいかに大変か知っているし、彼女より上にいるのがなんか苛立ちを持ったことで耳を持たなかったんだが、次の海星の行動にその疑いが晴れることになった。
それは唐突、地面に数メートルのクレーターが出来た。
でかい音が鳴り響き、すなほこりが中に浮いている。
これは彼女の耳に彼の舌打ちをした瞬間の出来事、彼はこれで信じたか? と言っては真剣な眼差しで彼女を見ていた。
それほどに彼にとっても彼女を仲間にするのに必死なのだ。
彼女もランク5ではないとこれほどのクレーターはできないと知っているので納得するしかない。
「それと俺達についてくるともれなくしずまをボコボコてんこ盛りコースがついてくるぜ」
何を言っているのかが分からないがザッキーが割り込み説明する。
「しずまの必勝法を君にも教えるよ、これでどうかな」
「…分かったわよ、ついていく」
赤い髪を揺らして彼女はそう言った。
次回お楽しみに。




