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女の子がそんな馬鹿力を持ってはいけません!

こんにちはひとみです。

ではどうぞ。

「さぁ、そろそろクライマックスにと突入しようか」


理事長室から放たれたしずまの声が幻のしずまに渡り声を真似する。


「えぇそうね、じゃあそろそろ本気で行かせてもらうわ」


片足を後ろに下げて下半身を少し下ろす。

そのまま剣を突き刺すような構えをして言葉を放つ。


「限界突破、開幕」


次の瞬間、千草の回りを纏うように赤く膨大なエネルギーが現れフサァっと髪の毛が揺れ、その存在感に気圧され理事長室から見つめていたしずまは驚きの表情を見せるが次第にそれが喜びな表情にかわる。


睨みつける様に目の前にいるしずまを見つめ、小さい声で呟く。

その声は観客は愚か、近くにいるしずまにも聞こえなかったが声を呟いた瞬間、千草の周囲が氷河期でも近づいてきたような冷たさが襲う。


「これで終わらせるっ!」


先程より速さが何倍もの膨れ上がり、しずまの反応で着ないほど接近する。

いきなり目の前にいて驚くしずまをお構い無しに千草は剣を降り下ろした。


ガキーンと鳴り響く金属音。


「なっ!」


斬れなかった。

ただ1つ不思議なことに金属音が周囲に響きかせ、観客と千草は呆然と立ち尽くしていた。


あずまはその金属音を鳴らしたまま千草の馬鹿力で距離を飛ばされ怯む。

千草の能力は剣の力を借りて自分を身体強化させてはそれをいかす能力。

足に強化をさせればスピードは増し、腕に強化をさせればパワーが増す、今回は両方に強化をしてしずまに挑んだのだ。


地面に砂煙を撒き散らしながらむくりと起き上がるしずま。

その体には斬られた傷がない。

。その姿を見て千草の背中がゾッと悪寒が走り、動揺の表情が見える。


いったいどうなってんのよ!


そう思いながら歯で下唇を咬み、猛然と再度の目にも見えない攻撃を仕掛けるが。


「無駄だよ、千草ちゃんの攻撃は全て見切ったんだからさ」


そんなはずない! 私はこれまでにこの技を使ったことなんてないんだよ、なのにあの一撃でそれをみきわけるなんて…


「あんた何者なのよ」

「さぁ、何者何だろうね」


こうして会話を続ける間にも千草は攻撃を繰り返すが一方に当たる気配がない。

剣には剣の感じるものがある。

幻想の剣は、千草の持っている剣の気配を察知して、次はどんな攻撃がくるか読み取りそれに応じて紙一重に攻撃を避けているのだ。

もしこれが本物のしずまと対戦していたら最初の一撃でやられていただろう。

今はもう分析で本物のしずまも避けれる自信はあり、これは剣同士だからこそ感じる何かがある。


「飽きちゃったな、今度こそクライマックスに入る事にするよ」


ジャリンと金属音同士が当たる音。


なによそれ、反則じゃない…


戸惑う千草。

しずまの手には2つのスローナイフ、それだけならまだいい、だけどこいつは異常だと思わせるほど服に裏、ポケットに無数のスローナイフが仕込まれていた。


「くっ」


これを全部投げられたら私はただではすまないだろう…


「危険…する」


お、と反応するしずまを無視して千草は冷静に考える。

大丈夫よ、まだ時間はいっぱいある。

今はとりあえずしずまの情報が少なすぎたことが今日のあだとなった。

でも次はこうは行かない、私がいずれかはしずまの座を奪ってあげる。


「勝者しずま!これにて試合を終わりにします」


先生の言葉に観客は次々に引き返していき、運動場には千草としずましか残っていない。



「千草ちゃんいい判断だよ、もしあそこで戦いを続けていたらただではすまなかった、そんな千草ちゃんに良いものを見せてあげるよ、理事長室を見てみなよ」

「……?」


にやにやした表情。

いつもどうり嫌な笑みだが、今はそれを増していた。

千草は言われた通り理事長室に目をやると、そこにはもう一人のしずまがいた。

えっと状況の読めない千草にしずまはニヤニヤを保ちながら言葉を放つ。


「今そこにいるのは僕であって僕じゃない、そいつはたんなる僕のナイフでしかないんだよ、千草ちゃんはそのナイフと戦っていたんだよ、えっ、何でそんな自分が不利になることを教えてくれるのかだって?」


きりっとした目付きに代わるが口角は上がったままで言う。


「それでも負ける気がしないからだよ、千草ちゃん」


















まだまだ続きます。

次回お楽しみに。

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