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先駆者の導き  作者: 腹ぺっこ
第二章 生徒会活動
33/217

2_11_実技授業 終盤

すいません、2話は間に合いませんでした・・・

文字数も少ないしでダメダメです・・・



実技授業も終わりが見え始め、俺は試合後の反省点を洗い出していた。


ジャホースと試合をしたのだが、あっさりと勝ってしまったので少し戸惑っている。


ひょっとしたら手を抜いてた? とか思ったけど、それなりに悔しそうにしていたから聞けなかった。

あの様子だと本気だっただろうしな。


もちろん俺はハイクより弱いし、下手するとソマリより弱い。


けど、こうしてみると一般生徒という範囲なら強い部類に入るのではなかろうか。



「どうだった?」


そこでハイクに聞いてみた。

試合が終わって近付いたら拳を突き出して祝勝してくれたので、見ていたのだろう。


「へ? 見てなかったけど」


訂正。

見てなかったようだ。


じゃあ何を根拠に祝ったんだよ。



そんな俺の表情を見て取ったのか、なんでもない事のように答えてくれた。


「勝つのは分かってたから」

「そうなん?」

「我流が相手なら今んとこは負けないと思うよ」


そういうもんなのか。


「型もないから振り回すだけだし、動作も繋がらないからね」


動作の隙、攻撃と防御の切り替え、間合いの取り方などなど……現状の我流では粗が目立ちすぎて負ける要素が無いらしい。


「俺達みたいにさ、年上と喧嘩した経験も少ないと思うし」

「そういうもんか」


たしかに縄張りを巡ってのトラブルが多かったからな。

俺達は数あるグループの中でも最年少に近かったし、そんなのが縄張りを持つのは生意気だー、とか言われた事もある。


知らんがな! って殴り飛ばして終わりだけど、最初は喧嘩慣れしてなかったから泥仕合になってたっけな。


そもそも縄張り広げすぎたんだよ。

人数足りねえってか、気付いたら占拠されてた記憶が多い。


そういえば、ちびっ子達が俺達に憧れてグループ作ってたけど元気にしているだろうか……


ボスの縄張りを守る! って意気込んでたけどさ、正直言うと心配だ。



「これで最後みたいだね」

「ん?」


故郷へ思いを馳せているとハイクに引き戻された。

どうやら異流派試合が最後の一組になったらしい。


目を向けてみると……チャールスかよ。


「ん?」


あれ……リンが対戦相手?

マジか、リンが試合とか似合わねえな。


頭を捻っているとラグ達が合流してきて、シャロンとマリも一緒だった。


で、ただ見てるのもアレだし、って事でラグが試合の結果予想を提案してきたため皆が答える。



「リンに1票」

「俺も」

「僕も同じくリンさんに1票です」

「皆同じ意見だね」


普段の様子を見てればリンの方が強そうだからな。

チャールスとか、前蹴り2発で沈んでたし。



「え、じゃあ私はチャールスさんにする」


てなわけで満場一致でリン……と思いきやマリだけは別だった。

同情票に近い雰囲気だったが、割れたのであれば仕方ない。


「じゃあ、負けたら奢りって事で」

「へ!?」


賭けになるとは思っていなかったようで、マリが慌てふためいている。


「聞いてないわよ!!」

「4人分か……どんまい、マリ」

「だから聞いてないってば!」

「あら、私を忘れているわよ?」

「シャロン!?」


シャロンの追い討ちが炸裂。

てっきり賭け事とか嫌いだと思ってた。


そしてマリは泣きそうな顔でチャールスを応援し始めた。



「チャールスさんっ! 頑張って!!」

「む?」

「ここで勝たないと私のお小遣いがピンチなのよ!?」

「いや、言ってる意味が……」

「男には絶対勝たなきゃいけない時があるって、お父さん言ってたもん!!」

「今ではないだろう!!」


まさに正論……チャールスにとっては今じゃない。


「初めてまともな言葉が出たんですが……」

「タイミング悪いね」

「これはマリの使い方が悪い」



ともあれ、もうすぐ試合が始まる。


チャールスにすら見放されて満身創痍のマリだったが、慰めるように肩へ手を置くのはシャロンだ。


「うぅ……なによぉ」

「そう悲観するものじゃないわよ」

「だって……ルイス達って容赦なく食べそうだもん」


お前も甘味に関しては容赦ないだろ。


「酷い人達ね」

「シャロン……あなたもよ」


そこはしっかり覚えていたようだ。

シャロンも裏切るってか、追い討ちしたし。



「何を言っているの?」

「……へ?」

「私は誰に賭けるか宣言していないわ」



ん? ……なんか雲行き怪しくね?



「私が賭けるのは、チャールスよ」

「ホント!?」


マリが飛び跳ねんばかりの勢いで喜んでいる。


そりゃそうだろう。

部下なんだから、どっちが強いか把握しているはずだ。



「これで勝てる!」

「あ、やっぱ俺もチャールス」

「ダメ!」


ですよね。



「くっそ〜……チャールスの方が強いのか」

「ふざけんなよチャールス」

「そこは弱くなきゃ駄目でしょうに」

「空気読んでほしいよね」


「貴様らは後で叩き潰す!!!」



少しは集中を乱せたようで、リンにも勝機が見えたと思う。


そして、試合が開始された。


先に攻めたのはチャールスだ。

あのゴブリンじみた動きなど微塵も感じない、鮮やかな剣術である。



だが、それを涼しい顔で捌いて反撃するのはリンである。



「くっ……!」

「……」


あれ? リンの方が強い?


「シャロン!? どういう事なの!?」

「見た通りよ」

「リンの方が強いの!?」

「ええ」


あっさりとシャロンが答え、マリは崩れ落ちた。


「うぅ……私の甘味が……」

「っしゃあ! まさかの大勝利!」

「やっぱチャールスだもんな!」

「いよっ、噛ませ犬の鑑」


「き……貴様ら……っく、後で……覚えてろ」



なんだよ焦らせんなよ。

ほんと助かった……マリに奢るってなれば幾ら金が飛ぶのやら……


「安心しなさい」


と、シャロンがよく通る声で宣言した。


「勝つのはチャールスよ!」

「!!」


その声を聞き、チャールスが覚醒した。



男には、勝たなきゃいけない時がある。


それは何時なのか……



「おおおぉぉ!!」

「……!」


チャールスの斬撃がリンの剣を弾き飛ばし、武器を失ったリンは為す術なく、喉元へ剣先を突きつけられる。


「……参りました」

「か……勝った……のか……?」



これが奇跡というものか。


敬愛する主の信頼に応えようとする臣下へ齎された、真の力……



「いや、わざとだよね」

「だな。別にチャールスが強くなったように見えなかったし」

「リンさんが剣を手放しただけですよ」


八百長じゃねえか!



「おいリン! 手加減すんなよ!」

「申し訳ございませんが、お嬢様のご意向が最優先です」

「忠臣っ!」

「あの発言は手抜き認めたよな!?」



重要なのは二人の強さじゃなくて、シャロンの判断だったのか……


完全な読み違いである。


シャロンはどことなくマリに甘いしな。

そこらへん加味して賭けるべきだった。



・・

・・・



「ぅふふ……都で美味しい店を探しとこ~っと」


既に脳内が甘味畑なマリを放置して、俺達はチャールスに追い掛け回された。


しかし授業も終了するそうなので、手早く前蹴り四重奏で沈めた後は寮へと向かう。


汗掻いたからシャワー浴びたいし、クリストフ先輩に通しておきたい話があったからだ。


というのも、なんだか明後日の休みに都へ繰り出すような話になりつつあったので、生徒会の仕事とか大丈夫なのかを聞いておきたい。





・・

・・・



「あのですね、決して生徒会の仕事を軽んじているわけじゃなくてですね、やっぱり都へ来たからには好奇心の塊と言っても過言じゃない俺達としてはですね、そわっそわ仕事するぐらいならば先に満たしておいた方が良いかと思いまして、いやいや! 決して仕事と都を比べているわけではなくてですね、当然ながらどっちが大事かって言われたら勿論仕事を取りますよ? けどですね、いつまで油断ならない状況が続くか分からないわけでして、それならもういっそ息抜きしとかないとね〜なぁんて思っちゃったりですね、いや、たしかに油断ならないなら都も楽しめないんじゃないの? って思うでしょうけ」


「長えよ!」


穏便に話を済ませようとする俺を、ラグが遮ってくる。


なんだよ、まだ途中なんだけど?

こっから泣き落としに入りつつ、如何に都の存在が俺の心を占めているのかを……


「構わないよ。行っておいで」


あっさり許可が出た。


「いいんですか?」

「勿論だ。休みの日まで仕事漬けなのは良くないからね」

「さすが先輩!」


分かってらっしゃる! これなんだよ!

こうやって飴と鞭を使い分けてくれたらヤル気も出るってもんだ。


……いや別に鞭打たれた記憶はないけどもさ。


ただ、ちょっと気になる事がある。


「先輩は……どうするんですか?」

「私かい? そうだな……読書か、部屋の掃除かな」


ん〜……やっぱりか。


もしかしたら先輩の趣味が読書と掃除なのかもしれない。

けど、もしかしたら……系統の件が絡んでるかもしれない。


そういう話なら払拭しておきたいところだ。

我らが生徒会長の、怖がられるから出歩けないって結論はあまりにも悲しいじゃないか。


「心配してくれるのは有り難いが、気にしないでいい。これでも友人だって訪ねてくるし、読書は好きだからね」


そうは言うものの、なんだかな……


「それより、タチアナを一緒に連れて行ってもらえないかい?」

「タチアナ先輩ですか?」

「彼女は休みの日も自室に篭っているからね」


少しは外へ出て遊んだりもしないとね。

そう言いながら心配しているクリストフ先輩は、まんまオカンだった。


「了解です! どんな手段を使ってもタチアナ先輩を連れ出します!」

「穏便にね」


釘を刺されはしたが、連れ出すのは容易じゃないだろうな。



が、ひとまず許可は貰えたので、明後日は都の観光だ。


明日の内にタチアナ先輩を説得しておこうと皆で相談しながら、晩飯を食べるために食堂へと向かうのだった。



少しリアルが忙しくなってきたので

更新ペースが落ちそうです。


それでも週に2〜3話は上げていけるように頑張ります。

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