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先駆者の導き  作者: 腹ぺっこ
第一章 入学
14/217

1_12_狼藉者

個性を出していきたいのに、なぜかボケキャラが生まれる・・・

 



「いやはや疲れたよ。何か食べるものは残っていないかい?」

「ケートス先輩が食べ過ぎたので……」

「おい!」


「甘いのはマリが一人で食べて……」

「ちょっと!」

「強いて言えば、残り香ぐらいですね」

「ハイク!」



クリストフ先輩はお疲れのようだ。


もう夕暮れ時であり、窓からは夕日が差し込んでいる。



そろそろ夕食の時間なわけで、ガッツリ食べた俺達は満腹だが、クリストフ先輩は腹ペコだろう。



「てことは……」

「ケートス先輩! お疲れ様っす!」

「さすが先輩!」

「甘味! 甘味!」

「お前はもう食うな! 太るぞ!」



またもやケートス先輩が食堂へ向かった。


しかし、俺達は頭を使ったから眠いわけで……



「部屋帰って寝る?」

「一旦解散にしようか」

「先輩泣くんじゃね?」

「私はどうしたらいいのよ!」


マリが路頭に迷うので解散は不可能か。


でもな……



「先輩」

「ん?」

「交渉の結果って……」

「それはケートスが戻ってからにしよう」



ですよね。


となれば話題を見つけないとな。どっかに落ちてれば楽なんだが。



「君達に聞いておきたい」

「へ?なんですか?」


先輩が話題を提供してくれるようだ。


さすが先輩!



「学校を辞めたくなってないかい?」

「?」

「どこまで事情を把握しているか分からないが、対応に手間取っていて迷惑を掛けているから不安に思ってね」



あ〜……なんだ、そんな事か。



「じゃあ、俺達の中で一番気弱なソマリが答えます」

「その言い草は酷いですね」

「まあまあ。ささ、返答をどうぞ」



促すとソマリが溜息を吐いて答える。



「……入学前から分かっていたので今更です」

「ならば、どうして入学したんだい?」

「僕達なら何処でも楽しく過ごせますから、何でも揃う都へ来ました」

「そういう事っす。最初から目当ては都なんすよ」

「たとえ退学になっても帰るだけ」



なぬ!? 退学は勘弁だって!



「それは俺が困る! 庭先で生活する羽目になるから!」

「ダハハハ!! なんだそれ!」

「アーシェが言ってたんだよ」

「妹が使ってた部屋が余るだろ?」



あ、それもそうか。



「なんにせよ、しばらくは都を見て回りたいですね」

「ルイスは冒険したいんだっけ?」

「今の装備じゃ通用しないってさ」


しっかり準備しないとな!


「資金が必要ですね」

「衣食住もな。ま、どうにでもなるだろ」

「あとは勉強したり腕を磨いたりかな」

「だから学校は都合良かったんだけど」

「固執すると碌な目に遭いませんよ」



などと話し合っていると、マリもクリストフ先輩も、ぽか〜ん……としている。



「あれ? どうしました?」

「マリ、アホ面晒してるぞ」

「どうせケーキの事考えてんだろ」

「失礼ね!」

「……驚かされたよ」

「「「「?」」」」



なにが? 俺ら何かした?



「ここは最高峰の学校と言える。誰もが入学を夢見るんだよ」

「私だって合格できて飛び跳ねるぐらい嬉しかったんだから」


「貴族なら成人してからの箔がつくし、一般も仕事を探しやすい」

「お父さんは離れたくないって泣いてたけど」


「魔法に興味のある者なら10年だって在学したいと言うだろうね」

「お母さんは玉の輿を狙えって応援してくれたもん」


「国王が訪れる機会もあるから貴重な体験が出来るし」

「ケーキとか甘いものが沢山あって幸せで」


「まさに羨望の都に相応しい学校だと思う」

「それを知っての狼藉なの!?」

「マリが全部台無しにしてる!!」



先輩の言葉が全く入ってこねえ!!


しょうもない情報を挟んでくんなよ!



「てかさ、誰が狼藉者かって……マリだよな」

「勘違いで魔法ぶっ放すし」

「魔力が枯渇して倒れる始末で」

「頭の中は甘味で一杯」

「お前さ、女子力って知ってる?」


「言いたい放題ね!」

「先輩も叱ってください。放置しておくと調子に乗るので」

「いや、何を期待するかは人それぞれだからね」


器が広い! 先輩ぱねえ!



「でも駄目なの……私は玉の輿を狙うんだからっ!」

「聞いてねえよ!」

「てかよ、まだ言うのか? お前のキャラ崩壊してるぜ?」



マリなら貴族が住む寮でも大丈夫だと思う。


たぶん相手がうんざりして出て行くだろうから。



「最終兵器・マリ」

「何を言いたいかは伝わってくるぜ」

「制御不可能ですけどね」

「そして誰も残らなかった……」


世に出しちゃ駄目だな!


「もう! ちょっとは優しくしてよね!」



ともあれ冗談はこれぐらいにしよう。



「そういえば、先輩は一般なんですよね?」

「ああ、そうだよ」

「どうして生徒会長に?」

「真意は分からない。私も指名されただけだからね」

「誰にっすか?」

「王家だよ。誰かは分からないが、今も学校に滞在しているよ」



王家が学校に!?


いや、でも指名ってどういう……


「本来なら名門貴族が就任する生徒会長という役職だが、どうやって決めるのか」



投票にすると勢力の人数差が直結するし、中立な立場である一般をも巻き込みかねない。



だからこそ名門貴族すら逆らえない立場の人間である王家が指名する。



「ただ、誰が王家の者であるかは学校長しか知らないんだよ。公平さを保持するためにね」


ところが今回は一般であるクリストフ先輩が指名された。


つまり王家が先輩を生徒会長として選んだのだ。



「そして今年から一般の入学者が多い。きっと1年以上前から決まっていたんだろう」

「でも貴族達には通達されてなかったんですね?」


名門ですら、か。


「けどさ、王家が決めたんなら文句は言えないよな?」

「腹に据えかねていても従わなきゃね」



だったら全部解決するはずなんだけどなぁ……



「まあ、理由を知りたいと声を張るぐらいは可能だよ」



ともあれ、話に区切りが付いて寛いでいたが、1時間ほど経過したところでクリストフ先輩が呟いた。



「ケートスは遅いな……何かあったんだろうか」

「たしかに遅いですね」

「全部忘れて部屋に戻ってるとか?」

「この部屋だっての」



どうしたんだろ?


頭を捻って理由を考えても分からん。




けど、途端に慌しい足音が聞こえてきた。



やがて乱暴に部屋の扉が開かれ、入ってきたのはケートス先輩だ。


かなり慌てている。




「会長!」

「どうした!」

「会員が襲撃されました!」



襲撃!?




この切り方・・・私は不満です。

けど、それっぽいですよね。


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