↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
2/13

始まり

つくづく胡散臭い所に来てしまったな、と思う。

 始まりは数ヶ月前の事だった。友人との待ち合わせ場所へと大学の構内を歩いていた時、その人物は突然現れた。

「月に100万の収入がある研究所で研究ができたら、どう思う?」

 低くはない私の背丈よりも更に一回り大きな男が、冬はとっくに終わったというのに暑そうな黒いコートを着ていつの間にか私の隣にいた。

「……すみませんが、まだ就職活動はしてなくて」

「これは企業勧誘ではない」

 その男は私の肩を持って揺さぶり……たそうな瞳を向けてくるだけだったが、それからまくし立てるように語りだしたそれは私の足を止めるには十分だった。

 ああ、春だな……と私は心の中で呟いた。

 しばらく男は私に向かって語り続けていたが、友人との待ち合わせがあった私はその話を右から左へと流しながら、そろそろ断りを入れて立ち去ろうとしていた。

「あの……」

「ここに資料がある。他人には見せない事、破棄はシュレッダーにかける事、もし内容に興味があるなら3日以内に、書いてある連絡先に連絡する事」

 そう言ってその男は私に数枚の資料を無理やり握らせ、去った。

 男が立ち去って、やっと今の出来事が頭の中で理解できるようになってきたような気がした。男の見た目も、話の内容も、どこか"こじらせて"るなという感じを抱きながら、半信半疑にすら思えないその資料に軽く目をやった。

 表紙には「0-virusの細胞に対して与える影響」と書かれていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。