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 トレイトのご飯は前に食べた時もおいしかったけど、今回もおいしくて思わずおかわりをしてしまった。


 イビーはトレイトのご飯初めて食べたみたいだったけどおいしいって言っててカノンもトレイトも嬉しそうにしてた。


「もう宿題したくない……」

「早すぎるよ」

「午前中は頑張ったんだよ。今日中に全部は無理だよ……」

「うん。全部は無理だから出来るとこまでって言っただろ」


 ノアが段々とイライラし始めたみたいで表情が険しくなっている。


 トレイトはシスが来るのならと夕飯の買い出しに行っちゃって今は居ない。


 お店の方はトレイトの旦那さんが見てるからそっちも覗いてくるからちょっとおそくなると言っていたので今は居ない。


 カノンは自宅でやってるからかはよくは分からないけど駄々をこね始めた。


「イビーナだってやってるのに年上のカノンは宿題やらないんだ」

「うっ、そ、それは……イビーナだって遊びたいよね!?」

「えっ、宿題今日やった方が明日から遊べると思う……」

「アリシアは!?」

「あたし? あたしは宿題教えてるだけだから別に……」

「あたしの味方は居ない訳!?」

「はいはい。こんなことしてる暇があったらさっさと宿題すること。おばさんが帰ってきて宿題してないことバレたらまた怒られるよ」

「……やればいいんでしょ。やれば!」


 どれくらい宿題が進んだのか気になってカノンの宿題を覗くがまだ3ページしか終わってなかった。


 イビーナは午前中だけで5ページ終わらせていたので3ページで根を上げるのは……と思ったけど口にするのはやめてノアと一緒にカノンを宥めすかす方へ回った。


 そうやって黙々と宿題をしている3人を見ていると手持ちぶさたでどうしようか。


 聞かれてもいないのにしゃしゃり出て教えるのもあれだし、人の家を勝手にあちこち見るのもどうかと思う。


「カノン何か本を貸してくれない?」

「本?」

「うん。みんなは宿題しないとだけどあたしはすることないから」

「そっか、アリシアのこと考えてなかったよ。ごめんね。僕が何か持って来るからちょっとカノンのことも見ててくれない?」

「ちょっとどれだけあたしのこと信用してないのよ!」

「そういう意味じゃないんだけど」


 苦笑して宥めようとするがノアが目配せしてくる。


 放っておけってこと? よく分からないまま頷けばノアは一つ頷くと待っててと行って家を出て行った。ノアってば自分の家まで取りに行ったの?


「ねえ、アリシア」

「ん?」

「この街には慣れた?」

「うん。みんないい人だし」


 急に何?


「あのさ、アリシアが生まれたとこってどんなとこ? 夏休みの宿題の自由研究にしようかと思って」

「自由研究?」


 何だろ?


 イビーもあたしが住んでいた国が気になるのか興味津々な顔をしてあたしの返事を待っている。


「宿題なの?」

「うん。何でもいい宿題なの」

「そうなんだ」


 でも、一応ノアが戻ってきてから答えようか。


「で、どこ? 名物は何? どれくらい人が住んでるの? アリシアの」

「ちょ、ちょっと質問は一つずつにして!!」

「ただいま。アリシア本これでいい?」

「あ、ノアちょうどいいところに!」


 帰ってきた! ついでにカノンの質問責めからあたしを守って。


「どうしたの?」


 とっさにノアの後ろまで走ってノアの背中でガードするようにカノンを見上げているとノアからそんな声が掛かってきたがそれよりもカノンの質問の多さの方が嫌だ。


「自由研究よ! アリシアの地元のことを色々聞こうとしたら逃げられちゃったのよ」

「なるほど。無理強いはあんまりよくないけど、僕も気になる。2人でこの宿題やっちゃう?」

「いいね。それ!」


 ノアまで! こうなったらイビーは?! と思ったけどイビーも興味津々に目を輝かせているのでここには味方が居ないと悟った。


 その後は散々質問責めされてシスが迎えに来る頃にはぐったりと疲れ果ててしまった。


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