表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
86/112

第86話:セリアの声、宿る瞬間!セリアの夢はあたしの夢!

 灼熱の炎獄がすべてを飲み込もうとしていた。

 グラディアスの放った二つの巨大マグマ球が、逃げ場のない空間を赤黒く塗り潰しながら迫る。


 凛愛の視界はすでに白く染まり、意識が遠のいていた。


「……みんな……ごめんね……」


 その瞬間——

 凛愛の胸の奥で、温かい光が突然爆発的に広がった。


『……リア』


 柔らかく、優しい、でもどこか懐かしい女性の声が、直接心に響いた。


 セリアだった。


 セリアの意識が、一瞬だけ凛愛の中に深く宿った。

 凛愛の瞳が、セリアと同じ優しい光を帯びる。

 彼女はゆっくりと立ち上がり、落ちていた聖光剣を拾い上げた。


 その動作は、まるで500年前の勇者セリアそのものだった。


「…………」


 セリアは凛愛の体を通じて静かに聖光剣を構えた。

 聖光剣が驚いたように震えた。


『……セリア……!?』


 いつものエロ剣の声が、珍しく真剣な響きを帯びた。

 セリアは穏やかに微笑み、剣に語りかけた。


『アルスカイゼリオン……久しぶりね。いまは…メモリエルだったわね……ありがとう。500年、よく守ってくれたわ』


 彼女は聖光剣を胸に当て、目を閉じた。


『真の使い方は、力で押さえつけることじゃないわ。

 聖光剣よ……あなたは「光」そのもの。隠されたものを暴くのではなく、苦難を乗り越え導くためにある』


「御意」


 聖光剣が、初めて従順に純白の光を強く放った。

 同時に、スマホの中でメモリエルが静かに応答した。


「セリア、貴女の意思は生きています」


 セリアは優しく微笑み、凛愛の意識に語りかけた。


『リア……少しだけ力を貸すわ。これで、今日の試練を乗り越えて。そして……』


 その瞬間、セリアの意識が最大限に凛愛と同期した。

 凛愛の瞳が輝き、聖光剣を軽やかに振り上げた。


 迫り来る二つの巨大マグマ球に向かって——


「…………光よ」


 静かな声とともに、聖光剣から純白の光の奔流が放たれた。


 ———!!


 マグマ球が、光の奔流に触れた瞬間、真っ二つに裂け、音も無く静かに眩い光となって消えていく。


 グラディアスは目を見開き、呆然と立ち尽くした。


「な、なんだと……!!全力……全力だぞっ!?………やはり、お前は……」


 光が収まった瞬間、セリアの意識が凛愛の体からゆっくりと離れた。

 凛愛はハッと息を吸い、膝をついた。


「……セリアさん……」


 凛愛は、フラつきながらも聖光剣を強く握り直した。

 その瞳には、わずかながらセリアの優しい光が残っていた。


 消えゆくセリアの意識が、最後にチュンペーに語りかけた。


(クロウヴァルド……リアなら、きっと成し遂げられるわ……)


 チュンペーは髪の中で、静かに目を細めた。


(……セリア……お前は、とうとうこのバカ人間に……託したのか……)


 現在のステータス

 • 名前: 星凛愛ホシ・リア

 • 状態:

 • 聖女セリアインストール中:意識は覚醒してるけど、体はボロボロのギャル

 • メイク全崩れのリバイバル:純白のオーラで一瞬綺麗に見えるけど、中身はガタガタ

 • 精神的無敵モード:ビビってる自分をログアウトさせて、今は無敵の勇者をロールプレイ中なんですけどぉ!

 • 相棒チュンペー

 • 伝説の目撃雀:暑さから解放されたけど、バカ人間の変貌にドン引き中

 • 聖光剣アルスカイゼリオン:

 • 賢者モード:セリアにたしなめられて、今は真面目に「光」やってます

 • 周囲の状況:

 • グラディアス:戦慄と興奮で筋肉が通常の2倍に膨張中(暑苦しさも2倍)

 • セバスチャンデルセン:中立を装いつつ、評価シートをカリカリ記入中

 • 炎獄の地獄:凛愛のオーラに押し返されて、一時的な避暑地と化している

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ