合コンに呼ばれなかったワケ
軍師の学生時代の話は続く。
「で、軍学校時代は? やっぱり彼女いなかったの?」
「女王……今日はとことん攻めますな……」
「いーじゃない、たまには軍師の昔の話、聞きたいわ」
女王は軍師の隣に座り込んで、興味深そうに顔を見上げた。
この状態になったら、女王は納得するまで動かない。
軍師は軽くため息をつくと、諦めたかのように語り始めた。
「そうですか……そういえば、こんなこともございました」
軍師は、軍学校時代に想いを馳せる。
「……あの時は、なぜ仲間はずれにされているのか、本気で悩んだものでした」
「へ、へえ……」
「なんでしょうか、その『へえ』は」
「軍師も、合コンなんて興味あったんだなーって……」
「若い頃は、私だって女性との交際に憧れくらいはありましたよ」
「そういうものなのね……」
女王は、さらにずいっと顔を寄せた。
「で、その後彼女はできたの?」
「……おっと、もうこんな時間ですか」
「え?」
「女王、今晩は侯爵とのご会食でしたな」
「え? え?」
「そろそろ着替えてお支度をしなければならないのではないですか?」
「ちょっとお!」
「では、侍女を呼んでまいります」
軍師はそそくさと執務室を後にした。
一人取り残された女王は、不完全燃焼のまま、叫んだ。
「もう! 肝心なところは聞かせてくれないんだから〜!」




