混成部隊の作戦会議しますから!
混成部隊作ります。
売られたケンカはしっかり買うみたいです。
「困ったことになった」
「いや本当に困ったことになった」
「どうしたらいいんだヨォ」
『それはこっちが聞きたいわ!』
オスカーによる宣戦布告から一夜明け、練馬駐屯地の大会議室ではアルメリアで最高を誇る白騎士団との直接対決に向け作戦会議が開かれていた。
参加対象者の人数があまりにも多く、練馬駐屯地の大会議室に全員を収容するなどできなかったのだ。
「なぜ…あの場にいなかった
向井マッマや小野兄ぃや佐藤兄ぃに、三宅曹長も参加することになってるの?」
「私のせいなのです
きっと…私に関わったから」
「「「「そんなに強い契約あるの?」」」」
「アルメリアにおける契約は一度でも結ぶと、履行しないといけないのです
魔法に見張られていますので」
「「「「ルーシーもたいへんだねぇ」」」」
ここにいる全員がルーシーの存在を認識しているはずなのに違和感に気が付かない
もうかれこれ六年くらい陸自で働いているこなれた陸士を彷彿とさせている。
束ねられた金髪に見合わないほど、陸自迷彩に全てが溶け込んでいた。
地毛ですけど何かと言われればすべて上手くまとまるのだ。
そう、まとまるの
「って、おかしいだろうがぁぁぁ!
なんでみんな止めないんだよ!
なんでみんなそのまま進めようとしてるの!?」
「え、何かおかしなことあったのニコル?
普通の光景じゃない?」
『俺たち陸自側も同じ意見』
「いやおかしいだろ!
なんで陸自の人と一緒にルーシーは座ってんの!?
なに、あたかもここの人間ですって顔してるの!?
なんで瑠香は止めたりしないの?」
テレビ中継で繋がれたモニターには暴れ狂い怒り始めるニコルと、暴れても放置プレイよろしくのティナ。
暴れようが何しようが知ったこっちゃないという顔のウィルム。
なぜか日本人なのに、日本に帰ると実体化できないという問題のせいで居残る忍と頭の上で幸せそうに小躍りする妖精シェリルがモニターの端にワイプで写っている。
「あー、聞こえるかな千春よ
すまないなぁ、そっちに居残らせて」
『通信業務は私のお仕事ですし、雪菜天城はこっちで手伝いながら話聞いてるので問題ないらしいよー」
「いやぁジジイに免じて許しておくれ」
『大丈夫でーす!』
『大丈夫じゃないわぁ!!』
暴れ狂う聖獣族の最強格、フェンリルの末裔と言われしニコルが半狼になって暴れるが、誰も気にしない様を見て一気に瑠香の方に視線があまた注がれる。
そして肩をすぼませなぜか、小銃を突きつけられながら縮こまる仕事サボりマン財前誠と、小銃を突きつけてはよ作戦立てろと責め立てる兄の修が困った顔を浮かべる。
「なぁ瑠香とルーシー
これからどうするつもりだ?
そのオスカーっで人間とどう戦う?」
「どうとは?」
「俺たち陸自だけじゃない
向こうにいるアルメリアの同胞と全く関係のない警察3人組も…
すっごい部屋の隅で固まってるよ」
「それはぁ、あまりに硬く太くぅ俺の宝と大差変わりなかった」
「康介にぃ、そんな下ネタ喋るなよ
この不良警官!」
「「そうだ、そうだー!」」
「なんで乗っかったの!?」
再び収拾のつかない現場に、田中は一等陸佐の権限を用いて止めるどころか、この度し難い仲間たちを見てニヤニヤを通り越えて、俺の求める部下の理想図はこれだとばかりに喜び始める!
おかしいにも程があると、モニター越しに見ていたニコルが止めようと頑張るが、ティナが首を横に振って止めた。
「なんで止めるのよ!」
「ねぇニコ、私たち瑠香と忍と旅して色々なところで人助けしたでしょ?
二回だけ戦闘行為したけどね」
「それが何よ!」
「もう、気が付かないの!?
二回目の戦闘の時のこと!
それと同じことしてるの!」
「…あっまさか!」
「ようやく気がついたっちぃ?
瑠香達はわざとふざけた作戦会議をしてたんだ
アルメリアと日本を繋いだ以上、相手がこっちを見てる可能性がある
日本にいる瑠香達はずっと…むぐ!」
「ウィルムさん、ニコルさん、ティナさん
それ以上は言わない約束ですよ?
ねっ、アリシアさんもマリウスさんも色々と気がついたみたいですが」
「天城士長と村上からの約束だぞ?」
この作戦会議、すべて陸自と魔法士によるブラフだ。
すでに白騎士団の手の内を、暴いた上で妙竹林な会議を強制参加されられるであろう人間達を招集し、準戦闘員と化した警察3人組を客人として呼ぶことで、こっちは真面目にやってるんだぞというアピールを、やっているだけだ。
この戦闘規約において、作戦内容の奪取は違法とされていない。
むしろやるべきと推奨すらされている。
作戦会議の日程や内容を白騎士団は何が何でも奪ってくる。
だが日本という国は異世界。
物理的に日本に行けないならアルメリア側から略取する。
諜報戦は始まっているのを、肌感覚だけで察知されていた。
(瑠香の策略で情報戦は、意味を成させないことには成功
相手方の気配はもうすでにどこかに消えている
というよりもあの子はまだあそこで奉公しているのか…)
忍が部屋の窓の側に一輪の白い花と黄色い実が成った植物が置かれていた。
相手は王凌府で出会った、白騎士団の密偵ことアサシンの猫族エリーだ。
一輪の花の茎には小さな手紙が結ばれていて、中身を見て偵察で見た数と合致するのに、めんどくさいことになったと思いながら頭を掻く。
「狐火草、ライバートって呼ばれる植物なの」
「そうなのか
やはり日本と違えば見たことのない花がなるものだね
ティナ、こいつの意味は?」
「花言葉は花の方は騙される
そしてもう一つ…あるの」
「もう一つ…ティナ?」
どこかまごつくティナを心配し、首を傾げて近づく忍。
ティナの気持ちを汲み取り、シェリルは近くにある本棚から植物辞典と書かれた本を取り出して、モニターが置かれたテーブルに広げる。
何事かと思ったアリシアが忍の手に握られている狐火草を見て、何かに気がつきシェリルと一緒になってライバードの描かれた箇所を索引して見せた。
「あった…これこれ!
狐火草、別名ライバート
花は回復薬として使われる
主に鎮痛作用と疲労回復の効能があり、果実は自白を促す、自白剤として用いられる。
そのため名前と薬効が真逆であるためライバートと名付けられる
花言葉は、花には騙される・嘘を広げる
果実の花言葉は裏切り者・反逆者…なんでこんなこと」
「…まさか、この中に裏切り者が?
そういえば、白バイ巡査の花岡殿…どこかで見たことあるような?」
「「「…あっ!
プロキシマであった時の、マーガナルムとそっくりだ!」」」
「えっどゆこと?」
「え…あの、変態兄貴に何かあったんですか?
あの、千春ねぇ何かわかる?」
「全く何もわからん」
モニターの向こう側では、ある程度のおふざけが終わったのを皮切りに本格的な作戦会議が展開されている。
白騎士団の構成人数は1000人。
そのうち騎士が500人、回復魔法を扱う魔法士が20人。
盾を持って前進する重騎士が200人。
弓兵が100人、上空から攻撃に特化した龍騎士が50人。
そして今回の最重要無力感対象として砲兵100人。
団長ことオスカー・ロイルを含めた主要幹部が30人。
前衛に騎士や重騎士を据え置き、上空には常に展開していることが予想されるなど、戦闘の全てが手に取るように予見されていた。
だが気がついては行けない。
マーガナルムと花岡康介があまりにも似ていることに。
漠然とした忌避感の塊が、全てにおいて敵となり得る同質の存在が目の前にいることに。
白騎士団よりも最悪の敵となり得る存在が目の前にいることを瑠香やルーシーは気がついていないのだ。
それはティナやニコルのそばにいることにも、気が付かないでいる。
王凌府での一件を、共有してるが故に喧嘩売られた人たちは作戦会議をしています。
ですが内容は全く関係ない事ばかりみたいです。
アルメリアでは、ニコルは怒るはティナは放っておくわ。
日本ではルーシーが迷彩服きて、溶け込むは度し難い男のせいで度し難いことになりました。
知らないぞ、どうなっても!
って言っていたみたいですが、どうやら密偵がいたみたいです。
密偵のエリーは瑠香達の味方みたいですね。
最後にライバートの花をおいて行ってくれたのです。
最後に気がついてしまった忍達。
マーガナルムの度し難い花岡は同質の存在らしいです。
もう1人いるみたいですが…。
次回はその謎が見えるかも?
ライバートこと狐火草のモデルはフォックスフェイスって言う黄色い実がなる植物です。
次回もよろしくお願いします




