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世界女王は、彼にだけ勝てない  作者: てへろっぱ


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第七十一話 世界一は、一人で世界一になったわけじゃない



 開始二十秒。


 スコアはまだ、ゼロ対ゼロ。


 それでもミカには、二年前とはまるで違う試合になっていることがわかった。


 QUEENに一発当てた。


 けれど、追わなかった。


 QUEENも追ってこなかった。


 世界一だった自分と、世界一になった彼女。


 その二人が再び同じ盤面に立っているのに、互いだけを見てはいない。


「中央、入ります」


 ミカが通信を開く。


「見えています」


 ユイの返事は早い。


 中央制圧地点では、すでにMONARCHの一人が待っていた。


《THRONE》


 個人世界ランキング八位。


 特定の得意距離を持たず、対戦相手に応じて戦い方を変える万能型。


 以前のECHOに少し似ている。


 ただし、決定的に違う。


「来たね」


 THRONEはミカを見ても、自分の位置を変えなかった。


「撃つ?」


「まだです」


「じゃ、私から」


 THRONEが前へ出る。


 ミカは一歩だけ下がる。


 その瞬間、中央の反対側からユイが入った。


「二対一になります」


 THRONEがユイを見る。


「そうだね」


 焦らない。


 援護も呼ばない。


 そのまま中央に立つ。


 一。


 二。


 ミカが左。


 ユイが右。


 THRONEを挟む。


 三。


「来ない?」


 THRONEが聞く。


 誰に。


 その答えはすぐに来た。


「行かないよ」


 QUEENだった。


 左資源へ向かったまま、中央へ戻らない。


 レナが別地点から思わず言う。


「助けないの?」


 QUEENが笑う。


「THRONE、助けてほしい?」


「今はいらない」


「だって」


 四。


 五。


 ミカは目を細めた。


 MONARCHは世界一。


 だから、もっと完成された連携を想像していた。


 誰かが押された瞬間、別の誰かが最適な援護へ入る。誰一人として判断を間違えず、四人全員が勝利のためだけに動く。


 そう思っていた。


 違う。


 助けられるのに、助けない。


 本人がいらないと言えば、それをそのまま受け取る。


「ユイ」


「はい」


「似ています」


「はい」


 六。


 THRONEが突然、中央から出た。


 保持カウントが止まる。


 ミカがわずかに驚く。


「捨てるんですか」


「うん」


「二人に押されたから?」


「違う」


 THRONEはユイを見る。


「あなたと話したくなった」


 ユイの眉がほんの少し動く。


「試合中ですが」


「知ってる」


「何を」


「どうして最近、指示しなくなったの?」


 ユイが止まった。


 その一瞬をTHRONEは攻撃しない。


 本当に。


 質問しただけ。


「以前の私を知っているんですか」


「世界大会で何度も見たから」


「そうですか」


「前は全部決めてた。味方がどこに行くか、いつ撃つか、どこで退くか。今は違う」


 ユイは少し考える。


「必要なくなったからです」


「味方が強くなった?」


「それもあります」


「じゃあ他は?」


 ユイは中央の外にいるレナ、ECHO、ミカを見る。


「私が決めなくても、この三人は自分で決められます」


 THRONEが笑う。


「いいチームになったね」


「はい」


 迷わず答えた。


 その瞬間だった。


「じゃ、取るね」


 THRONEが中央へ戻る。


「……」


 ユイもすぐ追う。


「会話中に取りますか」


「試合中だから」


「誰かと似ています」


「誰?」


「秘密です」


 観戦席のNoNameが、小さなくしゃみをした。


          ◇


 右側。


 ECHOの相手は《REGALIA》。


 個人世界ランキング十五位。


 役割表記は《SUPPORT》。


 ただし。


「支援役ではありません」


 ECHOが呟く。


 REGALIAが笑った。


「よく言われる」


「では、なぜSUPPORTと」


「好きだから」


「支援が?」


「うん」


 REGALIAはECHOへ攻撃しない。


 その代わり、遠くでレナと戦っている四人目のMONARCH選手《SCEPTER》へ射線を一本通す。


 SCEPTERの退路。


 その先にあった障害物を撃って破壊する。


 レナが追い込もうとしていたルートが一つ増える。


「助けました」


「うん」


「必要だから?」


「それもあるけど」


 REGALIAは少し考えた。


「助けるの好きなんだよね」


 ECHOが止まる。


「好き」


「そう」


「役割だから、ではなく」


「役割にしたのは後」


 REGALIAは笑う。


「好きでやってたら、みんながそう呼ぶようになっただけ」


 ECHOは昔の自分を思い出す。


 足りないものになる。


 空いた場所へ入る。


 必要な役を引き受ける。


 それが自分の価値だと思っていた。


 REGALIAは逆だった。


 自分がしたいことを続けた結果、それが役割と呼ばれている。


「……いいですね」


「何が?」


「順番が」


「変?」


「羨ましいです」


 REGALIAは少し驚いたあと、柔らかく笑う。


「あなたも今、そう見えるけど」


「私が?」


「うん。何役かわかんない。でも、楽しそう」


 ECHOは否定しようとして――やめた。


「はい」


 REGALIAの目が少し開く。


「認めるんだ」


「最近、そうすることにしました」


「いいね」


 次の瞬間、ECHOが撃つ。


 REGALIAは慌てて回避する。


「話してたのに!」


「試合中です」


「MONARCHでもそれ言う人いる!」


「そうですか」


「似た者同士増えてない?」


 ECHOは少しだけ笑った。


          ◇


 右前方。


 レナとSCEPTER。


 二人はすでに三度ぶつかり、どちらも倒れていなかった。


「強い!」


 レナが嬉しそうに言う。


「そっちも!」


 SCEPTERも笑う。


 個人世界ランキング十二位。


 MONARCHの中では最も近距離戦を好む。


 だが、RUSHとは違う。


 RUSHは前へ出たいから前へ出る。


 SCEPTERは。


「また逃げた!」


「逃げてない!」


 レナの攻撃を受ける直前、SCEPTERは横へ退く。


 そのまま環境装置へ。


「そっち!?」


「今こっち欲しくなった!」


「私より!?」


「今は!」


「むかつく!」


 レナが追う。


 SCEPTERが装置に触る。


 レナが殴る。


 SCEPTERが被弾しながら起動を継続。


「そこまでして取る!?」


「欲しいから!」


「じゃあ取らせない!」


 二人。


 笑っている。


 環境装置の競合。


 レナが押す。


 SCEPTERが耐える。


 最後。


 レナの攻撃が入る。


 SCEPTERの体力が二割まで落ちる。


 それでも装置を取った。


 ENVIRONMENT SECURED.


 MONARCH.


 ONE.


 最初の一点。


「取った!」


「くっそ!」


 レナが悔しそうに笑う。


 その時。


 左資源。


 QUEEN。


 取得。


 RESOURCE SECURED.


 MONARCH.


 TWO.


 二対ゼロ。


 中央。


 THRONE。


 ユイとミカを相手に保持。


 一。


 二。


 三。


「ミカ!」


 ユイが呼ぶ。


「はい」


 ミカはTHRONEを撃とうとして――左を見る。


 QUEEN。


 資源を取り終えた。


 こちらへ来る。


 今。


 QUEENを止めれば中央は二対一のまま。


 その方が合理的。


 ミカが構える。


 QUEENも気づく。


「来る?」


 ミカの照準。


 QUEEN。


 でも。


 撃たない。


「ユイ」


「はい」


「中央、任せます」


「受け取ります」


 ミカはQUEENではなく。


 THRONEを撃った。


 一発。


 THRONE被弾。


 体力七割。


 二発目。


 THRONE回避。


 三発目。


 QUEENがミカへ入ってくる。


 距離。


 近い。


「今度は逃げない?」


「まだわかりません」


「そっか」


 QUEENが攻撃。


 ミカがかわす。


 その間にユイが中央へ。


 THRONEと競合。


 保持停止。


 スコア。


 二対ゼロ。


 残り九分十七秒。


 まだ序盤。


 でも。


 MONARCH。


 押している。


          ◇


「世界一って、もっと嫌な感じかと思ってた」


 レナがSCEPTERと距離を取りながら言った。


「どういう意味?」


「全部完璧。全部正解。何しても先回り」


「褒めてる?」


「半分」


 SCEPTERが笑う。


「うちら、結構失敗するよ」


「世界一なのに?」


「世界一だから失敗しないって誰が決めたの」


 レナ。


 止まる。


 SCEPTERはその隙に攻撃しない。


 ただ続ける。


「QUEENも判断間違えるし、THRONEも欲張る。REGALIAは人助けしすぎて自分が死ぬし、私は楽しい方行って得点捨てる」


「……」


「でも」


 SCEPTERが武器を構える。


「誰かが間違えた時、残り三人まで間違える必要ないでしょ」


 レナの目が細くなる。


 似ている。


 Crownlessがずっと覚えてきたことに。


「誰が教えたの?」


「何を」


「それ」


「別に誰も」


 SCEPTERは首を傾げた。


「負けながら覚えた」


 レナの表情から笑みが一瞬消えた。


「世界一でも?」


「なる前、死ぬほど負けたよ」


「……」


「なった後も負けてる」


「でも世界一」


「年間で一番勝っただけ」


 あっさり。


 言う。


「毎試合勝つなんて無理」


 レナ。


 少し。


 笑う。


「それ、いいね」


「何が?」


「世界一が言うと」


「変?」


「安心する」


「なんで」


「私ら、まだ負けられる」


 SCEPTERは一瞬だけ意味を考え。


 次に笑った。


「それ、強いチームの言い方だね」


「でしょ」


 レナが踏み込む。


「だから今は勝つ!」


「来い!」


 二人。


 また。


 ぶつかる。


          ◇


 開始三分。


 スコア。


 MONARCH.


 FIVE.


 CROWNLESS.


 TWO.


 三点差。


 Crownlessは押されていた。


 けれど。


 崩れてはいない。


 ユイが中央外側へ集まった三人を見る。


「一度、確認します」


 レナ。


「うん」


 ECHO。


「はい」


 ミカ。


「お願いします」


「MONARCHは、完成しているように見えます」


 三人。


 頷く。


「ですが、完成しているのは形ではありません」


 ECHOが先に答える。


「失敗しても、壊れない」


「はい」


 ミカも続けた。


「誰かの選択を、他の三人が修正しようとしない」


「はい」


 レナ。


「でも、放ってるわけでもない」


「その通りです」


 ユイはMONARCHを見る。


 四人。


 今も別々。


 QUEENは左。


 THRONEは中央。


 REGALIAは右後方。


 SCEPTERは前。


 まるで一つのチームに見えない。


 なのに。


 繋がっている。


「私たちより」


 ユイは少しだけ間を置く。


「先を行っています」


 レナが眉を寄せる。


「認めるんだ」


「はい」


 ミカもQUEENを見る。


「私も、そう思います」


 ECHO。


「では」


 一呼吸。


「追いつきますか」


 レナが笑う。


「今から?」


「はい」


 ミカも。


「試合中に」


 ユイの口元が上がる。


「いいですね」


 普通なら。


 世界一相手の準決勝。


 三点差。


 そこで新しいことを試す余裕などない。


 でも。


 Crownlessは。


 それを何度も。


 してきた。


「一つだけ」


 ユイが言う。


「誰かが失敗しても、助けるかどうかを本人に聞きません」


 レナ。


「え」


 ECHO。


「なぜ」


「必要なら助けます」


 ミカ。


「必要でなければ」


「放っておきます」


 レナが笑う。


「雑」


「はい」


「ユイが言うと怖い」


「知っています」


「じゃ」


 レナが前を見る。


「私、また行く」


「どうぞ」


「止めない?」


「止める理由がありません」


「失敗したら?」


「その時考えます」


 レナ。


 嬉しそうに。


「了解!」


 走る。


 SCEPTERへ。


 同時。


 ECHOも動く。


「私はREGALIAへ」


「はい」


 ミカ。


「QUEENへ行きます」


 ユイが見る。


 ミカは少しだけ笑う。


「今は、戦いたいです」


「わかりました」


 最後。


 ユイ。


 中央。


 THRONEを見る。


「私は中央です」


 三人。


「はい」


 四人。


 散る。


 また。


 一対一。


 ただし。


 さっきとは違う。


 誰かが負けても。


 そこから。


 自分たちで続ける。


          ◇


 ミカとQUEEN。


 再び。


 左。


「戻ってきた」


 QUEENが言う。


「はい」


「今度は私?」


「今は」


「その答え、好きになってきた」


「そうですか」


「うん」


 QUEENが構える。


 ミカも。


 一発。


 二発。


 三発。


 今度は。


 ミカが撃ち続ける。


 QUEENが避ける。


 距離を詰める。


 昔と同じ。


 でも。


 ミカ。


 下がらない。


 四発目。


 撃つ。


 QUEEN。


 受ける。


 体力六割。


 ミカ。


 近距離。


 苦手。


 それでも。


 その場に残る。


 QUEENが目を細める。


「撃てる距離、捨てるんだ」


「捨てません」


「でも近いよ」


「近くても」


 ミカは武器を構え直した。


「撃てます」


 QUEENが一瞬。


 笑う。


「そう来たか」


 接近。


 ミカ。


 回避。


 QUEEN。


 追う。


 ミカ。


 さらに。


 下がらない。


 横。


 抜ける。


 至近距離。


 一発。


 QUEEN。


 被弾。


 体力四割。


 観客。


 大きく沸く。


 実況。


『星野ミカ! QUEEN相手に近距離で当てた!』


 コメント。


『ミカつえええ』


『二年前と別人』


『女王対決きた』


『NoName見てるぞ』


 ミカ。


 最後のコメント。


 見えない。


 でも。


 観戦席。


 NoName。


 見ている。


 ミカ。


 それを。


 知っている。


 QUEENが笑う。


「嬉しそう」


 ミカ。


「何がですか」


「今」


「気のせいです」


「誰かに見てもらってる?」


 一瞬。


 ミカ。


 止まる。


 QUEEN。


 その隙。


 踏み込む。


 攻撃。


 ミカ。


 被弾。


 体力五割。


「……」


「当たり」


「試合中です」


「知ってる」


「余計なことを」


「でも、それで弱くなってない」


 QUEENが離れる。


 追わない。


「二年前のあなたは、誰かに見られることが怖そうだった」


 ミカが目を細める。


「そうでしたか」


「負けるところ、見せたくないって顔してた」


 ミカは否定できなかった。


 世界一。


 世界女王。


 負けてはいけない。


 弱いところを見せてはいけない。


 全部。


 一人で持っていた。


「今は?」


 QUEENが聞く。


 ミカは。


 レナを見る。


 ユイを見る。


 ECHOを見る。


 そして。


 観戦席。


 NoName。


 ほんの一瞬だけ。


 見る。


「負けるところも」


 一呼吸。


「見てもらえます」


 QUEENの表情が変わる。


 笑み。


 少し。


 深く。


「それ、強くなったね」


「はい」


 ミカも。


 今度は否定しない。


「私も、そう思います」


 QUEEN。


 構える。


「じゃあ」


 ミカ。


 構える。


「今のあなたに勝つ」


「私もです」


 二人。


 同時。


 踏み込む。


          ◇


 右。


 レナ。


 SCEPTER。


 同時。


 撃破。


 PLAYER DOWN.


 RENA.


 PLAYER DOWN.


 SCEPTER.


 レナ。


 リスポーン画面。


 笑う。


「相打ち!」


 SCEPTER。


 向こう。


「次は勝つ!」


「私も!」


 中央。


 ユイ。


 THRONE。


 THRONEが中央を取る。


 MONARCH.


 SIX.


 ユイ。


 止められない。


 でも。


 離脱。


 次。


 地形選択装置へ。


 THRONE。


 追わない。


 右後方。


 ECHO。


 REGALIA。


 ECHOがREGALIAを倒せない。


 REGALIAもECHOを倒そうとしない。


 互い。


 味方へ。


 少しずつ。


 影響。


 与える。


 そして。


 左。


 ミカ。


 QUEEN。


 二人。


 体力。


 残り。


 ミカ。


 三割。


 QUEEN。


 二割。


 一発。


 当たれば。


 決まる。


 QUEEN。


「来る?」


 ミカ。


「はい」


 珍しく。


 即答。


 撃つ。


 QUEEN。


 避ける。


 ミカ。


 二発目。


 外す。


 QUEEN。


 前。


 入る。


 ミカ。


 下がらない。


 三発目。


 撃てる。


 でも。


 QUEEN。


 その射線。


 読んでいる。


 撃てば。


 避けられる。


 その後。


 ミカが。


 取られる。


 二年前。


 何度も。


 繰り返した。


 形。


 ミカ。


 撃たない。


 QUEEN。


 一瞬。


 止まる。


 その一瞬。


 ミカ。


 前。


 走る。


「え」


 QUEENの横を。


 通り抜ける。


 後ろ。


 空いていた。


 資源。


 ミカ。


 触る。


 QUEEN。


 振り返る。


「また私よりそっち?」


 ミカ。


 少し。


 笑う。


「今は」


 RESOURCE SECURED.


 CROWNLESS.


 THREE.


 スコア。


 MONARCH.


 SIX.


 CROWNLESS.


 THREE.


 三点差。


 まだ。


 負けている。


 でも。


 QUEEN。


 ミカを見る。


 しばらく。


 黙る。


 そして。


 笑った。


「二年前なら、絶対撃ってた」


「はい」


「私に勝ちたかったから」


「はい」


「今も勝ちたい?」


「とても」


「なのに?」


 ミカはCrownlessの三人を見る。


「私一人の勝ちより」


 QUEENの目を見る。


「今は、こちらの一点です」


 一秒。


 QUEEN。


 静か。


 次に。


 嬉しそうに。


「そっか」


 その時。


 中央。


 ユイ。


 地形装置。


 起動。


 マップ。


 変化。


 壁。


 下がる。


 左右。


 繋がる。


 レナ。


 復帰。


 すぐ。


 中央。


 ECHO。


 REGALIAから。


 離れる。


 ミカ。


 左資源から。


 戻る。


 四人。


 視界。


 繋がる。


 ユイ。


 通信。


「ここから、取り返します」


 レナ。


「三点」


 ECHO。


「十分です」


 ミカ。


「はい」


 MONARCH。


 四人。


 同じく。


 中央を見る。


 QUEENが言う。


「来るよ」


 THRONE。


「知ってる」


 REGALIA。


「楽しそう」


 SCEPTER。


「そっちも」


 QUEEN。


 笑う。


「うん」


 残り。


 五分四十一秒。


 六対三。


 世界一。


 MONARCH。


 三点。


 リード。


 それでも。


 Crownlessの四人は。


 もう。


 世界一を。


 遠い場所から。


 見上げていなかった。


 ミカが。


 QUEENに勝つためだけの。


 試合でもない。


 四人で。


 世界一へ。


 届くための。


 準決勝。


 ここから。


 本当の。


 勝負が。


 始まる。


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