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淘汰の日

その日はちょうど。

淘汰の日だったはずだ。


俺は自室にこもりながらカレンダーを見る。

そう。

今日は淘汰の日だ。


だからまた、あいつが現れて世界を巻き戻してくれる。

俺は苗村先生の死を悲しむ必要はなかった。


だってまた世界はやり直されるから。

俺は刹那の悲しみを抱えながら、体育座りで自室にこもっていた。


悲しみや衝撃がまったくないわけではないのだ。


目の前で助けを請うていた人が首をはねられた。


自分の無力さを感じざるを得なかった。


今回は何もしなかった。

授業もさぼらず、ただただ毎日を勤勉な学生として過ごしていただけだ。


それで先生が死んだ。

ただそれだけの出来事のはずなのに。


立ち上がり、窓の外を見る。

今日は淘汰の日だ。


もうすぐ銃声や爆撃がこの空間を支配し、あいつが現れてまた

時を巻き戻してくれるはず。



そうあいつが。


「あいつは・・・・いるのか???」



リリーの時も。

天野の時も。

レンやケイの時も。


俺が壁にぶち当たれば、必ず現れてあの眼帯を外し、

閃光で俺を包んでくれる。




加藤玲。

あいつが時を巻き戻してくれたから、俺は何度でも失敗できた。

そのたびに俺は傷ついたがあいつがいなくては何も始まらなかった。

48回の挑戦。


苗村先生が死んでしまったから。

甘んじて49回目を受け入れる。


もう誰にも肩入れしない。

誰ともかかわらない。


心を殺して、コミュニケーションを拒絶して、一人でむなしく生きていく。

それが一番傷つかない方法だ。


俺は決めた。

この感情という必要のない機能こそ、俺を殺していくたった1つのトリガーなのだと。


もう何もしない。


今日は淘汰の日だ。

だからあいつが現れる。




時刻は23時59分59秒。





淘汰の日に何も起きることなく日付は変わった。

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