表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
87/126

始まらないホームルーム

職員会議は深夜まで及んだらしい。


なんの議題でそんなに紛糾したのかは不明であるが、

朝から生徒の間ではそんな噂だ。


「タケルさん、聞きまして??」


リリーは教室で声をかけてきた。


「何を?」

「職員会議が夜中まで紛糾したみたいですわよ。」


何を職員会議ごときでこんなに生徒は騒ぎ立てるのだろうか。



「なんでみんなそんなに騒ぎ立てているんだ??」


「なんでだって・・・・・」


リリーは目を丸くし、口をぽかんと開けている。


「そろそろホームルーム始まるぜ。席すわりなよ。」


「はあ・・・・」


俺はリリーをしっしっとお払い椅子に寄りかかる。


チャイムが鳴る。

しかし、教室に先生は入ってこない。


「・・・・・・・。」


教室は相変わらずがやついていて、席に座ってホームルームに備えようとする生徒はいない。


「何が・・・あった・・・?」


いつもなら規律正しくチャイムと同時に座るクラスメイト達はがやついている。

いや、がやついているという表現は正しくなかった。

なぜかすすり泣くような声が聞こえてきて、泣きじゃくっている生徒の頭をなでて

抱きしめるような場面もちらほら見える。


「なあ・・リリー。」


「なんですの?さっき追い払ったくせに。」


リリーは少しふくれっ面だ。

機嫌を損ねてしまったようだ。


「悪かったって・・・・」

「知りませんの。」

「はあ・・・・。」


リリーはぷいっと顔を背けてしまった。

何があったか他の生徒に聞こうか。

いや、なんだか教室は落ち着かないな。


教室の外に出てしまおうか。

授業をさぼってカレーを食べに行ってもいいし、

天野に会ってもいい。


とにかくなんだろうか、、がやついているというより

すすり泣いて何かを悲しんでいるような空間に身を置くのはいささか苦痛であった。


俺が出ていこうとしたときだった。



教室前方の引き戸ががらりと勢いよくひかれた。


現れたのは、黒いローブを全身に身にまとった人。

身体のラインがわかりづらいが、たぶん女性だろう。



ローブの女性が手をあげる。

すると、クラスメイト達は一斉に教室の外に出る動きをとる。


「え・・・・?」


リリーが俺の手を引く。


「行きますわよ。」


「行くってどこにいくんだよ??」


俺はこれまでにない強さで手をひくリリーに食いつくように尋ねる。









「どこって・・・・・処刑台ですわ。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ