予感
「先生さ、いつスパイには殺されちゃうの??」
俺は面白がるように苗村先生に話しかけた。
「さあ・・・でも長くはないでしょう。だから。」
「はいはい、自分だけでも逃げてでしょ?」
俺は両手の平を天井に向けるようにあきれながら返事をした。
苗村先生は目を丸くしてこちらを見ている。
「タケルさん・・・・私は冗談で言っているわけでは・・・・」
少し辛辣な表情をする苗村先生も新鮮である。
俺は両頬を机につきながらその表情をまじまじと見つめている。
少し膨れている苗村先生を見るのも面白い。
「本当二、タケルさん・・・あなたのことを心配してイマス。」
たまにロボットというか外国人なのかアクセントが変になるのは気になるところだ。
「心配してくれるのはハーレムを目指す自分としては、気分は悪くないんですけど、、なんというかスパイがいるというのは突拍子がないというか・・・・。」
信じられないのだ。
苗村先生のあの、天パリキャラを知っている分、何かと勘違いしているのではないかと勘ぐってしまう。
嘘はつけない。
素直。
だからあんなにテンパってしまい、倒れてしまう。
「何かと勘違いしてませんか??そうですね・・・例えば私の知り合いにスパイごっこをしていたやつがいましてね・・・・なんかそういう類の人じゃないんですか??」
俺は二やつきながら話す。
「信じてくれないんですね・・・タケルさんは。」
耳がしおれたようなうさぎのように落ち込む苗村先生。
かわいらしい。
先生とのハーレムも悪くないなと思いつつ、俺は別にこの人のために何かしてあげようとする気持ちはないのだ。
なぜならば何かしようとすると俺は結果47回も目の前の女の子たちを不幸にしてしまったからである。
だからこの放課後のたわいもないおしゃべりを楽しむだけ。
「先生、明日も話聞かせてよ。。。」
「明日ですか・・・・」
「明日は忙しいの?」
「明日は職員会議がありますから・・・・」
「そうか。じゃあまた明後日だね。」
「はい・・・明後日・・・・。」
苗村先生は落ち込んでいた。
何に対してかはわからない。
ただ、なんだろうか。
47回経験してきたいやな予感が胸の中を駆け巡る感覚だけが残っていた。




