表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/126

天国から

内申点に響きますよ。


そう言われたら行くしかないと思うのが学生だが、あいにく俺はこの世界なんてもうどうでもいいのだと思っていた。




リリーが死んだのは、

俺のせいなのだ。



そればかりにとらわれていた。



リリーが演習で地雷源に突っ込んでしまうことくらいわかっていた。


そして2人で朝まで過ごした日、

その日が演習であることも覚えていた。



『くそっ!』



1人、部屋でうなだれている。

俺が眠気に負けなければ。

リリーは今日も笑って、、、



いや、こんな思いをしたのはもう何十回とあるのだ。


45回。


俺はただただ、、、


今回は世界から逸脱しようなんて考えていなかった。


ただただ、リリーとラブコメをする。



いや




結局俺は、何かを変えようとすると失敗してしまっていた。



今回もそうなっただけなのだ。



リリーとラブコメをするってだけで

何かを変えようとする一歩だったのかもしれない。


それでも、俺はこの終わりゆく世界の中、

せめてラブコメをしたいと思える人と一緒に

いたかった。



それすら許してくれないというのか。





陽が落ちる。

また学校をサボってしまった。







ダンダンダン!

ダンダンダン!



部屋の扉が猛烈な音を立てて鳴る。



『は、はい。』



扉を開ける。


『はあ!はあ!あ、タケルくん!これ!』


苗村先生だった。

苗村先生は息が上がっていた。


それだけではない。



額からは血が流れていて、一筋の小川のようになっている。


服は少し破れていたり、汚れていたりする箇所が目立つ。




『これを見てちょうだい!じゃあ、私はこれでっ!』



タブレットを渡し、苗村先生は颯爽と消えていった。



階段をガンガン走る音がした。

遅れてガンガン走る音が聞こえた。




俺はタブレットを眺める。

『これは、リリーのタブレットじゃないか。』



パスコード入力画面になる。



『全く苗村先生も、、俺がパスコード知らなかったらどうしたんだろうね。』




パスコードを入力し、タブレットを開く。

特に普通のタブレットだ。


今まで見てきたものと何も変わらない。



『あれ?なんだこれ?』



画面をスワイプしていくと見慣れないファイルがある。



『クラウドサービスにつながるのか、、、アカウント名は固定で入ってるけど、パスワードはなんだろう??』


パスワードの下に、ヒントが書いてある。




『2人でいった飲食街に入る時に、彼が守衛に伝えた合言葉。』




俺はこれでもかというスピードで合言葉を入力した。


胸の高鳴りがおさまらない。

これを書いたのがリリーだったら。

このアカウントはたぶん、そうだろう。



リリーのクラウドファイルにアクセスする。




ファイルが一つだけ格納されていた。




ファイル名を見て、震えた。





















     『私の愛しいタケルさんへ』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ