この感情を覚えられていたらいいのに。
去っていくタケルさんを追いかけることはしませんでしたの。
プルプル。プルプル。
タブレットのアラームを見て、止めましたの。
そのあと、寮の門を開けましたの。
『リリーさん、門限を破るとはあなたスパイですか?』
加藤さんが立っていましたの。
『スパイと門限破りは関係ないのでは、、、』
『おや?キミが門限を覚えているのか?』
加藤さんは、私のタブレットを見ましたわ。
『はあ、そうか。』
ニヤリと口角を上げた加藤さんは、私に向けていた銃を下げましたわ。
『あなたは何もお変わりないようで安心しましたの。』
『はあ。よくわかりませんが、とにかく今日はこれで失礼しますわ。』
『リリーさん。』
私は、加藤さんの前から立ち去ろうとすると、
腕を掴まれた。
『あなた、今日はどなたといたのかしら?』
私は誰といたのでしょうか。
『さあ、私はたぶん1人でいたと思いますの。』
『そう・・・・。ならいいわ。』
加藤さんは去っていきましたの。
はて、私は今日何をしていたのでしょうか。
私は考えを巡らせながら、階段を一段一段上っていく。
部屋のドアを開けて、ベッドに倒れ込む。
『今日は、まだ摂取が足りませんのよ。』
摂取の準備をする。
タブレットを触りながら摂取を続ける。
『はあ、、、えっ、ああっ!まさかそんな、恥ずかしい・・・・。』
私はタケルさんに抱き寄せられてキスをされたのですわ。
そうか、この事象は恥ずかしいという感情と、嬉しいという感情を結びつけるのですわね。
『恥ずかしいとは言ってみましたけど、よくわかりませんの。』
ただ、胸が熱くなるのがわかる。
摂取をしながらベッドで横になる。
『胸が、、熱いか、、、』
タブレットを閉じる。
なんでだろう、理由はよくわからないのだけど、
この胸の熱さを抱えたまま朝を迎えられたらいいのに。
そう思いながら目を閉じた。




