表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
107/126

求愛

恋するアンドロイド。

笑える。

私はただのこのアンドロイドの世界を

監視するものとして作られただけだ。


なぜそんな機能があるのだ。


人工知能だから学習する機能はあっても

恋なんて機能は必要ないはず。


それとあのガラクタの少女は言った。


『オリジナルがいる。』


オリジナルとは、いわばモデルになった実体がいるということだ。


『我々』サイドにいるということか。


そんなことはあまり意味がなくて、

今大切なのは私がタケルに恋をしているという事実だ。



私は笑えるとはいったものの、この感情に気づいてしまってからは笑えなくなった。


何をするにしても

タケルを目で追ってしまうからだ。


タケルが桜並木を歩いている時の後ろ姿や

授業を受けている時の横顔。



何もかも彼が私に入ってきて

私の感情をぐちゃぐちゃにしていく。

その度に放熱プログラムが起動する。

こんなエラーを『我々』は見抜くだろう。

私もおそらく近い将来、ガラクタ送りだ。

監視対象を見つけ、監視し行動抑制するという私のミッションは早くも破綻していた。



私はもうどうでもよかったのかもしれない。

彼の心に入り込めればなんでもよかったのだろう。



『はっはっは!我が名は悪の化身、ジーク!貴様のような子猫を拐かしにきた!さあ!我についてくると良い!!』


『はあ、、、またか。加藤。授業はサボってはダメなのだろう?』


『左様。なればこそ、明日の休息日に、我が行軍に付き合うがよい!』


『つまりさ。休日一緒にデートしろってこと?わかりづらいな、加藤。』


髪をワシワシされる。

『く〜〜、ワシワシするな!無礼者ぉぉ・・・・。』


耳がペタンとへたり込むうさぎのように、

顔を赤くしながら、私はタケルに髪をワシワシされていた。


体が熱くなる。


『なんだよ、、まあいいや。加藤。どこか行きたいとこ、あるのか?』


『なっ、、そ、そうだな。デートがよくわからん。だ、だからだな。その・・・。』


『はあ・・・じゃあ俺がアテンドすれば良いか。じゃあ明日、桜並木で待ち合わせしようぜ。』


『あ・・・ああ!心してくるが良い!』


私は放熱プログラム起動させながら、駆け抜けた。






明日はタケルとデートだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ