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16


『リオ、これを頼む』


そう言ってロディはマジックバッグをリオに渡すと……消えた。

あまりに早い動きが完全に見えずに呆然としていると、背後で女王蟻の絶叫が聞こえた。


ハッとして振り向くと、そこには女王の背で羽を二枚ももぎ取るロディが居た。


羽をもがれた女王は当然の事ながら落下したが、思いっきり自身の羽を持ったロディを突き飛ばした!!!


「ロディ!!!!」


ドガアアアアアアン!!

爆音を立てながらロディが壁にめり込む。


「おい、誰かあいつにポーション投げてやれ!」


「うわあ!?」


「馬鹿、自分の安全を先に確保しろ!」


その壁に向かって投擲される何本ものポーション。


そしてーーー


「『アイズ、仕留めろ!!』」


「『パワーポイント!!』」


落下した女王の隙を見逃さず出されたトールさんの指示と、リッツさんの付与魔法を受けて。

アイズさんが女王よりもはるか高く飛び上がったと思うと


「死にさらせクソがあああああ!!!」


思いっきり、頭を真っ二つにする形で剣を振り下ろした。


「ギギィィィイイ!!」


けれども女王も抗う。頭に近い四本の足を交差させてアイズさんの剣を止める。

ーーーうそ、アイズさんの剣でも切れないの。


魔鉄より硬いアイズさんの剣で切れないなんて、どうしたらと困ったのは私だけで。

トールさんが突然穴の中に飛び降りたかと思ったらーーーー先程のアイズさんよりも高く、はるか高みへメルディさんを蹴りあげた。


「『思いっきり行けメルディ!!』」


「頭ァ引っ込めろやアイズぅうううう!!『グラビティ!』『グラビティ!』『グラビティ!!!』」



上空で思いっきりハンマーを振り上げたメルディさんは何度も魔法を唱えてーーーーー


「『インパクトぉぉおおおおおお!!!』」


凄まじい重力をまとって、恐ろしい速さと重さでアイズさんの剣を叩きつけた!!!!!


ドガアアアアアアアアアア!!!!!


先程のロディの比じゃない爆音。大きく地面が揺れて立っていられない。


土埃が巻き上がり周囲が見えなくなるが、それをもサッと回収する。

土埃が晴れたそこには


「……やったあ……」


「おっしゃああああああ!!」


頭を真っ二つに割られた女王と、雄叫びをあげるアイズさんがいた。

やった。やった、倒した。


――――――そう思った。


でも女王蟻は蟻で、虫で。

虫は、頭を割ってもすぐに息絶えるわけじゃなかった


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