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『リオ、これを頼む』
そう言ってロディはマジックバッグをリオに渡すと……消えた。
あまりに早い動きが完全に見えずに呆然としていると、背後で女王蟻の絶叫が聞こえた。
ハッとして振り向くと、そこには女王の背で羽を二枚ももぎ取るロディが居た。
羽をもがれた女王は当然の事ながら落下したが、思いっきり自身の羽を持ったロディを突き飛ばした!!!
「ロディ!!!!」
ドガアアアアアアン!!
爆音を立てながらロディが壁にめり込む。
「おい、誰かあいつにポーション投げてやれ!」
「うわあ!?」
「馬鹿、自分の安全を先に確保しろ!」
その壁に向かって投擲される何本ものポーション。
そしてーーー
「『アイズ、仕留めろ!!』」
「『パワーポイント!!』」
落下した女王の隙を見逃さず出されたトールさんの指示と、リッツさんの付与魔法を受けて。
アイズさんが女王よりもはるか高く飛び上がったと思うと
「死にさらせクソがあああああ!!!」
思いっきり、頭を真っ二つにする形で剣を振り下ろした。
「ギギィィィイイ!!」
けれども女王も抗う。頭に近い四本の足を交差させてアイズさんの剣を止める。
ーーーうそ、アイズさんの剣でも切れないの。
魔鉄より硬いアイズさんの剣で切れないなんて、どうしたらと困ったのは私だけで。
トールさんが突然穴の中に飛び降りたかと思ったらーーーー先程のアイズさんよりも高く、はるか高みへメルディさんを蹴りあげた。
「『思いっきり行けメルディ!!』」
「頭ァ引っ込めろやアイズぅうううう!!『グラビティ!』『グラビティ!』『グラビティ!!!』」
上空で思いっきりハンマーを振り上げたメルディさんは何度も魔法を唱えてーーーーー
「『インパクトぉぉおおおおおお!!!』」
凄まじい重力をまとって、恐ろしい速さと重さでアイズさんの剣を叩きつけた!!!!!
ドガアアアアアアアアアア!!!!!
先程のロディの比じゃない爆音。大きく地面が揺れて立っていられない。
土埃が巻き上がり周囲が見えなくなるが、それをもサッと回収する。
土埃が晴れたそこには
「……やったあ……」
「おっしゃああああああ!!」
頭を真っ二つに割られた女王と、雄叫びをあげるアイズさんがいた。
やった。やった、倒した。
――――――そう思った。
でも女王蟻は蟻で、虫で。
虫は、頭を割ってもすぐに息絶えるわけじゃなかった




