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ママとビキニと、かわいい英雄  作者: 身から出た鯖
第1章 アイナママは、もと【聖女】
26/92

026 なんてフェチまるだしなんだ!?

「むぅ」


 けっきょく?

 ぼくはアルタムさんのお店で、あの防具一式を買っちゃいました。

 というか、いまも装備したまま街を歩いているけどね~


「もうっ ぼく男のコなのにぃ」


 ちなみにお値段は、ずいぶんおまけしてもらっちゃいました。

 もう前金をもらってるからとか、例の【いわく】つきだから、みたいなのもあるけど?


『この先、クリスくんよりも似合いそうな人、想像できないんですよね』


 っていうのが、いちばんの理由だそうです。


(うぅ にあうってホメてくれるのはうれしいけどっ ぼく男のコなのに~っ)


 それでも? やっぱりこの防具にかけられた【瞬発力】アップの魔法はすごくて。

 勇者スキルはともかく? ステータスが低いぼくには、とっても効果があったんだ。


「うふふ、クリス? 大丈夫ですよ」

「アイナママぁ でもぉ」

「ええ、心配はいらないわ」

「そ、そうかなぁ」

「だって、あのアルタムさん」

「え? アルタムさん?」

「あの人、たぶん付け髭みたいだから」

「そっちっ? って、それもぼくにはビックリなんですけど!」


 もしかしてアイナママ、ぼくがアルタムさんのおヒゲにショックを受けてたの思ってたの?

 や、付けヒゲだとしても? ぼくにはそのセンス、理解できないけど。


「あのね、クリス?」

「なあに? アイナママ」

「女の人でもお歳を取ると、その……【おばさん】なのに【おじさん】みたいに見える人がいるでしょう?」

「あー」

「ドワーフもね? そういう女性が多いのよ。その場合は、お髭も生える場合が多いの」

「そうなのっ?」

「しかもドワーフは威厳──堂々としてることが【偉い】とされる種族だから、お髭が生えていないとね? そう見えないみたいなの」

「おぉう」

「他のドワーフの方たちに、侮られてしまうのかもしれないわね」

「なるほどぉ」


 やっぱりドワーフでも、女の人がお店をやるのはたいへんなのかも。

 そう考えると、あのおヒゲにも納得?


「でもママも、あんなに可愛いドワーフの女性は初めてですけどね」

「やっぱりそうなんだ?」


 というかアルタムさんって、お歳はいくつなんだろ?

 日本の高校の制服でも、着こなせちゃうそうなほど可愛いけど。

 なのにおっぱいはとってもおおきいしー


(こんどあったら【万物真理(ステータス)】で──ってダメダメ! そんなの失礼だよねぇ)


 いやでも、きっとぼくの【万物真理(ステータス)】さんは有能だから?

 ヘタにお願いしちゃうと、スリーサイズとか体重とかまでわかっちゃいそう。


(って、お願いしないけどね!)


 ◇◆◆◇


(やっぱりおっぱいのサイズだけでも、うーん)


 そんなふうにぼくが悩んでいると~


「ねぇっ ちょっと見てよ、あのコ」

「あれ? ビキニじゃないんだ。イマドキ~」

「ちょっとぉ! ダメだよっ そんなコト言ったら」

「えー、でもぉ」

「まだ冒険者デビューしたばっかなんでしょ? なんか初々しいわぁ」

「あー、ウチも初ビキニの時、お父さんがうるさかったな~ はしたない!とか」

「あるあるw よその女のビキニとかは、デレっと見てるくせにね~」

「こないだウチで、ママがビキニ装備してさ……しかもソレ、あたしが予定より早く帰った日で──」

「ちょっ そういうナマナマしいのはやめてぇっ?」


 ………………

 なんだかここでもボク、女のコだと思われてるっぽい。

 というかやっぱりビキニって、若い女の人には常識なんだ?


「ちょ、見てよっ あれ!」

「あっ ギルドの!」

「うわぁっ かっこよ♪」

(ん?)


 そんなお姉さんたちの声に、視線をたどってみると。

 そこには、おそろいのビキニ姿の美人さんたちが、連れだって歩いてた。

 それは、ギルドの受付のお姉さんたちだったんだ。


「うわ~、ステキぃ」

「ホントぉ しかもみんな美人でスタイルいいっ」

「うらやま! あたしもあんなモテボディがほしいぃぃっ」

「あ、あたしはおっぱいがもうすこし~」


 あー、そろそろお昼だし?

 きっとみんなでごはんを食べに行くのかも。

 そうやって受付嬢のお姉さんたちが歩くと、人だかりがさぁっと開くんだ。

 そしてみんなウットリした目で、お姉さんたちを見てる。


(なんだか空港でキャリーを引いてあるく、キャビンアテンダントさんみたいだよねぇ)


 ギルドの受付嬢のお姉さんは、やっぱり【見ため】が重視されるっていうし?

 しかもおそろいの制服ビキニ姿なのは【かっこいい】のかなぁ


(でも、なぁ)


 その制服を、こうしてよくよく見てみると、

 胸にリボンがついた白いブラウスは、肩甲骨のあたりでバッサリカットされてて、おっぱいがぜんぶ出ちゃってる。

 それを三角ビキニで覆ってるけど? むしろ強調されてエッチなかんじ。

 あと足は、太ももまでの長くつ下を、ガーターベルトで吊ってるっぽい。


(うん、どうみてもフェチ系コスプレイヤーです。ほんとうにありがとうございました)


 そして靴は高めのハイヒールで、コツコツと足音が──


(って、ハイヒール? なんでこの世界にっ?)


 って、考えるまでもないよね。

 きっとあの女神さまのせいだ!


(あの露出女神さまっ なんてフェチまるだしなんだぁぁっ)


 そしてその先頭を歩くのは、やっぱりアマーリエさん。

 ヒールのかかとをコツコツさせるたびに、そのおおきなおっぱいが【ゆさっ ゆさっ】って感じで揺れてる。


「あら、クリスくん? アイナさんは一緒じゃあ── って、その装備はっ?」

「アマーリエさん、こんにちわー えへへ、さっき紹介してもらったお店で買っちゃいました。どうですか?」

「………………(ごくりっ)」(ズキュンっ)


 なにかいま、スゴい音がしたような?


「あ、ちょっとみんな? わたしは彼に急用ができましたから。わたしに構わず、お昼に行って頂戴?」

「えーっ チーフずるいっ」

「私もそんな可愛いコと、急用した~いっ」

「ぐぬぬ、この子たちったら。いいわ、今日のランチはわたしのオゴリです」

「きゃぁん、ごちそうさまでーす」

「急用ですもの、仕方ないわよね~」

「はいはい、とりあえずひとり大銅貨1枚までよ?」

「はぁい、いこいこっ」

「じゃあクリスくん、まったね~」

「あ、あはは~」


「こほん、それでクリスくん、アイナさんは?」

「あ、アイナママはいま神殿の人とお話してて~ ほら、あそこです」

「あら、ほんとう──はっ これはまたとないチャンスっ」

「はい?」

「じゃあクリスくん? お待ちしてるあいだ、わたしがお相手しますね」

「えっ いいんですか?」

「ええ、もちろんです」


 そういうとアマーリエさんは、アイナママのところへ走っていったんだ。

 ハイヒールなのにメッチャ速く。


 ◇◆◆◇


 ぼくはアマーリエさんに連れられて、カフェっぽいお店にきています。

 そこで焼きたての白パンと、スープをごちそうになったんだ~


「さ、クリスくん? 遠慮なく食べてください」

「わぁい。 いただきますっ はむっ」

「あぁ、ちいさなおクチで頬張るクリスくんも、かわいい」(きゅぅぅうん)

「ふぇ?」


 アマーリエさんおすすめだけあって、美味しいパンだけど?

 これに負けないくらい、アイナママのパンはやっぱりおいしい。


「それにしてもその装備、とてもステキですっ クリスくん」

「えへへ、そうですか? ありがとうございますぅ」

「とくに! そのむき出しの白くてなめらかなお腹っ そして丸出しの美味しそうな太ももっ 極めつけはそのマントからちょっとだけ覗く白い肩! あぁっ 尊いぃぃっ」

「え、ええと?」


 それ、防具のことじゃないですよね?

 というか、なんだかおへそのあたりに、すっごく視線を感じるんですけど?


「それにっ 今後もクリスくんと何度もっ お逢いできるだなんて!」

「ええと、ギルドで、ですよね?」

「あら? ギルドでしか、逢ってくれないんですか?」

「そういうわけじゃ、ないです?」

「うふふっ それに先日お話したとおり? もし街に泊まるような事になった場合は、ぜひわたしの部屋にお泊まりくださいな♪」

「でも、ほんとうにいいんですか?」

「ええ、もちろん」

「それは、ぼくとしてもうれしいんですけど」

「うれしいっ? クリスくんが、嬉しいって!」

「でも、やっぱり悪いですよぉ」

「あぁんっ そんな遠慮なさらなくてもっ」

「だって、アイナママとふたりぶんでしょう? お部屋、せまくなっちゃいますよぉ」

「はっ? そうでした! アイナさんがぁぁっ」

「え? だってこれからは、ずっと一緒ですけど?」

「な、なんてこと、がくりっ」

「ええと、アマーリエさん?」


 そしてアマーリエさんは、なぜかおちこんじゃって。

 う~ん、()せぬ?


(あ、こんどアイナママのパンを、お返しにさしいれしてあげようかなぁ)


 そう思いながら、アマーリエさんのあたまをなでなでしてあげたら?

 なぜだかとっても元気になって、『もっと』って。

 だからいっぱいなでなでしてあげました。


(中間管理職だもん、おしごとつらいよね? がんばって、アマーリエさん)


 ◇◆◆◇


 数日後──

 ぼくとアイナママは、ふたりで村の裏山へ行くことになったんだ。

 目的は、ぼくの腕だめし。

 ぼくが毎日剣の練習をしてて、【剣術:LV06】のスキルがあることは、アイナママも知ってるけど。

 じっさいに魔物を討伐したわけじゃないし?


(ホントは前に山の魔物を、ねこそぎ討伐しちゃったけどね~)


 だから今日は、アイナママに心配かけないくらいには立派に!

 でも強すぎて不自然に見えないくらいには、ヘタにしなきゃいけない。


(なんだかむずかしいけど~ なんとかなる、かなぁ?)


 とにかくここで安心させてあげないと、いつまでも依頼は受けられそうにないし?


「よしっ がんばろ! って、アイナママおそいなぁ? したく、まだかかるのかな?」


 すると、おうちのドアが開く音がして、アイナママがやってきた。


「あ、じゅんびできた? じゃあいこう──よ?」

「え、ええ。行きましょうか? クリしゅ」


 お顔を真っ赤にして、ぷるぷる震えながら。


(アイナママまでビキニアーマー、装備してきちゃった!)

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